トヨタ ランドクルーザー70試乗記・評価 今時のSUVだと勘違いすると、イタイ目に合う超タフネスさが魅力!? [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【トヨタ】2014/11/15

 

 

室内は、想像以上に普通の乗用車的だが・・・、

トヨタ ランドクルーザー70

トヨタランドクルーザー70 の外観デザインは、かつてのランクルとは変わっている。日本で絶版になった後、ランクル70はオーストラリアで多く販売されてきたが、オーストラリアでの規制がエンジンをV8に変更したとき、それに合わせてフロント回りに手を加えることになり、グリル回りなどのデザイン変更しているためだ。

インテリアも同様に、SRSエアバッグの標準装備化などの規制が加わったこともあり、デザインが変更され、同時にソフトパッドが採用されるなどの変更が加えられている。室内は、けっこう乗用車的な雰囲気を備えている。

ランドクルーザー70の運転席の位置はとても高い。セダン や普通のSUV に乗車するように乗ることはできず、トラックに乗り込むときのようにアシストグリップを握ってよじ登るようにして運転席に乗り込むしかない。

トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70

 

ピックアップの最小回転半径は、7.2m! もはや普通の乗り物を超えた乗り物?

トヨタ ランドクルーザー70

 トヨタ ランドクルーザー70の走りに関しては、実にプリミティブな印象だ。搭載エンジンは、新しくなったが、全体としては今どきのクルマとして仕上げられた部分はほとんどなく、かつてのランクル70をそのまま復活させたと思ったほうが良い。これぞランクル70系という走りを実現するクラシカルな仕様が用意されていて、昔を思い起こさせるような走りを示した。

搭載されている1GR-FE型エンジンは、ディーゼル に比べたら高回転域まで良く回る。でも、今どきの乗用車用エンジンとは違って振動や騒音も大きい。GR型エンジンは、2.5Lや3.5LがレクサスGSやISに搭載されているが、ランクル70のエンジンは乗用車用とは比べるべくもない。排気量の余裕を生かして、低速域でのトルクの粘り強さが印象的ではあるのは良い点だ。

ボールナット式のステアリングも古典的なものだ。あまりハンドルが切れない上に戻りも鈍いので、左折するときなどは油断すると対向車線にはみ出していく感じになる。最小回転半径はバンでも6.3mもあってとても大きい。ピックアップに至っては7.2mもあり、普通の乗り物とは思えないレベルである。

ランドクルーザー70の乗り心地は、一般的な常識からすれば、ホイールベースが長いピックアップのほうが良くなるはずだが、ランクル70ではタイヤの違いなどもあってバンのほうが好ましく感じられた。といってもバンでも乗用車のような快適性が得られるわけではなく、ピックアップとの比較で良いというだけのことである。

トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70

 

これぞ漢のオフローダー! なめてかかると痛い目にあう!

トヨタ ランドクルーザー70

 富士ケ嶺オフロードでも試乗した。その試乗コースは、とても厳しい設定になっていた。このコース内では、ときどき試乗会が開催されているが、今回のコースは実に厳しい設定になっていて、ランクル70でなければ走れないような感じのシーンが多かった。

そればかりか、ランドクルーザー70であっても4WD のローレンジを選んだだけでは走破できず、デフロックも使わないと乗り越えられないシーンも設定されていた。

しかも、最近のSUVなら当然といえる電子制御技術が、ランクル70には何ひとつ盛り込まれていないのだ。ヒルデセントコントロールなどは装備されていないから、下り坂なども自分の足でブレーキペダルをコントロールして慎重に下っていくしかない。これが、本来のクルマという感じを体感する試乗だった。

ランドクルーザー70は、こうした素朴な仕様が欲しい人、あるいはときに本気でオフロードに持ち出すような使い方をする人のためのクルマだ。普通のユーザーが、おもしろがって買うと、乗り降りするたびに感じる乗降性の悪さから、乗り心地、静粛性、快適性、操縦安定性など、ほとんどの面で後悔することになる。特にピックアップについては、それを本当に必要とする人以外は、選ばないのが賢明である。

ランドクルーザー70の復活が発表されるとすぐに、ランクル70には当初の販売予定台数(2400台)を大きく超える注文が殺到した。トヨタは少しでも多くのユーザーからの注文に対応したいとの姿勢で、まだ注文を受け付けているが、さらに注文が増えるようなことになると途中で打ち切られる可能性もある。2015年6月末までに生産したクルマしか国内では販売できないからだ。

ランドクルーザー70をどうしても欲しいと思う人は、すでに注文を入れていると思うが、買うかどうかで迷っている人は、欲しいなら早めに注文したほうが良い。迷いが大きいようなユーザーなら、無理してランクル70を選ぶより、より快適で運転のしやすいプラドなどを選んだほうが良い。

トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70

 

トヨタ ランドクルーザー70価格、燃費、スペックなど

トヨタ ランドクルーザー70

■トヨタ ランドクルーザー70価格
・バン 5速MT パートタイム4WD 3,600,000円
・ピックアップ 5速MT パートタイム4WD 3,500,000円

代表グレード トヨタ ランドクルーザー70バン
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,810×1,870×1,920mm
ホイールベース[mm] 2,730mm
車両重量[kg] 2,120kg
総排気量[cc] 3.955cc
最高出力[kw(ps)/rpm] 170[231]/5,200rpm
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 360[36.7]/3,800rpm
トランスミッション 5速MT
JC08モード燃費[km/L] 6.6km/L
定員[人] 5人
消費税込価格[円] 3,600,000円
レポート 松下 宏
写真 編集部

【関連記事】

(レポート:松下 宏

【オススメ記事】

【関連記事】

【オススメ記事】