日産セレナ、上半期ミニバン販売台数ナンバー1人気の理由とその真実とは?

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【日産】2011/07/08

日産セレナ、上半期ミニバン販売台数ナンバー1人気の理由とその真実とは?

【ビジネス・経済】2011/07/08

日産セレナ、完全勝利?

日産セレナ ハイウェイスター

 日産自動車は、セレナが2011年1月から6月の累計販売台数が39,157台となり、2011年上半期ミニバン1販売台数、第1位を獲得したと発表した。

他メーカーの販売台数は、ホンダフリードが33,266台、ステップワゴンが25,290台、トヨタ ヴォクシーが21,127台、ノアが17,130台と続く。

この販売台数ナンバー1アピールは、今のところセレナとステップワゴンの争いが熾烈。2010年は、モデルチェンジ直後のステップワゴンが勝利したものの、2011年上半期はセレナの圧勝という形で始まった。実は、密かにトヨタのノア&ヴォクシーという姉妹車のライバル車がある。車名単一の争いであるので、別々にカウントされているが、姉妹車2台分を合計するとセレナやステップワゴンを上回ることもあった。しかし、今回の勝負は、ノア&ヴォクシーを足しても38,257台となり、セレナにわずかながら及ばない結果になった。そういう意味では、セレナの完全勝利ともいえると高評価だ。

まさかの敗北からのリベンジ

日産セレナ ハイウェイスター

 2010年は、セレナは旧型での戦いながら善戦。新型になったステップワゴンと対等の争いをくりひろげた。モデル末期だったということを考えれば、出来過ぎともいえる状態。そして2011年11月に新型となり、一気に差を縮めようとしたものの僅かか約6,000台差で負けることになる。日産側としては、まさかの敗北。

その理由は、なんと、アイドリングストップ機能にあった。残念なことに、あまりに売れすぎアイドリングストップ機能のある部品の供給が間に合わなくなったのだ。そこで、11月と12月の販売台数を大きく落としたのが敗因。バックオーダーを大きく残したまま、最大の需要期である2~3月を迎える。2月からは、新型車なのにもかかわらず、アイドリングストップ機能のないハイウェイスターJパッケージという特別仕様車まで用意。1台でも多く積み上げるための試みを続ける。その結果、部品の供給も追いついてきたこともあり、2~3月はもう少しで大台の1万台に近い販売台数を記録し、ステップワゴンを圧倒する結果を出した。

この5ナンバーミニバンの争いは、熾烈を極める。今のところ最新モデルであるセレナが、アイドリングストップ機能などで得たクラストップの燃費15.4km/L(10・15モード)を武器に他社をリードしている状態だ。

熾烈な争いから、クルマは進化しユーザーのメリットも大。秋のミニバン戦争にも注目!

 ところでなぜ、各社「クラス、ナンバー1の販売台数」を目指すのか? それは、一般ユーザー、とくにクルマに詳しくない人にとって「売れているクルマはいいクルマ」という認識が強いという。そのために、ナンバー1の座をかけて各社の争いが続くのだ。

この争い、一般ユーザーにとってもありがたいこと。各社、ナンバー1の座をかけてモデルサイクル中の変更や装備の見直し、特別仕様車などが頻繁に行われているのだ。それは、我々にとってメリットが大きい。より良い進化したクルマが、より安く手に入るということになる。今回、ナンバー1の座を奪われたステップワゴンが、次はどんな技で巻き返しを図っているのだろうか? そんな目で、5ナンバーミニバンの争いを見ていると、一見関係なさそうな販売台数も、意外と楽しみになってくるだろう。

さて、秋にはホンダ フリードハイブリッドが登場するという。ボディサイズが違うので、単純にライバルとはいえないが、影響がないわけでもない。秋にかけて、日産ミニバン群の動きにも注目が集まると評価していい。

代表グレード 日産 セレナ ハイウェイスター[FF]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4770×1735×1865mm
車両重量[kg] 1630kg
総排気量[cc] 1997cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 147ps(108kW)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 21.4kg-m(210N・m)/4400rpm
トランスミッション エクストロニックCVT
10・15モード燃費[km/L] 15.4km/L
定員[人] 8人
消費税込価格[万円] 249.9万円
発売日 2010/11/29
レポート 大岡智彦
写真 CORISM編集部

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(レポート:大岡 智彦

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