日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)新車試乗評価 買って損なし! 微妙なハイブリッドだが、クラスナンバー1低燃費でエコカー減税免税! [CORISM]

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【日産】2012/10/09

 

燃費アップはわずかだが、エコカー減税免税は大きなメリットをもつ日産セレナSハイブリッド

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

 ミニバンの売れ筋ナンバー1モデルであるセレナに、S-HYBRID(エス-ハイブリッド)が設定された。日産セレナSハイブリッドのSは、スマートシンプルハイブリッドという意味がある。このハイブリッド技術の投入により、新しいセレナはSハイブリッドを中心にバリエーション展開になった。

セレナSハイブリッドは、従来から搭載されるECOモーターを使い、エネルギー回生発電量と出力を高めて補助原動機化するとともに、蓄電容量を高めるためのサブバッテリーを追加することで実現したシンプルでコンパクトなハイブリッドシステムだ。

極めてシンプルなハイブリッドなので、システムのすべてをエンジンルーム内に収めることができ、ミニバンならではの室内空間の広さや使い勝手の良さを維持しながら燃費性能を向上させている。

シンプルなハイブリッドなので、大幅に価格アップ抑制。また、大きな電池の搭載によってミニバンにとって大切な室内スペースを犠牲にすることなく、燃費性能に優れたハイブリッド車に仕上げている。

といっても、シンプルかつスマートなハイブリッドシステムであるだけに、プリウスなどの本格的なハイブリッド(ストロングハイブリッドと呼ぶ)やインサイトなどの簡易型(マイルドハイブリッドと呼ぶ)ほどの低燃費にはならない。Sハイブリッドは価格アップが小さい分だけ効果も小さめだ。

なので、Sハイブリッドはハイブリッドと呼ぶのが適当なのかどうかという議論もあるが、通常のバッテリーよりも大きめのバッテリーを搭載するなどして、電気の力を使って走りや燃費を良くしたクルマは、ヨーロッパなどでもハイブリッド車として定義されている。

セレナSハイブリッドのJC08モード燃費は15.2km/Lで、従来のモデルに比べ、最大で1.0km/Lの向上。グレードによってはさらに小幅な0.6km/Lの改善幅なのだが、Sハイブリッド化によってエコカー減税が免税扱いになるのでユーザーにとって、メリットもけっこう大きいと高評価しよう。

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

モーターアシストは体感できず。しかし、アイドリングストップ機能がより強化されたのは実感できる

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

 日産セレナSハイブリッドを走らせた印象は、これまでのセレナと変わらないものだった。モーターだけで発進が可能なプリウスはもちろんのこと、エンジンとモーターを合わせて走るインサイトとも違い、モーターの存在を全く感じさせない走りだった。

走りに使われるモーターの出力はわずか2〜3ps程度で、しかもトルクコンバーターがスリップしている発進時には作動せず、その直後にロックアップ状態になったときアシストしているらしいが、それを実感することはできなかった。

だから、Sハイブリッドは走りに効果のあるシステムではなく、減速時のエネルギー回生を強めて電気を貯め込み、それを各種の電装品に使ったり、アイドリングストップ時間の延長に使うなどして、ガソリンによる発電を少なくして燃費を向上させるシステムと考えたら良い。

プリウスのようなEV走行はもちろん、インサイトのようなモーターアシストによる力強い走りを考えると肩すかしになってしまう。またアイドリングストップ時間の延長についても、真夏の炎天下にSハイブリッド1台だけに試乗したのでは効果を実感できなかった。

走りの違いは分からなかったが、セレナは従来からデキの良いアイドリングストップ機構を備えている。スターターモーターを使わずにECOモーターを使って始動するため、再始動時の振動や騒音が小さかった。その良さはSハイブリッドでも変わらない。

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

 

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

価格は若干アップしたが、オートスライドドアなどが標準装備化。お買い得なモデルといえる

 セレナのSハイブリッドは、バッテリーを追加で搭載することなどによって5万円以上も価格アップしている。これを前述の燃費の向上だけで取り戻そうとしても無理。なので日産は、ほかにもいろいろな改良を行っている。

その前に、エコカー減税が75%の減税から免税扱いになって購入時に自動車取得税と自動車重量税の負担がなくなるので、この分だけでもグレードによって3万5000円から4万円近い負担の軽減になる。

さらに、外観デザインに手が加えられたほか、インテリアも2〜3列目の中央席に3点式シートベルトを装備するなどの改良を加えている。さらに大きいのは、ハイウェースターにワンタッチオートスライドドアが装備されたこと。この分まで計算に入れたら、従来のセレナに比べSハイブリッドにお得感があると評価できる。

セレナの基本バリエーションは、Sハイブリッドを中心にしたものになっていて、官公庁向けの需要を考えてわずかに残されたというSハイブリッドの非装着車は、アイドリングストップ機構はもちろんのこと、横滑り防止装置のVDCまで装備されないから、セレナを買うならSハイブリッドを選ぶと良い。

日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナS-ハイブリッド(S-HYBRID)

日産セレナ ハイウェイスターS-HYBRIDの燃費、ボディサイズなどのスペック

代表グレード 日産セレナ ハイウェイスターS-HYBRID
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,770×1,735×1,865mm
ホイールベース[mm] 2,860mm
トレッド前/後[mm] 1,480/1,485mm
車両重量[kg] 1,660kg
総排気量[cc] 1,997cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 108(147)/5,600
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 210(21.4)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 195/60R16
JC08モード燃費 15.2km/L
定員[人] 8人
税込価格[円] 2,598,750円
発売日 2012/8/1
レポート 松下 宏
写真 編集部

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