トヨタ ハイエースコンセント 次期新型ハイエースか?  Japan Mobility Show 2025

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【トヨタ】2025/11/25

トヨタ ハイエースコンセプト サイドスタイル

 

次期新型ハイエースに限りなく近いハイエースコンセプト

 

トヨタブースで注目されていたモデルが、ハイエースコンセプトだ。商用車の定番商品として安定した売れ行きを続けているハイエースだが、現行の200系がデビューしたのは2004年だから、すでに20年以上が経過している。さすがに次のモデルを考えるべき時期になっている。その次期新型ハイエースをかなり具体的に示したのがハイエースコンセプトである。

ハイエースには200系のほかに300系があり、世界的にはこのモデルの販売比率が高まっている。ただ、日本では小型車規格という制約があるため、これに適合させたモデルを作らざるを得ない。全長4700mm×全幅1700mm×全高2000mm以内に収まると4ナンバー車として登録できるが、これよりも大きなモデルにすると1ナンバー車になってしまい、税金や保険料などが割高になってしまう。それでは、経済性の面から商用車として成立しなくなる。また、制度上の問題だけでなく、駐車場などの社会インフラから考えても小型車枠に収まるボディが必要なのだ。

今回のハイエースコンセプトも、小型車規格をベースに開発されており、限られたサイズの中にどれだけ広い空間を確保できるかが工夫のしどころとなる。

トヨタ ハイエースコンセプト フロントスタイル

 

キャブオーバーからセミボンネットスタイルへ大きく変更されたデザイン

 

まずは、ハイエースコンセプトの外観デザインだが、これまでの200系がフロントノーズのないキャブオーバータイプだったのに対し、今回のハイエースコンセプトではセミボンネットを持つものとされている。これは、衝突安全性能を高めるためにどうしても必要ものだ。その分だけ室内長が影響を受けることになるが、いろいろな工夫によって克服している。

展示車両では、左の助手席側のシートを外すことで、思い切り長い長尺物も搭載できるようにするという。室内には、8尺の脚立が置かれていたが、ほかに3m級の荷物が積めるので、この状態なら従来の200系よりも長い荷物が積めるのだ。

また、200系のようにエンジンルームの上に座るキャブオーバー型からセミボンネット型にすることは、床面を低くできるというメリットも生じる。これと合わせて圧倒的な広さの室内空間を実現したのがハイエースコンセプトである。

トヨタ ハイエースコンセプト サイドスタイル

トヨタ ハイエースコンセプト ピラーレススライドドア

 

次期新型ハイエースは、ピラーレススライドドアに?!

 

そればかりではない。写真を見ても分かるように、左側の助手席のドアとその後方のスライドドアとの間にピラーがない。圧倒的な広さの開口部が生み出されている。

これは、トヨタ車でいえばラウムやアイシス、あるいは現在販売されているクルマでいえばダイハツのタントがミラクルオープンドアとして採用した方式だ。

重量物を搭載することもある商用車のハイエースで、これを具現化できるかどうかはまだ確定しておらず、取り敢えずコンセプトカーとしての仕様というが、これが実現できたら凄いものがある。

大きな開口部を作るには、開口部しっかりした剛性のある状態にしなければならず、そうすると重量がかさむため、実現にはまだまだ課題が大きいようだが、期待を持たせる仕様である。

トヨタ ハイエースコンセプト インパネ

トヨタ ハイエースコンセプト荷室

 

ボディタイプの多様化にも対応したハイエースコンセプト

 

現行の200系でも、ハイエースにはロングボディとショートボディ、ハイルーフと標準ルーフなど、さまざまな仕様が設けられている。そうした仕様を必要とする職業があり、ニーズが存在するからだ。当然ながら、次期新型ハイエースとなるハイエースコンセプトでも、そうしたバリエーションの多様性はしっかり確保するという。

ハイエースコンセプトのパワートレーンについては明確にされていないが、当然ながらトヨタのマルチバスウェイ戦略に基づき、BEVを始め、HEVなども含めて検討が進められているという。

現行200系のモデルサイクルがあまりにも長くなりすぎているだけに、それでも長い納車待ちが発生するほど良く売れている。とはいえ、次期新型ハイエースにかかる期待は大きい。ハイエースコンセプトの特徴を生かしたモデルが早期に発売されることに期待しておきたい。

<レポート>松下宏

 

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