トヨタ RAV4の歴史とは?
トヨタは、人気SUVであるRAV4をフルモデルチェンジし発売を開始した。今回のフルモデルチェンジで、新型RAV4(60系)は6代目となった。
RAV4の歴史は長く、初代RAV4が登場したのは1994年。当時に、人気絶頂のアイドルグループSMAPの木村拓哉がCMに登場し話題になりヒットモデルとなった。初代RAV4の3ドアモデルは、2.0Lエンジンを搭載し全長3,695mmというコンパクトSUVだった。
そして、2代目RAV4は2000年に登場。北米を中心とした海外を意識したこともあり、ボディサイズはひと回り大きくなった。
3代目RAV4は2005年に登場。このモデルから、イッキにボディサイズを拡大。 ボディタイプは5ドアのみのなり、ワイド仕様のグレードは、なんと当時では珍しい全幅1855mm、全長も少し大きくなり4335mmとなった。日本では少々扱いにくいボディサイズになったこともあり、販売はやや低迷する。
3代目RAV4の販売が低迷したことや、当時、それほどSUVが流行っていなかったこともなどもあり、4代目RAV4の国内投入は見送られた。ボディサイズは、さらに拡大され、全長は 4,570mmとなっている。
そして、国内販売復活となったのが5代目RAV4(50系)は2019年に登場。最新のGA-Kプラットフォームとハイブリッドシステムを手に入れ、優れた走行性能と超低燃費を実現。こうした優れた性能が評価され、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。販売面も好調で、フルモデルチェンジ直前の年である2024年度の販売台数は約3万台。登録車販売台数ランキングでは26位となった。
「多様化」「電動化」「知能化」が開発キーワード
6代目となる新型RAV4(60系)は、「Life is an Adventure」をテーマに、「どこへでも行けそう、なんでもできそう」という価値観を体現した。RAV4らしい塊感のある力強いデザインとパッケージを維持しながら、「多様化」「電動化」「知能化」をキーワードに開発された。
まず、この「多様化」とは、主にデザインを指す。昨今のSUVデザイントレンドは、オフローダーテイストのアウトドア系。とはいえ、多様化する顧客ニーズに対応するには、従来の都会系とスポーティ系も押さえておきたいところ。
そこで、トヨタは多様化する顧客ニーズに対応するため、都会系のZグレード、アウトドア系のアドベンチャーグレード、スポーティ系のGRスポーツと、3タイプのデザインを用意した。これだけの仕様を用意するには、多額のコスト増につながる。しかし、RAV4のようなグローバルモデルであれば、量(販売台数)は担保されるので、多品種大量生産も可能になり、多様化に対応した結果、販売台数も伸び、収益面でもプラスとなるのだろう。
「電動化」では、ハイブリッド車と新開発のプラグインハイブリッドシステムを搭載したPHEV(2025年度内発売予定)をラインアップ。今回、国内用に発表されたグレードには、従来あったガソリン車が姿を消し電動モデルのみとなっている。
そして、新たなチャレンジともいえるのが「知能化」。ソフトウェアづくりプラットフォーム「アリーン(Arene)」を初めて活用。
進化した安全・安心パッケージ「Toyota Safety Sense」やコックピットなどの重要なUIのソフトウェアの開発期間を短縮して車両に搭載可能。安全・安心かつ快適なモビリティ体験を多くの顧客に届けることができる。今後は、新型RAV4をトヨタのSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)の出発点として複数機能を同時にアップデートを可能にするなど、更なる進化を目指すとしている。
ライバル、追随不可能!? 多様化時代に合わせ3タイプのデザインを用意!
新型トヨタ RAV4(60系)の外観デザインは、多様化する顧客ニーズを受け3タイプが用意された。ベースとなるデザインは、大径タイヤを強調しSUVらしい踏ん張りの効いたスタンスを実現した「Big Foot」、キビキビとした高い走破性を想起させる「Lift-up」、なんでもできそうな使いやすい荷室空間を確保する「Utility」という3つのキーワードでデザインされている。
都会派系Zグレードのデザインは?
フロントは、塊感のある「SUVハンマーヘッド」デザインを採用。力強さを演出。ボディ同色バンパーとメッシュグリルに加え、グリル内側の加飾が先進的かつ立体的な存在感を際立たせている。リヤは、バックドアガラスとランプが一体化したシームレスなデザインを採用し、ワイドで洗練された印象を強調した。
アウトドア系アドベンチャーのデザインは?
フロントのノーズピークを高く設定した専用デザインや大型アーチモールなどにより、タフで安定感のあるラギッドな外観とした。インテリアは、低彩度グリーンにオレンジのアクセントを施した専用インテリアカラー「ミネラル」やカモフラージュ柄を、インストルメントパネルやドアトリムなどにあしらうことで、アウトドアの世界観を演出。
新型RAV4のインテリアデザインは?
新型RAV4のインテリアは、ディスプレイやシフトなどの各種機能をひとくくりにして、島(アイランド)のように配置した「アイランドアーキテクチャー」を採用。SUVとしての平衡感覚がつかみやすい水平なインストルメントパネルに加え、目線移動が少ないナビゲーション・メーター、手が届きやすいエアコン吹き出し口の配置など、操作性を向上している。さらに、視認性や操作性を高めるための先進装備を導入している。
まず、トヨタ車初採用となったのは、カラーヘッドアップディスプレイ<スロープ(斜め)表示>。グラフィックを刷新するとともに、ドライバーの好みに合わせて情報量を切り替えできる3つの表示モード(フル/スタンダード/ミニマム)を設定。従来の「立面表示」から遠近感を活かした「斜め表示」へと変更したことで、情報の認識性を高めまた。
そして、エレクトロシフトマチック<一方向操作方式>もトヨタ車初採用。ワンアクションでの直感的なシフト操作と、すっきりとしたコックピットデザインを実現。また、シフト、電動パーキングブレーキならびにブレーキホールドのスイッチを機能的に集約し、運転中の視線移動や動作を最小限に抑えた。
新型RAV4の使い勝手面では、SUVで重要視される荷室スペースを拡大。749Lという大容量スペースを確保した。従来型「Gグレード」の733Lから16L拡大させている。
18psパワーアップした2.5L新世代ハイブリッドを搭載
そして、新型RAV4で注目の新世代ハイブリッドシステムは、2.5L直列4気筒エンジンとモーターにより、システム最高出力177kw(240ps)の力強い動力性能得た。先代となる5代目RAV4(E-Four)のシステム最高出力は222psだったので、18㎰アップしたことになる。
エンジンの最高出力は、178㎰から186㎰へと8㎰アップ。最大トルクは同じ221Nm。フロントモーターは、1VM型へと変更され最高出力は120㎰から136㎰へ16㎰アップ。最大トルクは、202Nmから208Nmへ6Nmアップしている。リヤモーターは4NM型が継続使用とみられ、最高出力54㎰、最大トルク121Nmと変更はない。
後輪をモーターで駆動する電動4WDであるE-Four(電気式4WD)は、前後輪の駆動力配分を100:0~20:80の間で緻密に制御。発進加速性と旋回安定性を高いレベルで両立した。さらに、TRAILモード/SNOWモードの走行制御モードを設定。悪路や雪道でも空転したタイヤにブレーキをかけて反対側に駆動トルクを配分することで、優れた脱出性と安定性を実現する。
このE-Four、後輪の駆動力を決めるモーターが先代5代目RAV4と同じ。最高出力54㎰と、出力的にはそれほど高いモーターではない。そのため、悪路走破性では、先代5代目RAV4と大きな差がないと予想した。
新型RAV4の予防安全装備は?
そして、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)を含む予防安全装備パッケージ「トヨタ セーフティセンス」は、「アリーン(Arene)」の採用により進化している。
画像認識や自動ブレーキ制御ソフトのレベルアップを図られている。さらに、カメラやレーダー性能も進化。検知範囲がさらに広がっている。この検知範囲の拡大は、作動領域の拡大となり、より広範囲の「ぶつからない」をサポートしてくれる。
重要なプリクラッシュセーフティは、先行車の減速をより早く検知できるようにしたほか、交差点進入時の車の陰からの飛び出し車両も検知可能とするなど、幅広い状況での作動を実現している。
さらに、低速時の加速抑制機能は直進時に加え、旋回中にも対応できるよう進化した。、「アリーン(Arene)」により、こうした機能もアップデートできるようになり、購入後も最新レベルのクルマに進化させることが可能となる。より、安全なクルマに深化させることができるという点は、とても高く評価できるポイントだ。
そして、新世代マルチメディアとして、12.9インチディスプレイオーディオ(トヨタ車初採用)が採用された。進化した豊かなグラフィック表現、顧客の好みに合わせてカスタマイズできる表示で、より直感的に使うことができる。
機能面では、音声認識の応答速度が向上。レスポンスは、従来比で約3倍高速化され、話しかけてから約1秒で応答し、運転中でもより快適に、ナビやエアコンの操作が可能になっている。
新型トヨタ RAV4(60系)のグレード選びは?
最近のトヨタは、新型車が出るとすぐに超長期納期化する。その超長期化する納期を少しでも回避する狙いがあるようで、グレードを絞って設定している。新型RAV4(60系)も、かなり割り切った設定となった。
新型RAV4は、2グレード設定。都会系のZとアウトドア系のアドベンチャーとなる。なんと、FF(前輪駆動)の設定はなく両グレード共に電動4WDのE-Fourのみとなっている。
Zとアドベンチャーは、外観デザインなどが異なるが、両グレード共に最上級グレードレベルにあり、充実した装備となっている。
また、Zとアドベンチャーの大きな装備差は、シ ー ケ ン シ ャ ル シ フト マ チ ッ ク( アドベンチャーのみ装備 )、Zに標準装備でアドベンチャーに装備されていないものは、カラーヘッドアップディスプレイ、助手席8ウェイパワーシート、快適温熱シート後席左右、前席シートベンチレーション、運転席オートスライドアウェイ、エレクトロシフトマチック、アダプティブハイビームシステム、アドバンスト パーク(リモート機能付)、左右独立温度コントロールフルオートエアコン+空調オールオート制御などとなっている。
また、オプション選択では、アドベンチャーの選択肢は少なく、大きなところではパノラマムーンルーフと20インチアルミホイール(Zのみ)程度となった。Zでは、運転支援機能の一部で、オプションの選択肢がある。
こうした仕様で、Zとアドベンチャーのグレード間価格差は40万円。装備の充実度という点では、やはりZということになる。ポイントは、アドベンチャーを選択すると助手席が手動のシート、シートベンチレーションが装備されないことだ。アウトドア系デザインのアドベンチャーが欲しい思っても、こうした装備をオプション選択できないどが悩ましい点だろう。
新型RAV4のリセールバリューはどうなる?
新型RAV4(60系)は、登場したばかりの新型車なので、先代5代目RAV4(50系)の3年落ち(2026年比)の中古車相場を元にリセールバリューを予想してみた。
*中古車相場は、2026年1月調べ
2023年式5代目RAV4(50系)ハイブリッドGの中古車相場:約350~450万円
当時の新車価格比:約86~110%
フルモデルチェンジ直後ということもあり、中古車相場はかなり高値を維持している。高価格帯では、なんと新車価格よりも高くなっている車両も散見できるほど。
ただし、今後、新型RAV4(60系)の下取に入った5代目RAV4(50系)が中古車マーケットに多く流通し始める。こうなってくると、5代目RAV4(50系)のリセールバリューは徐々に下がっていくと予想できるので、売却を考えているのであれば早い方がよい。
こうした状況を見ると、新型RAV4(60系)のリセールバリューをしばらくの間、非常に高い状態で推移すると予想できる。すでに、新型RAV4(60系)の納期は超長期化がほぼ確定という状態なので、転売ヤーなどの影響も受け、しばらくの間は新車価格より高い中古車が大量に流通するだろう。こうしたことも、新型RAV4(60系)のリセールバリューをアップさせている要因のひとつだ。
これだけ高いリセールバリューが維持できると仮定するならば、新型RAV4(60系)は短期の乗り換えであれば、かなりリーズナブルに乗れるモデルとなるだろう。
トヨタ RAV4の新車価格は?
・RAV4 Z E-Four 4,900,000円
・RAV4 Adventure E-Four 4,500,000
*RAV4 PHEVは、2025年度内に発売予定
三菱アウトランダーPHEV VS トヨタRAV4 PHV徹底比較評価
ホンダZR-V(RZ系) VS トヨタRAV4(50系)徹底比較
日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較
トヨタ RAV4の燃費、ボディサイズなどのスペックは?
代表グレード RAV4 Adventure E-Four(4WD)
ボディサイズ:全長4620×全幅1880×全高1680mm
ホイールベース:2690mm
車両重量:1710㎏
駆動方式:E-Four(4WD)
最小回転半径:5.7m
エンジン型式:A25A-FXS型 直列4気筒
排気量:2487㏄
エンジン最高出力:186PS(137kW)/6000rpm
エンジン最大トルク:221N・m(22.5kgf・m)/3600-5200rpm
フロントモーター型式:1VM型
フロントモーター最高出力:136PS(100kW)
フロントモーター最大トルク:208N・m(21.2kgf・m)
リヤモーター型式:4NM型
リヤモーター最高出力:54PS(40kW)
リヤモーター最大トルク:121N・m(12.3kgf・m)
システム最高出力:240PS(177kW)
WLTCモード燃費:22.9㎞/L
動力用主電池種類: ニッケル水素電池
サスペンション前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン
タイヤサイズ前後:235/60R18
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