トヨタ プリウス試乗記・評価 低燃費だけじゃない! 走りも鍛え圧倒的な総合力を得た!しかし、価格アップもアップし約243万円からか? [CORISM]

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【トヨタ】2015/11/19

 

 

操縦安定性が飛躍的に向上! TNGA恐るべし

トヨタ プリウス(prius)

 新型プリウス の走り出しは、スムーズそのものだ。EV モードで発進した後はするすると静かに加速していく。走行モードは従来と同様にECO、ノーマル、パワーの3種類が設定されている。従来のノーマルモードに相当するのが今回のECOモードで、全体にやや走り志向に振った設定とされている。より気持ちの良い走りを目指したのが今回のプリウスだ。

動力性能の絶対値は従来のモデルと大差がないようだが、走りのフィールは大きく変わっている。特にパワーモードを選択したときには、アクセルレスポンスに優れた気持ちの良い加速を示すようになった。従来のモデルがペダルを踏んでもすぐには前に行かないようないわゆる“ラバーバンドフィール”を感じさせたのに対し、よりダイレクト感のある走りが得られるようになった。

今回は富士スピードウェイのショートサーキットで現行モデルと比較して試乗したが、アクセルレスポンスを始め、走りのフィールには大きな違いがあった。

ショートサーキットで試乗する前には、プリウスのようなクルマをサーキットで走らせることの意味が分からなかったが、実際に比較して走らせてみると、その意味が良く理解できた。丸で走りが違うのだ。

操縦安定性のレベルモデル桁違いといった感じで、現行モデルは大きくロールして横滑り防止装置のVSCが効きっぱなしになる感じだったが、新型車ではその介入も抑えられていて、基本的なクルマの挙動が大きく変わったのが分かった。タイトなコーナーでの姿勢変化に大きな違いがあり、現行モデルては大きく傾くコーナーでも新型車は緩やかにロールしながらも安定した姿勢で抜けていく。次期プリウスは格段に走りの良いクルマになっている。

ボディの剛性を高めたことは、乗り心地の良さにつながっている。硬い乗り心地ではなく、路面からの入力をうまくいなす形でしっかりした乗り味でありながら、乗り心地の良さが確保されている。

トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)

 

一部のグレードで燃費40.0㎞/L達成! しかし、自動ブレーキのトヨタ セーフティセンスPは全車標準装備見送り・・・。

トヨタ プリウス(prius)

エンジン型式は同じだが、ほとんど新設計されたという2ZR-FXE型1.8Lエンジン

 新型プリウスは、燃費が大きく向上している点も見逃せない。まだ、正確な数字は発表されていないが、目標にしたのは40.0km/Lとのこと。装備を簡略化したベースグレードの数値だろうが、現行モデルに対してざっと20%向上した数値になる。

これは、ボディの軽量化などの車体部分を始め、エンジンの熱効率の向上、駆動用バッテリーのハイブリッド 制御の向上、モーターの改良、トランクアクスルの改良、PCU(パワー・コントロール・ユニット)の改良などを積み重ねたものだ。40.0km/Lが達成されたなら、文字通り世界最高燃費である。

このほか、次期プリウスにはトヨタの最新運転支援装備であるTSS(トヨタ・セーフティ・センス)-Pが一部グレードに標準装備採用されるという。トヨタセーフティセンスPは、ミリ波レーダーとカメラを組み合わせることで、人間も見分けて警告を発したり、自動ブレーキをかけるシステムだ。

これには、歩行者検知機能付きプリクラッシュセーフティシステムに加え、レーダークルーズコントロール、レーンデパーチャーアラート、オートマチックハイビームなどがセットされている。標準装備ではないグレードは、8万円ほどのオプション価格で装着できるので、必ず装着したい。

トヨタ プリウス(prius)

4代目新型プリウスから、電気式4輪駆動E-Fourが採用。リヤサスペンションは、ダブルウイッシュボーン式が採用された

トヨタ プリウス(prius)

燃費40.0㎞/Lを達成したのは、エントリグレードのみとみられている

トヨタ プリウス(prius)

歩行者検知式自動ブレーキ、トヨタ セーフティセンスPが一部グレードに装備。交通事故死ゼロを本気で考えているのならば、全車標準装備すべきだ

 

性能向上で価格アップなら当たり前! またも価格アップが残念

トヨタ プリウス(prius)

 4代目新型トヨタ プリウスの気になる価格。予想通り、新型プリウスの価格は上昇した。先代プリウスは、ホンダ インサイト との価格戦争でリーズナブルな価格設定となり、ヒットの要因ともなった。しかし、トヨタ車の価格バランスを崩してしまった。それを補うために、微小なマイナーチェンジで10万円前後も価格を上げた。

さらに、新型プリウスも値上げ。TNGAは部品の共有化を図りコストダウンできるというのも狙いのひとつだが・・・。新型プリウスは、ベースグレード2WD車の価格が242万9018円で、従来のベースグレードに比べると19万円ほど高くなった。最上級グレードは319万9745円で、こちら従来の最上級グレードに比べると、表面的には24万円くらい安くなった形だが、カーナビがオプション設定に変わったので、実質的には10万円以上高くなっている。

新型プリウスは魅力を大幅にアップしたものの、それに相応するくらいの価格アップもなされている。クルマが良くなって価格がアップしました、というのでは当たり前。新型プリウス価格の印象である。

トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)

 

トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)
トヨタ プリウス(prius)

 

トヨタ プリウス燃費、スペックなど

【新型トヨタ プリウスプロトタイプモデル主要諸元(社内測定値)】
全長(mm)/ 全幅(mm)/ 全高(mm) 4,540 / 1,760 / 1,470<1,475>
ホイールベース(mm) 2,700
室内長(mm)/ 室内幅(mm)/ 室内高(mm) 2,110 / 1,490 / 1,195
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1,797
最高出力(kW[PS]/rpm) 72 [98] / 5,200
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 142 [14.5] / 3,600
モーター最高出力(kW[PS]) 53 [72]
最大トルク(N・m[kgf・m]) 163 [16.6]
バッテリー リチウムイオンまたはニッケル水素
燃費 40.0㎞/L(一部グレード)
< >内の数値はE-Four(電気式4輪駆動方式)搭載車の値

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(レポート:松下 宏

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