G'sとは、トヨタのGAZOO Racingテストドライバーがトータルチューニングを施し、「意のままに操れる」ハンドリング性能を実現したスポーツグレードだ。チューニングと言ってもプリウスα G'sは、一般の車両と同じく生産されているので、リーズナブルな価格設定がされているのも特徴。保証関連も他のモデルと同じなので、安心して乗れるスポーツグレードだ。

　トヨタ プリウスαは、2011年5月にデビュー。プリウスには足りないスペースを補い7人乗車を可能としたモデルだ。基本的なハイブリッドシステム はプリウスと同様ながら、7人乗りモデルにはリチウムイオン電池を搭載している。

　その後、2014年11月にマイナーチェンジ。内外装、質感の向上、そして安全装備を強化するなどされた。燃費は26.2㎞/Lとなっている。

　そんなプリウスαにG'sでは、まずボディ補強を施している。とくに、床下の剛性アップが施された。ボディの剛性アップは、気持ちよい走りの基本ともいえるもの。チューニングのセオリーともいえるものだ。そうして強化されたボディに、G's専用サスペンションがプラスされる。この専用サスペンションにより、車高は約15mmダウン。重心高が下がったことにより、よりスポーティな走りが期待できる。さらに、床下まわりの空力パーツもプラスされ、高い速度域での操縦安定性もアップしている。高速道路での移動が多い人には、かなりありがたいアイテムだ。

　エクステリアでは、サイドに大型フォグベゼルを配しワイド＆ローを強調した専用フロントバンパーやブラックを基調にダークメッキを施したラジエーターグリルなどを採用。ファミリーカーのイメージが強いプリウスαが、精悍でスポーティなスタイルに変身している。

　インテリアは、シート表皮がスエード調＋合成皮革のG's専用スポーティシート（フロント）を採用。ブラックで統一されたインテリアにラメ入りピアノブラック塗装やメッキ加飾、シルバーステッチを配置するなど、上質感をプラスされた。

　トヨタのG'sブランドは、このところ急成長中。G'sのウリである「意のままに操れる」ハンドリング性能もそうだが、独自のエアロフォルムなど、より強い個性を求める顧客にも支持されているグレード。

　プリウスα G'sのベース車となっているSツーリングセレクションに対して、プリウスα G'sは約36万円高。この価格アップは、非常にリーズナブル。アフターパーツで、これだけのチューニングを施すとなると、とても36万円ではできない。走行性能だけでなく、通常グレードのプリウスαでは個性不足と考えている人にも十分お勧めできるグレードといえる。そういった傾向を受け、トヨタもドンドンとG'sグレードを多くの車種に展開中。トヨタのスポーツグレードとして、今後も非常に注目のブランドといえるだろう。

■トヨタ プリウスα Sツーリングセレクション G'sベースグレード：プリウスα S“ツーリングセレクション”（５人乗り／７人乗り）

■トヨタ プリウスα Sツーリングセレクション G's専用装備
アルミホイール（ハイグロスブラック塗装＋切削光輝、タイヤサイズは225/45R18）
チューニングサスペンション
剛性アップパーツ・空力パーツ
フロントバンパー＆ラジエーターグリル（ダークメッキ加飾／黒艶塗装）
LEDイルミネーションビーム
マフラー（大径バッフル／サウンドチューニング）
本革巻き４本スポークステアリングホイール（ディンプル＋シルバーステッチ）
パワースイッチ（レッド／G'sロゴ付）
フロントスポーティシート（G'sエンブレム付）
センターレジスター＆センタークラスター＆ドアスイッチベース（ラメ入りピアノブラック塗装）
助手席側インストルメントパネル（シルバーダブルステッチ＋クロームメッキモール＋G'sロゴ付メッキレバー）
センターメータ－（専用初期画面＋タコメーター）