スズキ e スカイ(SKY)試乗解説・評価 かなり優秀! しかも、普段使いも抜群な軽BEV。あとは価格次第?

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【スズキ】2026/09/15

スズキ e スカイ(SKY) フロントスタイル

 

ガソリン車から違和感なく乗れることを重視

 

2026年秋に発売予定の軽BEV新型スズキ「eスカイ(SKY)」のプロトタイプ車に試乗した。

新型「eスカイ(SKY)」は、ジャパンモビリティショー 2025に出展されていた「Vision eスカイ」の市販モデルになる。気になる新型「eスカイ(SKY)」の価格は未定だ。

新型「eスカイ」は、「Easy to Switch」をコンセプトとしたハイトワゴンの軽BEV(バッテリ電気自動車)。ガソリン車から、違和感なくBEVへ乗り換えられるように開発されている。

スズキ e スカイ(SKY) リヤスタイル

 

ちょっとマッチョ、カワイイ外観デザイン

 

新型「eスカイ」のボディサイズは、全長3395×全幅1475×全高1625mm。同じハイトワゴンのワゴンRと比較すると、25mm全高が低くなっている。

新型「eスカイ」のデザインは、可愛らしさとタフネスさを兼ね備えている。ウェストラインは高く、ワイド感を出したフェンダーラインなどは、ちょっと筋肉質でタフさを演出。

そして、可愛らしさの象徴ともいえるのが、ヘッドライトとテールランプ。デジタル数字やピクセルのようなデザインとした。夜間などでは、ひと目で新型「eスカイ」と分かる。立体感のあるちょっとギョロっとした目のような可愛らしいヘッドライトも個性的だ。

スズキ e スカイ(SKY) ホイール

スズキ e スカイ(SKY) リヤアップ

 

軽BEVの域を超えた高品質&近未来感あるインテリア

 

新型「eスカイ」のインテリアは、もはや軽自動車の域を超えたレベルに達していた。メーターだけでなく、10.1インチセンターディスプレイを装備。メーターとディスプレイは、一体化したデザイン。最近の輸入車っぽいテイストで、近未来的だ。

インパネデザインは、乗員を包み込むような柔らかなデザイン。ブラック一色ではなく、シルバーやグレーの加飾で上質感をアピール。ドアのファブリックは、リサイクルPET糸を使うなど、環境へ配慮されている。

新型「eスカイ」の運転席周辺は、とても高品質感あふれる仕上がり。しかし、後席になると、分割スライド機能は省かれている。ラゲッジボードも、かなりサッパリした仕様だ。ある意味、スズキらしいというべきなのか、コストをかけるところと、コストをかけないところのメリハリがかなり明確だ。

スズキ e スカイ(SKY) インパネ

スズキ e スカイ(SKY) メーター

スズキ e スカイ(SKY) センターディスプレイ

 

 

航続距離をライバル車と比較・解説

 

BEVに乗ったことのない多くの人が、航続距離の心配をする。そこで、スズキは航続距離の心配を軽くするため、新型「eスカイ」の一充電走行距離(航続距離)を310㎞とした。

搭載バッテリーの容量は26kWh。BYD製リン酸鉄リチウムイオン電池を使用する。こだわったのは電費。クラストップレベルの数値となった。スズキらしいこだわりだ。電費を比較すると、電費(一充電走行距離÷バッテリー総電力量)は以下の通り。

・スズキ eスカイ電費  約11.9km/kWh

・日産サクラ電費 9.0km/kWh

・ホンダN-ONEe: 約10.0㎞/kWh

上記のように新型「eスカイ」の電費が非常によいことが分かる。車重は、ほぼ同等程度だ。こうした優れた電費を実現できたのは、コンパクトな軽量eアクスルに加え、軽自動車トップを狙った空力性能、バッテリーなどだ。BYD製のバッテリーだが、BYDラッコに搭載されたXパックと呼ばれる最新技術なしで、これだけの低電費化できたスズキの技術力は高く評価できる。

スズキ e スカイ(SKY) フロントシート

スズキ e スカイ(SKY) リヤシート

スズキ e スカイ(SKY) モータールーム

 

 

アクセル操作次第で、ガソリン車的にもBEV的にもなるモーター制御

 

そんな新型「eスカイ」のプロトタイプ車に試乗したのは、千葉県にある袖ヶ浦フォレストレースウェイ。コース上にパイロンが設置されるなど、スラロームもできる設定になっていた。

まずは、ほんの少しだけアクセルを踏む。走り出しの瞬間は、とても自然でスルスル緩やかに走り出す。唐突感はない。アクセルをやや踏み込むと、BEVらしくモーターのトルクがグッと増し元気よくスムースに加速する。イッキにモータートルクが立ち上がる加速感は、ガソリン車にはないBEVの美点。アクセルの踏み方次第で、ガソリン車から乗り換えても違和感がない加速も可能だし、BEVらしい豪快な加速も可能だ。

スズキ e スカイ(SKY) 荷室

スズキ e スカイ(SKY) 荷室

 

 

 

ヒラヒラ感MAXなハンドリングを解説

 

意外だったのは、高速域での車速の伸び。軽自動車の最高出力自主規制の上限64㎰ながら、サーキットのストレートエンド付近で130㎞/hくらいまで速度が上昇した。電費向上のための、優れた空力特性がここでも生きている。軽ターボ車よりも、明らかに速く感じた。

抜群だったのがハンドリング。BEVは、床下に大きく重い駆動用バッテリーを搭載していることから、重心が低く操縦安定性に長けている。新型「eスカイ」も同様。

さらに、新型「eスカイ」は前後の重量バランスも良好で、前輪駆動のガソリン車にありがちなフロントの重さを感じない。スラロームもヒラヒラと軽快に走り抜ける。カーブでの車体の傾き量も、それなりにあるのだが、車体が傾く時のスピードがゆっくりなので、高速コーナーも安心してアクセルを踏みながら曲がれた。

ライバル車には、サクラやN-ONEe:があるが、しなやかさという点では新型「eスカイ」が一枚上手といった印象だった。

サーキット走行なので、乗り心地の評価は難しいが新型「eスカイ」は、なかなかコシのあるシッカリ目の乗り味に感じた。一般道での試乗が楽しみだ。

こうした走りを支えているのが、軽BEV用に専用開発されたハーテクトeだ。駆動用バッテリーをボディ構造の一部として使い高剛性化を実現した。

スズキ e スカイ(SKY) 充電口

スズキ e スカイ(SKY) 充電コード

 

 

ライバル車より、小回り得意です!

 

それにしても、スズキの新型「eスカイ」への自信は大したもので、試乗時には周回数の決まりはなく、好きなだけ走れる状態。全開走行をしばらく続けても、新型「eスカイ」平然と走り抜ける。8月酷暑のサーキットで、熱問題もまったく発生しなかった。これなら、安心して乗れそうだ。

日常での扱いやすさや快適さを重視された新型「eスカイ」。それだけに、最小回転半径にもこだわった。最小回転半径をライバル車と比較すると、

・スズキ eスカイ 4.4m

・ホンダ N-ONEe: 4.5m

・日産サクラ 4.8m

このように、N-ONEe:との差はわずかだがクラストップの最小回転半径となっている。同じスズキ車と比較すると、ワゴンR(4.6m)より最小回転半径は小さいく、アルトと同じ数値となっている。

 

クラス最安値に挑戦! してほしい!!

 

航続距離だけでなく、日々の使い勝手にもこだわり抜いたスズキの自信作新型「eスカイ」。

重要なのは、やはり価格。軽BEVには、2026年9月現在、58万円ものCEV補助金が支給されている。ライバル車は、この補助金を差し引き、実質価格が300万円を切ることを重視。

ただ、後出しでライバル車と同等というのも、価格にこだわるスズキらしくない。BYDラッコほど安くしろとは言わないが、補助金抜きでも300万円を切る価格に期待したい。

 

BYD ラッコ(CK系)試乗記

ホンダN-ONE e:(JG5系)試乗記

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ヒョンデ インスター試乗記

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スズキ e スカイ(SKY)プロトタイプ航続距離、電費、ボディサイズなどスペック

 

全長×全幅×全高  3395×1475×1625mm

ホイールベース  2460mm

トレッド F:1285mm R:1295mm

最低地上高  140mm

車両重量  1030kg

乗車定員  4名

モーター最高出力  47kW(64㎰)

モーター最大トルク 133Nm

一充電走行距離(WLTCモード)  310km

バッテリー種類  リン酸鉄リチウムイオン

バッテリー総電力量  26kWh

電費(一充電走行距離÷バッテリー総電力量) 約11.9km/kWh

駆動方式  前輪駆動

タイヤサイズ 前後  165/65R14

最小回転半径  4.4m

 

ライター紹介

自動車Webサイト CORISM編集長

大岡 智彦

自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポート、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。趣味は、まったく上手くならないゴルフ。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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