トヨタ プリウス、プリウスPHV新車情報・購入ガイド 災害停電時も安心! 付加価値装備をプラスし、安全装備をバージョンアップ!
トヨタ プリウスの歴史
トヨタは、人気ハイブリッド車であるプリウスとプリウスPHVを一部改良した発売を開始した。今回の改良では、予防安全装備の強化。さらに、災害時などに役立つ外部給電機能を標準装備化した。
トヨタ プリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッドカーとして誕生。「21世紀に間に合いました」というキャッチフレーズで、その先進性をアピールし話題になった。この初代プリウスは、販売するほと赤字が増えるといわれたほど、トヨタとしてはかなり攻めたモデルだった。しかし、販売は思うように伸びず2代目プリウスへと移行した。
2003年に登場した2代目プリウスは、爆発的なヒットしたモデル。ところが、大ヒットしたのは、モデル末期の時期。2007~2008年頃に起きたガソリン価格高騰を受け、超低燃費車であるハイブリッド車が一気に注目を浴びたからだ。
そして、2009年に3代目プリウスが登場する。同時期に登場したホンダ インサイトと価格戦争が報じられたが、結果はプリウスの圧勝。長期間、登録車新車販売台数ランキングナンバー1の座を守り続けた。
現行となる4代目プリウスは、2015年にデビュー。TNGAに基づくトヨタ最新のGA-Cプラットフォームが採用され、燃費性能だけでなく運動性能を大幅に引き上げた。歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備「トヨタセーフティセンスP」を早くも装備し、優れた安全性能を得ていたが、全車標準装備化されていなかった。より、予防安全装備が注目される中、4代目プリウスも2018年のマイナーチェンジ後から、トヨタセーフティセンスを全車標準装備化している。
予防安全装備「トヨタ セーフティセンス」の性能を向上
今回の改良では、さらに安全性を重視した改良が行われている。従来、プリウス、プリウスPHVに搭載されていた歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備トヨタセーフティセンスは、昼間の歩行者のみが対応だった。今回の改良では、夜間の歩行者と昼間の自転車検知機能がプラスされ、より安全性能を引き上げている。
さらに、レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援するレーントレーシングアシスト(LTA)を装備。カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らすロードサインアシスト(RSA)を追加。駐車場などで、アクセルとブレーキの踏み間違いや、アクセルの踏みすぎなどで起こる衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を全車に標準装備した。
高齢者の暴走を防げ! トヨタ初採用となる「プラスサポート」を設定
そして、高齢者などによるアクセルとブレーキの踏み間違えに対応するため、新たな装備も追加。トヨタ初採用となる「プラスサポート(急アクセル時加速抑制)」を用意。
高齢者の方や、運転に不安があるドライバーには、プラスサポート用スマートキー(販売店装着オプション/税込価格1万3,200円~)で解錠すると、自動でシステムが起動。進行方向に障害物がない場合でも、ペダルの踏み間違い操作を検知した際、加速を抑制する。インテリジェントクリアランスソナーに加え、ペダル踏み間違い事故の抑止・被害の軽減に貢献する。
プラスサポートは、プラスサポート用スマートキーによる解錠以外、複雑な操作や設定は不要。家族内でも、使用者に応じて標準スマートキーとの使い分けが可能となる。
トヨタが、マイナーチェンジなど以外のタイミングで改良を施すのは珍しい。とくに、プリウスは2015年デビューとモデル末期。通常なら、フルモデルチェンジまでは、特別仕様車の追加程度で改良までは行わないケースが多い。今回、こうした改良が行われたのは、顧客の予防安全装備への注目度が高まっていることを受けてのことだろう。
また、そうした背景があることや、ハイブリッド車の選択肢が増えたことにより、プリウスの販売はしばらく低迷が続いている。直近の2020年1~6月の販売台数は36,630台で、新型コロナの影響もあるが 前年比は52.1%と大きく落としている。まぁ、理由は何にせよ、予防安全装備が向上したことは高く評価したい。
日々使う予防安全装備を標準装備した特別仕様車プリウスS“Safety PlusⅡ”の発売を開始
こうした改良に加えてプリウスには、より予防安全装備を充実させた特別仕様車 S“Safety PlusⅡ”が投入された。
この特別仕様車プリウス S“Safety PlusⅡ”には、車線変更時の後方確認をアシストするブラインドスポットモニター、駐車場などから後退する際に、左右後方から接近してくる車両を検知。ドアミラー内のインジケーターの点滅とブザーにより、注意喚起するリヤクロストラフィックアラート、後方の映像を表示し車庫入れをサポートするバックカメラ、ステアリングから手を離さずに音声操作やハンズフリー通話を可能にするステアリングスイッチがセットになったナビレディセット、悪天候時にヘッドランプの明かりを補助するLEDアクセサリーランプ(薄暮灯)を装備。さらに、快適・便利装備として、車内を爽やかな空気で包むナノイーや雨滴感応式オートワイパー、自動防眩インナーミラーを特別装備した。
特別仕様車プリウス S“Safety PlusⅡ”の価格は2,755,000円。ベースとなるSグレードの価格が2,655,000円なので、10万円の価格アップとなった。適正な価格アップといった印象で、お買い得感はあまりない。ただ、ブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックアラートといった機能は、日々の運転で非常に役立つ装備。10万円のアップで済むなら、積極的に選びたい特別仕様車といえる。
クルマに、もしもの時の安心を! AC100V・1500Wアクセサリーコンセントを標準装備化
プリウス、プリウスPHVの改良では、こうした予防安全装備の充実の他にAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントを全車標準装備した。このアクセサリーコンセントは、ハイブリッド車やPHVに搭載されている大容量バッテリーを使い給電できる機能をもつ。クルマのコンセントを使い1500Wまでの家電製品が使えるようになる。キャンプや車中泊などでは、給湯器や電子レンジが使えるなど、利便性は高くいろいろな使い方が可能。
また、災害が起きた時の停電時にも大きなメリットがある。前述の通り、災害時にも家電製品が使えるからだ。また、情報を得るためのスマートフォンなどを充電も容易。ガソリンを使って発電できるため、長期間に渡り電力を供給できる。アウトドアレジャーを楽しむ人だけでなく、もしもの台風・地震などによる停電時に頼りになる機能だ。
こうした、もしもの時に役立つ装備は、やはり普及させてこそ意味がある。普段使わない機能だとしても、もし、災害時に停電になった場合、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが付いているモデルに乗っていたことで、不便さが軽減されるのは大きなメリットだ。全車標準装備化により、プリウスはクルマとしてだけではない、新たな付加価値がプラスされたことになる。
クルマの機能を使い、もしもの時により多くの人に役立つ機能を積極的に標準装備化した姿勢は、大きな社会貢献とはいえ高く評価できる。
プリウスPHVでは、V2Hと呼ばれるクルマと家をつなぐ機器があれば、クルマで発電した電力を家で使えるようになり、さらに停電時に大きなメリットを得ることができる。
ソーラー充電システムを全車オプション設定
また、プリウスPHVには、従来、一部グレードに限られていたオプション装備ソーラー充電システムが、全車オプション設定された。そして、ソーラー発電量をマルチインフォメーションディスプレーに表示。発電量が確認しやすくなっている。
ソーラー充電システムは、トヨタの計算によると、最大6.1㎞/日、平均2.9㎞/日走れる電力をソーラーパネルが供給してくれるという。天候に左右され、走行できる距離は短いとはいえ、太陽光で発電し、その電力で走れるとなると、まさに究極のエコカーといえる。プリウスPHVの先進性をさらに高めてくれる装備だ。全車オプション設定になったことで、最新技術をより多くの人が体験できるようになった。
トヨタ プリウス価格
・E (FF) 2,608,000円
・S (FF) 2,655,000円/E-Four 2,853,000円
・S“ツーリングセレクション”(FF) 2,826,000円/E-Four 3,024,000円
・A (FF) 2,910,000円/E-Four 3,108,000円
・A“ツーリングセレクション”(FF) 3,077,000円/E-Four 3,275,000円
・Aプレミアム (FF) 3,248,000円/E-Four 3,446,000円
・A“ツーリングセレクション”(FF) 3,359,000円/E-Four 3,557,000円
・特別仕様車S“Safety PlusⅡ” (FF) 2,755,000円/E-Four 2,953,000円
トヨタ プリウスPHV価格
・S (FF) 3,313,000円
・S“セーフティパッケージ” (FF) 3,394,000円
・S“ナビパッケージ” (FF) 3,805,000円
・A (FF) 3,615,000円
・A“ナビパッケージ” (FF) 4,047,000円
・Aプレミアム (FF) 3,933,000円
・Aプレミアム“ナビパッケージ” (FF)4,392,000
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