スズキ アルト800新車情報 脱・中国加速か?インド発、スズキの新興国戦略車 [CORISM]

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【スズキ】2012/10/19

 

スズキのインド国内におけるエントリーモデルがアルト800

 スズキのインド子会社マルチ・スズキは、新型小型車「アルト800」を発売した。

スズキ アルト800は、800ccのエンジンを搭載した小型車。このインド版のアルトは、マルチ・スズキが2000年9月に発売開始したアルト全面改良車。

前モデルであるアルトと比較して、ガソリン車で約15%、CNG車で約13%という大幅な燃費向上を行った。また、スポーティーな外観、質感を高めた内装、広い室内空間などを特長とし、さらに上級グレードには2つの内装色を設定した。

走行性能は、走行時の使い勝手を高めるため、トルクを向上。インドの交通や道路事情に合わせてトランスミッション、サスペンションの改良も施した。

スズキ アルト800は、若い世代など初めてクルマを購入を検討している層をターゲットカスタマーとしている。

マルチ・スズキは、今後アルト800をインド国内のみならず、各国へ輸出する予定だ。生産はマルチ・スズキのグルガオン工場。

多くの自動車メーカーが、中国進出にしのぎを削る中、地道にインド国内で生産を続け基盤を築いたスズキ。尖閣諸島問題などで、脱・中国が叫ばれている中、インドを中心にアジアなどの新興国向け小型車の生産にイッキに舵を切ったようだ。インドマーケットにおいて、古くから現地で生産を続けるスズキのブランド力は強い。そのブランド力を生かし、周辺の新興国にも進出する。

インドは、スズキだけでなく、タイなどと並び脱・中国を考えるメーカーにとって重要な国だ。インドマーケットには、トヨタがエティオスシリーズ、ホンダはブリオを投入。各社とも、中国に代わる新興国向け生産ができる拠点を築いている。

すでに、日産はマーチとラティオを、三菱はミラージュをタイから日本への輸入を開始。価格競争力が重要なコンパクトカーマーケットを考えれば、円高による国内生産を避け産業の空洞化が起きても生き残るためには仕方ないといった状況。

脱・中国生産に代わる国は、インドかタイか? スズキはインドを選択したようだ。スズキの新興国戦略がついにスタートした。

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(レポート:CORISM編集部

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