新型日産セレナ新車情報・購入ガイド 自動運転技術を使った運転支援機能「プロパイロット」日産車初搭載! 新型セレナハイブリッドは、1年遅れか?
5代目となった新型セレナ(C27型)。先代を超えた広いインテリア空間
日産は、人気ミニバンのセレナをフルモデルチェンジし発売を開始した。
新型日産セレナは、1991年に初代がデビュー。この新型セレナ(C27型)で5代目となる。セレナはミニバン人気の中、モデルチェンジ毎に販売台数を伸ばしてきた。先代セレナ(C26型)は、非常に高い人気を保っておいて、2016年1~6月の販売台数は約3.5万台を売り、モデル末期だとういうのに自販連の販売台数ランキングで10位に入っている。フルモデルチェンジしたばかりのホンダ ステップワゴンの販売台数が約2.9万台ということからも、いかにセレナが売れていたか分かる。
その大きな理由のひとつが、歴代セレナのコンセプトである「BIG・EASY・FUN」だ。新型セレナは、このコンセプトにアクティブセーフティとエコをプラスした。
新型セレナは、ミニバンクラスナンバー1の室内長と室内幅3,240㎜を達成。シートの1列目から3列目まで、どの席に座っても広くゆったりした空間が生み出されている。
2列目の膝周りは、ゆとりの784mmを実現。 2列目シートスライド幅が長くなったことで、旧型セレナよりもさらに広くなった。さらに、超ロングスライド+横スライドを使えば、690mmものスライドが可能になる。膝周りは900mmになり、ひとクラス上の広さとなった。また、2列目から3列目シートスペースは1,268㎜となり、旧型セレナより+66mmも拡大。 3列目シートは、120mmの前後スライドも可能となった。また、快適性を高めるために、十分なクッションの長さ(480mm)と厚み(65mm)を持たせ、長時間の移動も快適になるような工夫もされている。
ミニバンは、ママが運転することもあり、運転のしやすさにもこだわった。運転席の視界と開放感を考え、 強度を落とさずにAピラーをできるだけ細く設計。同時にAピラートリムの色を前後で変えた。これらにより、三角窓とフロントドアガラスの視界も物理的に広くなり、心理的にも開放感のある空間を実現することができた。
また、3列目シートへのアクセスを向上するために、ボディ側から出ていた2列目シートのシートベルトをシート内に内蔵。さらに、3列目シートからスライドドアを開閉できるスイッチを追加し利便性を高めている。
さらに広大なスペースと高い利便性を得た新型セレナだが、7人乗りは無く8人乗りしか用意されていない。最近の傾向は、よりラグジュアリーな雰囲気と空間を求める顧客が多く、2列目シートをキャプテンシートとしたモデルが良く売れている。そうしたニーズとは、ある意味新型セレナは逆行している。しかし、そうしたニーズを無視した訳ではない。新型セレナには、スマートマルチセンターシート+横スライド機能が用意されている。 2列目シートをキャプテンシートのようにする場合、スマートマルチセンターシートを1列目シート中央までスライド。こうすることで、完全に2列目シートは分割されキャプテンシートのように使える。また、1列目中央では、便利なセンターテーブルとして利用可能。この状態では、2列目から3列へのウォークスルーが可能となる。こうしたシートアレンジは豊富。3列目シートは左右分割の跳ね上げ式となっている。
自動運転技術を使った運転支援機能「プロパイロット」を用意。渋滞時の追従走行が可能となり、疲労&ストレスフリーに!
従来から、使い勝手の良い装備がセレナの魅力だった。新型セレナでは、さらにその魅力を強化。セルフ給油を意識し、給油口にはキャップが無いキャップレス給油口を採用。手の汚れなどを気にすることなく給油できるようになった。
さらに、大きく重いバックドアは、後方に一定のスペースがないと開閉できないなどのデメリットがあった。新型セレナは、バックドアを上下に2分割して開くデュアルバックドアが採用された。狭い場所でも積載性を高めている。
同様な便利機能として、世界初となる「ハンズフリーオートスライドドア」を搭載。荷物を両手に抱えたままでも足先をスッと車体の下に入れて引くだけでスライドドアを開閉することができる。BMWなどがバックドアにこうした機能をすでに装備している。世界初というのは、スライドドアでということになる。
新型日産セレナの大きな魅力は、自動運転技術が使われた「プロパイロット」だ。日産はプロパイロットを自動運転のイメージでアピールするが、あくまで運転支援でありあくまでドライバーが主体でコントロールする必要がある。
このプロパイロットの機能で最大のメリットは、渋滞時の追従走行。少し走り止まり、再び走り出すという繰り返しは、ドライバーの疲労を高めるだけでなくストレスも溜める。しかし、このプロパイロットの機能を使えば、前走車が停止すれば自動停止。前走車が再び走り出した場合、クルーズコントロールのリジュームスイッチを押すか、アクセルペダルを軽く踏むなどすると発進し、再び追従走行に入る。ドライバーは、疲労やストレスから解放され、結果的に追突事故などの軽減にも効果がある。
こうした機能は、ドイツ系輸入車ではもはや当たり前の機能。しかし、日本車は歩行者検知式の自動ブレーキを含め装備が大きく遅れていた。スバルはアイサイトで、すでに渋滞時の追従を可能としているが、セレナのようなミニバンではセレナが初となる装備だ。
ただし、デビューからしばらくの間、プロパイロットエディションと呼ばれる特別仕様車が用意されるが、こうした装備はオプションが前提となっていて、さらに他の装備とセットになっている。セーフティパックBと呼ばれていて、プロパイロットの他にサイド&カーテンエアバック、インテリジェントパーキングアシスト、ヒーター付きドアミラー、踏み間違い防止アシスト、車線逸脱防止アシストなどなど。オプション価格は243,000円と、なかなか高価な設定だ。確かに高価なのだが、家族や多くのゲストを乗せて走るクルマであることを考えると、サイド&カーテンエアバッグなどは欲しい機能。価格は高いが、ぜひとも装備したい価格といえる。
新型セレナの燃費は17.2㎞/Lへ向上! デザインは、流行の強面系デザインへ
搭載されたエンジンは、2.0LのMR20DD型にエコモーターを組み合わせたS-ハイブリッド。いわゆるマイルドハイブリッドなので、モーターだけで走行することはできない。モーターは、あくまでエンジンの補助的役割となる。新型セレナの燃費は、従来の16.0㎞/Lから17.2㎞/Lへと進化。この燃費値を出すために、エンジンの中身は刷新され、モーターも新型となった。
新型セレナは、マイルドハイブリッド機能をもつため、アイドリングストップからエンジンの再始動が非常に静か。この静かさと低振動さは、他のガソリン車と比べると圧倒的。再始動したことに気が付かないほど。新型セレナは、さらに静粛性が高められているので、より静かな室内になっている。
また、走行性能面ではバックドア開口部の剛性を高めた。そして、ショックアブソーバーもサイズアップ。高速道路など で車線変更をする際の応答性、安定性をより高めている。さらに、より快適な乗り心地を実現するため、ショックアブソーバーに高性能バルブを採用した。
新型日産セレナのデザインは、随分迫力のあるフェイスになった。トヨタ系の強面系に近い。こうした強面系は、売れるミニバンの必須条件ともいえるので外せない部分でもある。より力強さを増したフロントグリルは、ヘッドランプそしてサイドへと流れるように続く。日産のデザインを象徴する「Vモーション」が採用されている。このVモーションに、セレナの象徴ともいえる横桟グリルをプラス。これまでおとなしめ だったセレナも、これで強面系の仲間入りをした。リヤスタイルには、日産デザインの象徴となる「ブーメランランプシグネチャー」を採用。 リヤのセンターにフォーカスしたデザインにより、スピード感とシャープさを演出した。
新型日産セレナの価格は2,316,600円から。売れ筋グレード+安全装備オプションだと約300万円から!
新型日産セレナの価格は、Bグレードの2,316,600円からとなった。このグレードはマイルドハイブリッド機能もないエントリグレード。先代同様、新型セレナの売れ筋はエアロパーツを装着したハイウェイスターだ。新型セレナには、期間限定の特別仕様車プロパイロットエディションが用意されている。プロパイロット機能に加え、16インチアルミホイール、ハンズフリーオートスライドドアなどが装備され、ほんの少しだけ安価な設定となっている。価格はハイウェイスターをベースとしたものが2,916,000円。ハイウェイスターGをベースとしたものが3,187,080円となっている。
売れ筋グレードになると思われるハイウェイスターの価格は、2,678,400円。これにオプションのセーフティパックBの243,000円をプラスすると2,921,400円となる。これにナビなどを装備すると、軽く300万円オーバーとなる。
日産セレナ価格
<FF(前輪駆動)>
B 2,316,600円
S 2,435,400円
X 2,489,400円
G 2,847,960円
ハイウエイスター 2,678,400円
ハイウエイスター プロパイロットエディション 2,916,000円
ハイウエイスターG 3,011,040円
ハイウエイスターG プロパイロットエディション 3,187,080円
<4WD>
B 2,603,880円
X 2,733,480円
G 3,135,240円
ハイウエイスター 2,965,680円
ハイウエイスター プロパイロットエディション 3,176,280円
日産セレナ スペック、燃費など
代表グレード | 日産セレナ ハイウェイスターG |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,770×1,740×1,865mm |
ホイールベース[mm] | 2,860mm |
トレッド前/後[mm] | 1,480/1,485mm |
車両重量[kg] | 1,700kg |
総排気量[cc] | 1,997cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 110(150)/6,000 |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 220(20.4)/4,400 |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 195/60R16 |
JC08モード燃費 | 16.6km/L |
定員[人] | 8人 |
税込価格[円] | 3,011,040円 |
発売日 | 2016/8/24 |
レポート | 編集部 |
写真 | 編集部 |
新型日産セレナと自動運転技術「プロパイロット」をプロトタイプ車で試す!
新型日産セレナ とセレナに搭載された新技術である「プロパイロット」機能をセレナのプロトタイプ車で試乗することができた。
自動運転に対する期待や話題が高まる中で、アメリカでテスラの自動運転技術であるオートパイロットを搭載したモデルSが、自動運転中に死亡事故を起こし、モデルXが傷害事故を起こすなどしたため、自動運転に対して改めて疑問が生じるなどしている。
自動運転については、国連のWP29と呼ぶフォーラムやジュネーブ条約などで一定の基準を設けるなどしているが、テスラのオートパイロットはそれに準拠していない点などに問題があった。事故との関係は必ずしも明確ではないが、自動運転を理由にする事故は絶対に防がなければならないものだと思う。
そんな中で、日産が自動車運転技術の第一歩ともいえるプロパイロットの技術を公開し、8月に発売するセレナに搭載することを発表した。日産はかねて自動運転技術の開発に熱心で、2020年までに一般道の交差点なども含めた完全な自動技術を投入するとの目標を明らかにしている。今回発表された日産のプロパイロットはそれに向けて進んでいく方向を明確にしたものだ。
日産プロパイロットが実現するのは、ドライバーの負担の軽減だ。自動車専用道路を走るとき、ドライバーが負担を感じるのは渋滞時の走行や長時間の巡航走行などだが、そのようなシーンでの負担を軽減することにある。
新型日産セレナは「プロパイロット」の搭載で、疲労軽減しながらより安全な走行が可能となった!
日産のプロパイロットの機能は、アダプティブ・クルーズコントロールを進化形させたものだ。アダプティブ・クルーズコントロールは、先行車がいないときには単独で設定した一定の速度を維持して走り、先行車がいるときには設定速度の範囲内で一定の車間距離を維持して走るという機能を持つ。これは、日本のメーカーはやや立ち遅れ気味だが、欧米のメーカーは設定車種をどんどん拡大していて、コンパクトカー にまで広まっている。
今回の日産のプロパイロットが日本車として新しいのは、アダプティブ・クルーズコントロールで追従走行中に、先行車が停止したときには自車を停止させた上で、停止状態を保持できるようにしたことだ。
日産はこれまで、セレナにはアダプティブ・クルーズコントロールを設定していなかったが、フーガ やスカイライン などの上級車には設定があった。ただ、それらは電動パーキングブレーキを装備していないため、停止状態を保持することができなかった。停止から3秒程度の間は、VDC(横滑り防止装置)の機能の一部を使うことで停止できたが、その後はすぐにドライバーがブレーキを踏まないとクルマが動き出してしまうことになっていた。
それをずっと停止できるようにしたのが、今回のセレナ用のプロパイロットが進化した点だ。前のクルマが動き出して再び走り出したときには、クルーズコントロールのリジュームスイッチを押すか、アクセルペダルを軽く踏むなどすると発進ができる。
渋滞中の追従走行がプロパイロット機能により、圧倒的に楽になった!
ちなみに、セレナのSハイブリッド にはアイドリングストップ機構が備えられていいて、停止中はたいていの場合にエンジンが停止している。前のクルマが動き出すとその段階でエンジンがかかるから、それを受けて上記の動作をすれば良い。
もうひとつ、前のクルマの停車時間が3秒以内程度と短いとき、この場合にはVDCの機能を使って停止するだけなので、前のクルマが動き出すのに合わせて自車も動き出していく。この間、アクセルやブレーキなどの操作は一切不要である。
ヘビーな渋滞で、尺取り虫のように少し動いてはすぐに止まり、また動き出すといったシーンでは、プロパイロットの機能は大いに役に立つ。ブレーキ操作を繰り返すことで右足が疲れることはないし、思わず脇見をしたときなども減速・停止してドライバーのミスをカバーしてくれるからだ。
今回の試乗では、いくつかの機能を確かめながら走らせたので、それなりに神経を使って走らせたが、この機能の付いたクルマのオーナーになれば、渋滞時の運転が楽になるのは間違いない。
グイグイと分かりやすく、自動でステアリングを切りながらカーブを曲がるプロパイロット
セレナ用のプロパイロットに加わったもうひとつの新しい機能は、ステアリング制御だ。自動車専用道路などのカーブでは、単独走行でも追従走行でも、自車の車線の左右ある白線を認識し、白線の中央を維持して走るのだ。
これはカメラによる白線認識と、電動パワーステアリングを組み合わせたもの。今回の新型セレナ プロトタイプ車に試乗中には、グイッグイッという形でハンドルに反力が返ってきて、車線を維持するためのステアリング操作が自動的に行われているのが良く分かった。
この反力については、強すぎるという人とちょうど良いという人がいるようだが、取り敢えずドライバーに作動を知らせるために一定の力でステアリングを操作したほうが良いと思う。
このステアリング制御の機能は、従来のレーンキープアシスト(車線維持補助)やレーンデパーチャープリベンション(車線逸脱防止)などの機能を一歩進めたものだ。
同様の機能はメルセデス・ベンツ のレーダーセーフティパッケージを始め、いくつかの欧州車に採用されているものだし、国産車でもスバル のアイサイト ・バージョン3にはこうした機能が備わっている。今回のセレナが最初ではないが、日産車としては初の機能である。
簡単操作のプロパイロット。世界初ではないものの、独自の解析技術が投入され、単眼のモノクロカメラで高い制御が可能に! コストが下がることで、低価格化も実現?
プロパイロットの操作はごく簡単だ。ステアリングホイールに設けられたメインスイッチをオンにすると、インパネ内にスタンバイ状態が表示される。クルマの左右の白線がグレーに表示されてスタンバイになったのが分かる。
その状態からセットスイッチ(設定速度の低下スイッチを兼ねる)を押すと、時速30km以上であればシステムがスタートし、インパネ内の液晶画面の車線やステアリングホイールの図がグリーンに変わってプロパイロットのシステムが作動。
設定速度は+(リジューム)、-(セット)のボタンを押せば調整できるし、その左にあるボタンで前車との車間距離を3段階に選択できる。
日産のプロパイロットの特徴は、センサーとして使っているのがモノ(シングル)カメラだけであるということだ。世界中のほとんど自動車メーカーがアダプティブ・クルーズコントロールに使っているのは、ミリ波レーダーだが、セレナではそれを使っていない。
また、スバルのアイサイトはステレオ(ツイン)カメラを採用することで、画像認識による測距の精度を確保しているが、日産はひとつのカメラで前車との距離や白線の中央を正確に判断できるようにしたという。
これは提携するモービルアイ社の技術を活用したもので、独自の画像解析技術を盛り込むことで、前方車両や白線を瞬時に三次元で認識し、正確に制御するという。
さらにいえば、スバルのアイサイトはカラーのカメラを採用しているが、日産のプロパイロットではモノクロのカメラだという。カラーにすればさらに制御が高まる部分があると同時に、精度が下がる部分もあるため、モノクロカメラで技術を成立させたとのことだ。
他メーカーが、ステレオカメラやカラー化、多数のミリ波レーダーなどを装備し、多くのセンサーでこうした制御を実現している中、日産のプロパイロットは、ひとつのカメラで同じような制御ができるようになったのは大きな進化だ。もちろん、より緻密で本当の意味での自動運転になれば、センサー類は多岐にわたるだろう。
今回のプロパイロットは、単眼カメラであることから、コストが下がる可能性も高い。つまり、200万円台のクルマにもこうした自動運転技術が使われたプロパイロット機能が安価に装備できることになる。当然、こうした流れは新型セレナから、その下のコンパクトカー、ノートやSUVのジューク、エクストレイルなど他の日産車に装備されていく可能性が高い。
今回のプロパイロットは、世界初の機能はなく、またスバルのアイサイトなどが先行しているものもあるので、日本初という部分も少ないからインパクトはさほどではない。でも、技術は段階的に進んでいくものであり、将来的な完全自動運転に向けて、小さな一歩が歩み出した点は評価しておきたい。
<レポート:松下 宏>
新型日産セレナ記者発表会レポート動画、プロパイロット機能解説動画
<以下、新型セレナ予想記事>新型日産セレナの発売時期は、2016年8月末か? 日産車初搭載となる「プロパイロット」は? ライバルをリードする自動運転技術?
すでに、フルモデルチェンジの噂が絶えない日産セレナ。その新型日産セレナだが、どうやら2016年8月末頃に発売が開始されそうだ。
新型日産セレナで注目されているのが、自動運転技術である「プロパイロット」。プロパイロットというネーミングが、いかにも凄そうなイメージを持たせている。このプロパイロットは、完全な自動運転という話ではないようだ。どうやら、従来の安全技術であるエマージェンシーブレーキの延長線上にある技術だという。エマージェンシーブレーキには、単眼カメラが用意されていて、歩行者や車線認識をしていた。このセンシング技術が進化させたもので、先行車を認識し速度維持、車線維持、停止、再発進などを繰り返すと思われる。
恐らく、メルセデス・ベンツなどに搭載されているレーダーセーフティパッケージに近い機能ではないだろうか。メルセデス・ベンツは、こうした機能を部分自動運転と呼んでいることもあり、新型セレナに搭載される技術もそうしたイメージを連想させるプロパイロットという名称になっているのではないだろうか。
ライバル車には無いプロパイロット機能! ミニバン ナンバー1奪取か?
こうした技術は、日産車では初となるようで、新型セレナがその搭載車第1号となる予定だ。オプション設定になる可能性が高いとはいえ、国内のミニバン でこうした高機能な自動運転技術が搭載されたモデルは新型セレナだけとなる。
ライバルのステップワゴン と比較すると、ステップワゴンにも前走車追従式のACCは用意されているものの、渋滞時の追従機能は無い。また、安全装備で遅れているノア /ヴォクシー /エスクァイア は、安全装備が大きく遅れており、他社のミニバン と比較すると歩行者検知式の自動ブレーキではない上に、こうした前走車追従式のクルーズコントロールも用意されていない。
新型セレナには、ライバルのミニバンにはないこうした機能が付加されているのが特徴だ。安全面や自動運転技術面では、完全にライバル車よりも頭ひとつリードすることになりそうだ。
そして、新型日産セレナのデザイン。基本的に、新型セレナのデザインは現行モデルのイメージを踏襲するという。現行セレナ ハイウェイスター のVモーショングリルや上下分割されたヘッドライトなどのデザインテイストは同じようにものとなり、より洗練され迫力あるものになるという。
新型セレナハイブリッドの登場は、1年後? デビュー時は、2.0LガソリンのS-HYBRIDのみ?
そして、注目は新型セレナハイブリッドの存在。残念ながら、8月末の発売時にはガソリン車のみとなるようだ。新型セレナハイブリッドの登場は、今のところ未定。発売時期は、6ヶ月以上遅れる可能性もある。搭載されるハイブリッドシステムは、2.0L+モーターとみられ、エクストレイル ハイブリッドのシステムと同じである可能性が高い。新型セレナハイブリッドの燃費は、ノア/ヴォクシーの23.8㎞/Lを超えるように開発が進められているというものの、ノア/ヴォクシーは1.8Lのエンジン、新型セレナハイブリッドは2.0Lのエンジンが搭載されるため、燃費面でトヨタ勢を超えるのは厳しい状況という見方もある。
8月末に発売予定の新型セレナのガソリン車は、現行の2.0Lエンジンが搭載される見込みだ。ECOモーターを使ったS-HYBRIDとなるだろう。ECOモーターがエンジンの始動をベルトを介して行うため、非常に静かで振動も少ないのが特徴。このあたりは、ライバルのミニバンと比較してもかなり優れている点だ。
現在のECOモーターは、わずかだがエンジンのアシストを行っていた。このECOモーターの出力向上などにより、新型セレナの燃費向上はまだまだ余力がありそうな印象。新型セレナの燃費は、ステップワゴン の17.0㎞/Lを超えることも十分に予想できる。
新型セレナ ハイブリッドは2.0L+ハイブリッド? 発売時期は1年後?
新型日産セレナは、どうやらガソリン車のみが導入されることが濃厚。しかし、気になるのは新型セレナハイブリッド存在だ。ハイブリッド車に関しては、エクストレイルに搭載された2.0L+ハイブリッドの進化版である可能性が高い。日産はノート に、1.2Lエンジンとリーフのモーターを組み合わせたシリーズハイブリッドを発売する予定だ。このシステムが新型セレナハイブリッドに搭載される可能性もある。
何にせよ、新型セレナのボディのどこかにリチウムイオン電池を搭載しなければならない。このリチウムイオン電池の搭載場所が問題とされているようだ。プラットフォームそのものは、現行セレナの進化バージョンとみられていて、ハイブリッド化は考慮されていない模様。そのため、リチウムイオン電池を搭載すると、ミニバンのウリであるスペース効率が下がる可能性があるという。広いスペースがウリのミニバンでありながら、ライバルより狭いとなると、いくらハイブリッド化されても売れない可能性が高いからだ。
また、ハイブリッド化すると価格が高くなる。トヨタのノア/ヴォクシーハイブリッドも価格が高いため、ガソリン車の方が売れている。また、ダウンサイジングターボを搭載したホンダ ステップワゴンも価格を上げ過ぎたため苦戦中だ。このクラスは、価格を上げ過ぎると売れない傾向が強いのもハイブリッド車投入が遅れている要因のひとつだろう。
まずはガソリン車を出し、ハイブリッド車待望の声が高まれば導入というシナリオになっているのかは不明だが、そうした可能性も高い。そうなると、6ヶ月程度では出ない可能性がある。1年後あたりがひとつの目安になりそうだ。
新型日産セレナ、セレナハイブリッドの価格を予想。ライバル車と比較すると?
現行セレナの価格は約229万円から。こうしたグレードは、実際にほとんど買う顧客がいない。しかし「新型セレナ〇〇万円から」などという安さをアピールする宣伝活動をしなくてはならないために存在するといってもいい。新型セレナも恐らく、こうしたグレードは230万円を切ってくると思われる。
現行セレナであれば、売れ筋グレードのハイウェイスター Vセレクション+SafetyⅡがひとつの目安となる。ハイウェイスター Vセレクション+SafetyⅡの価格は、約280万円。人気のエアロに自動ブレーキ、両側パワースライドドアが標準装備されていて、装備も充実している。
5ナンバーミニバンは、270~280万円がひとつの壁と呼ばれている。この価格帯を超えるとなかなか売れなくなる傾向になるという。そう考えると、新型日産セレナも売れ筋グレードは280万円前後の価格設定となる可能性が高い。
恐らく部分自動運転のプロパイロットは、オプション設定となる可能性が高い。オプション価格は10万円前後とみられ、これを装備すると、やや高めの価格帯になる。このあたりは非常に微妙で、売れない価格ゾーンに突入する。このあたりがどうなるか、新型セレナの価格設定に注目だ。
また、気になる新型セレナハイブリッドの価格。仮にセレナのハイブリッドシステムが、エクストレイルと同じとしよう。エクストレイルハイブリッドの価格は、ガソリン車に対して約45万円も高価だ。この価格をそのまま新型セレナハイブリッドに置き換えると、ガソリン車が270万円だとすると315万円程度になる。この価格もほぼライバル車のヴォクシーハイブリッドと比較しても同じ程度の価格帯。新型セレナハイブリッドも恐らくこれくらいの価格になると思われる。
<以下、先代セレナ スクープレポート>11月にも発売か 待望の新型の全貌が見えてきた!
とはいえ、2005年5月のデビューから早くも6年目を迎え、そろそろ新型へのスイッチの時期がやってきており、CORISM編集部スクープ担当班にもその全貌が見えてきた。発表は恐らく11月上旬となりそうなので、まだ詳細とまではいかずあくまでも全体像だが、その分確実度はかなり高いと思われるからじっくりチェックして欲しい!
【※11月8日追加:いよいよ正式デビュー! 最新情報はコチラもチェック!】
■【日産 新型 セレナ 新車情報】ついに姿を現わした4代目 新型「セレナ」[2010.11.08/CORISM]
■日産、年内デビューの新型「セレナ」を先行公開[2010.10.04/CORISM]
これで売れないワケがない? すべてがトップクラスの実力!!
スタイルはセレナに限らず、今や先代踏襲が当然という時代だけに、こちらもイメージ的にはあまり変わらず。大ぶりなウインドなど、セレナっぽさをそのまま継承している。 注目すべきポイントで、今わかっているのはふたつほど。まずはパッケージングで、車高をさらに高くすることで、車内空間を拡大。クラストップの広さを実現している模様で、そうなるとアップライトに座らせられるため、どの席でも窮屈さは皆無だろう。
そしてもうひとつが走りだ。エンジンは2リッターで、5ナンバーの恩恵は堅持。そのうえで、直噴化しつつ、なんとアイドリングストップが装着されるようなのだ。その他、多彩な秘密兵器を装備して、燃費はブッチギリのクラストップになると予想される。
新型日産セレナの価格にも注目!
その理由は、現行モデルがモデル末期になっても売れ続けたからだ。通常、発表から1年前後で右肩下がりになるのが通常の売れ方だが、現行セレナは発表当時の販売台数をキープし続け、自動車業界でも異例なほどの売れ行きを示した。当然、新型セレナも現行と同じ売れ行きを保てるという条件ならば、販売台数もより多く見込め、それにより価格ダウンも十分に見込めるようになる。
情報筋によると「新型セレナが、クルマのパフォーマンスとして売れない理由はない。あとは、価格。価格も期待に応えるようにする」とのこと。新型日産セレナ、注目ミニバンの登場はもうすぐだ!
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