日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)新車試乗評価 ライバル車には無いエマージェンシーブレーキで差別化!

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【日産】2014/08/11

 

 

ファミリー的なフェイスから、迫力と高級感ある顔に大変身!

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

日産セレナSハイブリッド は、トヨタ の新型ノア /ヴォククシー のフルモデルチェンジを前に、2013年12月にビッグマイナーチェンジを実施した。

ここ数年、ミニバン の販売ランキングで首位を独走してきた日産セレナだが、現行モデルがデビューしたのは2010年11月だから、モデルサイクルがやや長期化しているのは否めない。この間にSハイブリッドを設定するなどしてきたが、今回はさらに内外装のデザインの変更や燃費の向上、装備の充実化など、いろいろな面で手を加えている。

日産セレナSハイブリッドの外観デザインは、これまでのファミリー向けのイメージから、高級感や存在感を強めて押し出しの利いたデザインとした。本数を増やした太めのメッキの横桟が堂々とした感じを与えるとともに、2段構えにしたヘッドライトも独自の存在感を主張している。リヤもS字ラインが特徴的なテールランプを採用している。

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 

 

ライバル、ノア&ヴォクシー比較での優位点は、自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキ!

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 セレナSハイブリッドの大きな変更点は、安全装備だ。エマージェンシーブレーキが主要グレードに標準装備された。セレナのエマージェンシーブレーキは、エクストレイル に採用されたのと同じもので、どちらかといえば簡易型に属するものだが、機能的には簡易型というよりも本格型に近いものを持つ。

近距離は、ソナーを使って判断するが、離れた距離の認識にはシングルカメラを使っている。カメラなので人間を認識できるのが良い点で、しかも時速10kmから80kmくらいまでの幅広い領域で作動する。

衝突の危険を検知すると、ディスプレイの表示とブザーでドライバーに警告し、さらに衝突する可能性が高まると軽くブレーキをかけ、衝突不が避けられないときには強い緊急ブレーキをかけて停止させる。

今どきのクルマ選びでは、自動ブレーキが必須条件に近いものになっている。しかも、トヨタ の新型ノア/ヴォクシーに自動ブレーキの設定がないため、セレナにとって大きな優位点になるのは間違いない。

 

 

 

 

 

燃費は微増。アイドリングストップ時から、スムースな再始動が高評価ポイント

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 日産セレナSハイブリッドの搭載エンジンは、基本的には変わらないが、ECOモーターを使った簡易型のハイブリッドともいえる。この簡易型ハイブリッドも改良を受け、最も燃費の良い仕様で16.0km/L、標準仕様で15.4km/Lまで燃費を向上させてきた。

走りに関しては、大きく変わった印象はない。普通のガソリン車を走らせているのと同じ感覚の走りである。セレナSハイブリッドの特徴は、走りを向上させるというより、減速時のエネルギー回生を強めて電気を貯め込み、それを各種の電装品に使ったり、アイドリングストップ時間の延長に使う点にある。

ECOモーターを採用したハイブリッド車の良い点は、アイドリングストップからの再始動にある。これが実にスムーズで、再始動が気にならないのだ。

動力性能は108kW/210N・mのパワー&トルクを発生する。やや重量の重いミニバン ボディに対しても、パワー不足を感じることはなく、それなりに力強い走りみせる。必要十分な動力性能と考えたら良いだろう。

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 

今となっては、やや重心の高さが気になるが、ライバル車にはないエマージェンシーブレーキをどう評価するかが購入時のポイントとなる

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 車高が高いミニバンは、重心高が高めになるため、コーナーではロールの大きさを感じさせる部分がある。ステップワゴン やノア/ヴォククシーが低重心化を図って進化しているので、セレナの重心高の高さが気になる感じになった。

とはいえ、妙にふらついて不安感を与えるようなものではなく、常識的な走りの範囲内では何の不満も発生しない。ただ、重心高の高さが影響してか、操舵フィールのすっきり感という点でも、今となってはやや物足りなさが出てきている。

改良を受けた日産セレナSハイブリッドだが、絶対的な魅力ではフルモデルチェンジを受けたばかりのノア/ヴォククシーには及ばない。エマージェンシーブレーキなど、ノア/ヴォククシーやステップワゴンにはない安全装備をどう評価して選ぶかがポイントになるだろう。

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)
日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

 

 

日産セレナSハイブリッド価格、燃費、スペックなど

日産セレナ S-ハイブリッド(S-HYBRID)

■日産セレナSハイブリッド価格
<FF車>
・20G  2,764,800円
・20G“アドバンスドセーフティ パッケージ”  2,853,360円
・20S  2,246,400円
・20X  2,452,680円
・20X“アドバンスドセーフティ パッケージ”  2,541,240円
・ハイウェイスター  2,641,680円
・ハイウェイスター“アドバンスドセーフティ パッケージ”  2,730,240円
・ハイウェイスターG  2,922,480円
・ハイウェイスターG “アドバンスドセーフティ パッケージ”  3,011,040円

<4WD車>
・20G  3,016,440円
・20G “アドバンスドセーフティ パッケージ”  3,105,000円
・20S  2,527,200円
・20X  2,704,320円
・20X“アドバンスドセーフティ パッケージ”  2,792,880円
・ハイウェイスター  2,909,520円
・ハイウェイスター “アドバンスドセーフティ パッケージ”  2,998,080円

代表グレード 日産セレナ ハイウェイスターS-HYBRID
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,770×1,735×1,865mm
ホイールベース[mm] 2,860mm
トレッド前/後[mm] 1,480/1,485mm
車両重量[kg] 1,650kg
総排気量[cc] 1,997cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 108(147)/5,600
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 210(21.4)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 195/65R15
JC08モード燃費 16.0km/L
定員[人] 8人
税込価格[円] 2,641,680円
発売日 2013/12/25
レポート 松下 宏
写真 編集部

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日産セレナSハイブリッド最新新車情報

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(レポート:松下 宏

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