三菱eKワゴン/eKスペース新車情報・購入ガイド 三菱苦しい!? 専用ナビプレゼントで、eKシリーズ激安! そして、一部改良 [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【三菱】2017/10/14

三菱eKスペース

■競争力に欠けるeKシリーズの戦略は?

 三菱は軽自動車のeKシリーズを一部改良。同時に特別仕様車「PLUS Edition」を設定し発売を開始した。

 三菱eKワゴンは、現行モデルが3代目。この3代目三菱eKワゴンは、2013年にデビューした。eKワゴンは、日産との軽自動車の合弁会社NMKVによる初のモデルとなった。デビュー当時、クラストップの低燃費性能を誇ったモデルだ。日産のデイズとデイズルークスとは姉妹車関係にある。

 その後、2014年にはスーパーハイト系となるeKスペースが発売される。このモデルには、e-Assistとよばれる低速域の自動ブレーキが用意された。

 eKワゴン、eKスペースとも、非常に厳しい争いが繰り広げられるクラスに参入ということもあり、燃費向上などの改良が毎年のように行われ進化した。

 しかし、eKシリーズは2016年に燃費偽装問題が発覚。これにより、ブランド価値は失墜。その後、再び燃費を正しく計測し直した結果、数値はライバルに対して大きく離されたこともあり、軽自動車マーケットにおいて、eKシリーズは存在感を示せないままでいる。競争力は完全に無く、フルモデルチェンジまでいかに延命措置が取られるかという状況だ。

三菱eKワゴン

三菱eKワゴン

■一部改良では、横滑り防止装置を標準装備化

 三菱ekワゴン/ekスペースの一部改良では、まず横滑り防止装置であるアクティブスタビリティコントロール(ASC)が全車標準装備化された。これは、標準装備化が義務化されていることを受けての装備。デビュー時から、義務化されていたことから標準装備化すべきだったが、義務化の期限ギリギリまで伸ばし続けていた格好になっている。こうした姿勢もeKシリーズが、マーケットで存在感を出せない理由のひとつでもある。

 そして、ASCの機能の一部としてヒルスタートアシスト、ブレーキアシストが標準装備化された。ヒルスタートアシストは、坂道発進の際にクルマがずり下がりるのを防止する機能。ブレーキアシストは、制動時の踏力を補助する機能となっている。

 こうした機能は、ASCのもつ機能の一部というものであり、義務化でASCを標準装備化すると、自動的にこうした機能も装備されるというようなものだ。積極的に自ら安全性能を考え装備したというものではないところが、残念なポイントでもある。

 そして、ロールを抑えて走行安定性を向上させるフロントスタビライザーを標準装備した。この機能もデビュー時から多くのジャーナリストから指摘を受けていた。この装備は、とくに義務化対象ではないので、より良いクルマにしようという姿勢を若干感じる。

 こうした装備が標準装備化されたことで、ようやくライバル車と同等レベルになった。ただし、eKシリーズが優れているという部分は未だない。

■圧倒的な買い得感で勝負に出たeKシリーズ

三菱eKワゴン/eKスペース特別仕様車「PLUS Edition」
 今回の改良では、未だ競争力はライバルに対して無い。そこで登場したのが特別仕様車「PLUS Edition」ということになる。

 このeKシリーズ特別仕様車「PLUS Edition」は、eKワゴンは「M」、「M e-Assist」、eKスペースは「カスタムT Safety Package」をベースとした特別仕様車だ。装備内容は、ステアリングオーディオリモコンスイッチを採用。ステアリングホイールから手を離すことなくオーディオ操作を可能とし、利便性と安全性を向上。

 また、後席でも優れた音質を楽しめるようにリヤスピーカーを装備。eKスペースの「カスタムT Safety PLUS Edition」には、より高音質を実現するツイーターも装着した。

 さらに、もっともメリットのある装備が、この「PLUS Edition」を購入すると「特別仕様車専用ワイド2DINナビゲーション(ハイスペックモデル)」(税込179,280円相当)が無料でプレゼントされるというものだ。端的に言えば、特別仕様車に標準装備されているということになる。これは、なかなかお買い得といえる。競争力が無いeKシリーズにとって、買い得感訴求が最も簡単にでき、効果があがる販売戦略といえるだろう。

 この特別仕様車の価格は、eKワゴン M e-Assist PLUS Editionで、驚きの1,183,680円となった。M e-Assistの価格と同じで、価格アップはない。これは、なかなか買い得感が高い特別仕様車といえる。

 約18万円以上の装備がプラスされ価格が据え置きならば、多少燃費が悪くてもメリットは大きい。燃費差で18万円分の元を取るのは容易ではない。購入時の予算を重視するというのであれば、eKシリーズという選択肢もありだろう。

 ただ、注意しなくてはならないのがリセールバリュー。eKシリーズのリセールバリューは期待できない。そのため、短期の乗り換えではリスクが高くなるので、あくまで乗り潰すつもりで購入するといい。

■三菱eKシリーズ特別仕様車「PLUS Edition」の価格

■eKワゴン
・M PLUS Edition 2WD 1,155,600円/4WD 1,262,520円
・M e-Assist PLUS Edition 2WD 1,183,680円/4WD 1,290,600円

■eKスペース
・カスタムT Safety PLUS Edition 2WD 1,828,440円/4WD 1,935,360円

【関連記事】

(レポート:CORISM編集部

【オススメ記事】