先代モデルの長所を受け継ぎ熟成を重ねた
ゴルフ6 に続いて、ワゴン ボディをもつゴルフ ヴァリアント もフルモデルチェンジして登場した。ゴルフ3をベースにしたのがゴルフ ヴァリアントとしては初代なので新型は4代目となるのだが、3代目の完成度がとくに高く、印象に強く残っているだけに、どう進化しているか興味津々だ。
といっても、ベースとなるゴルフ6自体が、ゴルフ5と比べて大きな進化(というか新鮮味)を遂げたというよりも、地道な熟成といった感じだっただけに、ヴァリアントもそれを受けた形。正直、フルモデルチェンジしたなぁ、という感じは薄い。先代から販売が好調なだけに、手堅くまとめたという感じではある。このまま実際のところ、引き続き売れ続けるのだろうと評価。
もちろんその内容自体はかなりの充実ぶり。最近のフォルクスワーゲン は、まずなにはともあれエンジンラインナップチェックだが、なんと3種類のTSI ユニットが用意され、組み合わされるミッションもDSGが2種類にもなる。グレードも含めてザッとグレード体系を紹介すると、1.4リッター シングルターボ(122ps)=トレンドライン/1.4リッター ターボ+スーパーチャージャー(160ps)=コンフォートライン/2リッター シングルターボ(200ps)=スポーツラインとなっている。ミッションは1.4リッターに組み合わされるのが7速DSGで、2リッターは6速DSGとわかりやすいことはわかりやすい。購入時もあまり選ぶことなく、迷うこともあまりないのではないだろうか。
といっても、ベースとなるゴルフ6自体が、ゴルフ5と比べて大きな進化(というか新鮮味)を遂げたというよりも、地道な熟成といった感じだっただけに、ヴァリアントもそれを受けた形。正直、フルモデルチェンジしたなぁ、という感じは薄い。先代から販売が好調なだけに、手堅くまとめたという感じではある。このまま実際のところ、引き続き売れ続けるのだろうと評価。
もちろんその内容自体はかなりの充実ぶり。最近のフォルクスワーゲン は、まずなにはともあれエンジンラインナップチェックだが、なんと3種類のTSI ユニットが用意され、組み合わされるミッションもDSGが2種類にもなる。グレードも含めてザッとグレード体系を紹介すると、1.4リッター シングルターボ(122ps)=トレンドライン/1.4リッター ターボ+スーパーチャージャー(160ps)=コンフォートライン/2リッター シングルターボ(200ps)=スポーツラインとなっている。ミッションは1.4リッターに組み合わされるのが7速DSGで、2リッターは6速DSGとわかりやすいことはわかりやすい。購入時もあまり選ぶことなく、迷うこともあまりないのではないだろうか。
シンプルで飽きのこないフォルムが印象的。ウインドーの周囲やルーフレールはメッキ加工が施され、上質感も漂う。
前後に流れるような伸びやかなルーフラインが特徴。リヤは丸みを帯びた、塊感のある立体的な造形となっている。
先頃フルモデルチェンジされたゴルフ6と共通のフロントマスクが与えられている。ツリ目のヘッドライトが精悍な印象。
ゴルフ ヴァリアントには2リッター(写真)と2種類の1.4リッターエンジンが搭載される。燃費もよく全車エコカー補助金の対象だ。
ミッションはフォルクスワーゲンではお馴染みのDSGを採用。滑らかで素早い変速が特徴で、効率もよく燃費向上にも貢献する。
2リッターのTSIスポーツライン(写真)は17インチ、1.4リッターのTSIトレンドラインとTSIコンフォートラインは16インチとなる。
しっとりとした感触のエンジンは燃費も最大11%向上!
新型フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントの走りに関しては、従来のTSIに慣れてしまったのだろうか、かなりマイルドになった。とくに1.4リッターのツインチャージはキビキビとした走りが楽しめたものだが、それよりも新型ではしっとり感のほうが先に立つ。それはほかのエンジンでも同様だ。ただ、不満はないかというと、これがまたまったくないのがさすがフォルクスワーゲン。どこがどうとかいうのはまったくない。キビキビしていないというだけでエンジンはストレスなく吹けるし、ミッションも多段を存分に使いって適切なシフトをしてくれる。走りの質における完成度は確実に高まっているし、サスペンションの懐も深い。コーナーの大小に合わせて、ボディをうまく沈み込ませてしっかりと支えてくれるのはなにものにも代えがたい安心感だろう。
シートに座って、車内を見渡しても全体の質感もかなり向上していて、高級車とまではいかないものの、落ち着いた雰囲気が漂う。それは別に悪いことでもなく、じっくりと使い込める逸品感は逆に増していると思う。いつの間にか大人になってしまった感じで、ちょっとヤンチャなほうがよかったのに……、という人は今なら程度良好の中古車を見つけることもたやすいだろうから、そちらのほうがいいかもしれない。
ちなみに今回、燃費が最大で11%も向上しており、エコカー補助金の対象となるのはうれしいところ。また今回から購入後のメンテナンスフィーが3年間無償になる「Volkswagen Professional Care」が付くので、ランニングコストもかなり軽減でき、間接的にもお買い得感アップしている。
シートに座って、車内を見渡しても全体の質感もかなり向上していて、高級車とまではいかないものの、落ち着いた雰囲気が漂う。それは別に悪いことでもなく、じっくりと使い込める逸品感は逆に増していると思う。いつの間にか大人になってしまった感じで、ちょっとヤンチャなほうがよかったのに……、という人は今なら程度良好の中古車を見つけることもたやすいだろうから、そちらのほうがいいかもしれない。
ちなみに今回、燃費が最大で11%も向上しており、エコカー補助金の対象となるのはうれしいところ。また今回から購入後のメンテナンスフィーが3年間無償になる「Volkswagen Professional Care」が付くので、ランニングコストもかなり軽減でき、間接的にもお買い得感アップしている。
エクステリア同様、シンプルで実用的なインテリア。細部の作り込みもしっかりしており、上質感も増している。
シートの出来はよく、長時間乗っていても疲れにくい。サイドのサポートも十分で、スポーティな走りも楽しめる。
足元や頭上の空間にも余裕があり、ゆったりとくつろげる。後席用のエアコン吹き出し口もあり、快適性は高い。
シンプルなデザインのメーターは、とても見やすい。中央のインフォメーションディスプレーも表示がはっきりしている。
もともとパッケージングの優れたゴルフがベースなだけに、フル乗車時でもこれだけのラゲッジスペースが確保されている。
後席は左右別々に倒すことができ、中央にはトランクスルー機構もある。荷物の量や形状に合わせたアレンジが可能だ。
実用的なワゴンらしい、しなやかで快適な乗り味がゴルフ ヴァリアントの特徴だ。それでいてコーナーでもしっかりと踏ん張る安定感の高さはさすがだ。
代表グレード | フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアント TSIトレンドライン |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4545×1785×1530mm |
車両重量[kg] | 1370kg |
総排気量[cc] | 1389cc(ターボ) |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 122ps(90kw)/5000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 20.4kg-m(200N・m)/1500〜4000rpm |
ミッション | 7速DSG |
10・15モード燃費[km/l] | 16.8km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 272.0万円 |
発売日 | 2009/11/17 |
レポート | 近藤暁史 |
写真 | 近藤暁史 |
【関連記事】
- VW車試乗記一覧
- 実用性ばかりの電気自動車より、遊び心で痺れさせるEV「VW Bulli(ブリ)」ジュネーブモーターショー
- 【スクープ!】今年一番の話題作「プリウスワゴン(仮称)」の国内名称は「プリウス α(アルファ)」詳細情報を入手![国沢光宏 コラム]
- 【スクープ】がんばれトヨタ! 発売延期中のプリウスα(アルファ)の発売時期・価格・燃費が見えてきた!!
- プリウスに新たなファミリー、噂のプリウスα(アルファ)!?「PRIUS Space Consept(プリウス スペースコンセプト)」日本仕様を初公開
- VW車ニュース一覧
(レポート:近藤暁史)
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- フォルクスワーゲン ゴルフ新旧比較 世界トップレベルの完成度を誇るコンパクトカー【イベント・モーターショー】
- フォルクスワーゲンe-up!(イーアップ)試乗記・評価 やや高価だが、チャデモ式にも対応した快速EV【VW】
- フォルクスワーゲン ゴルフ7新車情報・購入ガイド 燃費、価格、パフォーマンスなど、もはや隙なしの圧倒的な完成度! [CORISM]【VW】
- フォルクスワーゲン ジェッタ ハイブリッド新車試乗評価 元気良く走れるハイブリッド【VW】
- フォルクスワーゲン シロッコR ライン ディナミッシュ新車情報・購入ガイド ダイナミックな走りのオプション+ナビを標準装備したお買い得車 [CORISM]【VW】
- フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)新車情報・購入ガイド デビュー前に、早くも限定車が登場したVWゴルフ7 [CORISM]【VW】
- 新型フォルクスワーゲン ザ・ビートル・カブリオレ新車情報・購入ガイド 最もビートルらしいオシャレなオープンモデル [CORISM]【VW】
- フォルクスワーゲンe-up!(VWイー アップ)新車情報・購入ガイド フォルクスワーゲンのEV、この秋欧州で発売へ【VW】
- フォルクスワーゲン up!(VW アップ!)新車試乗評価 惚れて買え! されば、あばたもえくぼにアップする? クラスを超えた安全装備をもつおすすめコンパクトカー【VW】
- フォルクスワーゲン ティグアン新車情報 1.4Lにダウンサイジング&FF化! 装備、価格も充実した戦略モデルティグアンTSIブルーモーションテクノロジー [CORISM]【VW】
【オススメ記事】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド 待望の4WD「e-4ORCE」を搭載!【日産】
- ホンダ N-BOX JOY新車情報・購入ガイド オシャレ、かわいいクロスオーバーモデル【ホンダ】
- スズキ スペーシアギア新車情報・購入ガイド キープコンセプトだが魅力的!【スズキ】
- 【動画】三菱トライトン 後悔・失敗しないための試乗レビュー ピックアップなのに、乗り心地が・・・【三菱】
- 【動画】三菱トライトン 後悔・失敗しないための内外装レビュー ピックアップトラックなのに・・・【三菱】
- スバル レガシィ アウトバック(BT系)新車車情報・購入ガイド 早くもお買い得な特別仕様車「Black Selection」登場!【スバル】
- 【動画】ホンダ ステップワゴン選びで後悔・失敗しないための試乗レビュー【ホンダ】
- マツダCX-80新車情報・購入ガイド ラグジュアリーSUVの極みへ!【マツダ】
- 2024 バンコク国際モーターショーレポート いすゞ編【BLOG】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!