トヨタ プリウス試乗記・評価 クルマ好き素人女子、新型プリウスに乗り「私の知ってるプリウスちゃうやん!!」の理由とは?
賛否両論のプリウスデザイン! 高浦めぐみは「カッコいい」派です!
みなさんこんにちは! 高浦めぐみ です。
今回は一気にデザイン変更されて、出る前から賛否両論だった「新型トヨタプリウス」 の試乗レポートです。
ちなみに私、新型プリウスに販売前から惚れてました。
と、いうのも、毎回毎回でご存知の方もいるかと思いますが、「ヘッドライトフェチ」な高浦はこの特徴的な形のヘッドライトに心奪われているわけで・・・。
でもこれが「なんとも・・・」って方も多いわけで。まあ、クルマなんて自己満足の世界ですからね(笑)
と、前置きはさておき。
最初に、私の中で今まで「プリウス」のイメージは、
①量産型(あまり目立ったデザインじゃない?)
②燃費重視(燃費が素晴らしいけど、走りは?)
③とりあえずプリウス(みんな乗ってるから安心だけど個性派ではない?)
と、まぁ、それほどいい印象が無かったんです。
しかし、新型プリウスは違いますよ!
女子にはうれしい視界の良さ
さて、試乗です。運転席に座ってすぐに感じたのは「とにかく視界がいい!」
このプリウス、運転席に座った時に見えるはずのものが見えないんです!! そう!ワイパー!!
特にフロントガラスが広いわけじゃないのになんかすっきりしてる、って思っていたのは、ワイパーが見えない部分に設置されていたのです。それも、無理やりどこかに隠しているというようりは、自然に見えない位置に設置されていました。
もちろん、ワイパーだけでなくフロントピラーを細く、位置も工夫することで斜め前方の視界、バックドアガラスの拡大や後席ドア後部の窓の形を工夫することで後方&斜め後方の視界も格段によくなっていました。あらゆる方向の視界が広々としているので、運転が苦手な人でも安心して乗れるクルマに仕上がっていました。視界の良さは、安全運転にもつながりますよね。
そして、プリウスと言えば燃費。燃費といえばプリウスです。新型プリウスの燃費は40.8km/Lを達成しています。この燃費値は、ほとんど売れないグレードのみのようで、実際に一般の方が購入するグレードになると、37.2㎞/Lということになります。先代の売れ筋グレードが30.4㎞/Lなので、大幅に燃費アップしています!
難しいことはよくわかりませんが、トヨタ のハイブリッド であるTHS-IIと呼ばれるシステムは、名前こそ同じですが、エンジンからパワーコントロールユニットやモーターなどなど、ありとあらゆる部分が軽量化・小型化されていて、先代プリウスのモノとは、中身がまったく異なるそうです。技術の進歩って早いですね! 次にプリウスがフルモデルチェンジしたときには、50.0㎞/L以上になったりして。期待してます!
「私の知ってるプリウスちゃうやん!!」、その秘密はTNGA!?
そして、驚いたのが走りの質感です。新型プリウスは、トヨタ車初となるTNGA(Toyota New Global Architecture)が採用されました。いわゆるプラットフォーム(車台)と呼ばれるものです。新型プリウスには運動性能の高い低重心のプラットフォームが使われています。重心も大幅に下げられているそうです。重心の低さは、スポーツカー の車高が低いように、運動性能に大きくかかわってくる部分なんですよ。つまり、低重心化すればするほど元気よく走れるってことになるのです。
このTNGAにより、旧型に対し新型は全高を20mm下げました。それだけでなく、空気抵抗をさらに抑えクラス世界トップレベルのCD値0.24を実現しています。空気もクルマにとっては抵抗なんですね。それを減らせば、燃費が良くなる。なるほどです!
TNGA、どれほどのものなの? 半信半疑で新型プリウスに試乗です!
運転席に座ると、あれ? 先代プリウスと比べると、随分低い? 運転席から見える景色が違います。比較的、高い位置に座っているため、見切りが良かった先代プリウスと比べると、運転しにくいかなぁ、と思ったのですが、先述の視界の良さがあってか意外と運転しやすかったです。
そして、走り出すと。おやおや、随分乗り心地が良いではありませんか! リヤサスペンションが、より高性能なダブルウイッシュボーン式が使われているのでした。
気持ちよく走ってみたら、これが、すごい!
TNGAにより車体の重心高を下げたことや、リヤにダブルウィッシュボーンのサスペンションを使用してことにより、思った通りにクルマがスイスイ走ります。先代プリウスとはまったく違いますよ!
「私の知ってるプリウスちゃうやん!!!」
って思わず関西弁で叫びそうでした(いい意味で)。
お次は、高速道路を走行!
今までは、燃費重視ということもあったのか、ちょっとジレッタイ感じがありました。と・こ・ろ・が!
新型プリウスは、アクセルをグッと踏み込むと今までのフニャッとした感じの加速ではなく、グイグイ来ます!
そこで、またまた「私の知ってるプリウスちゃうやん!!」
とにかく、モーターの存在感が半端ないです。とにかく、モーターがクルマを引っ張っていく感じで、アクセル操作に対して反応が早い早い。アクセルをチョイと踏んだだけでも、モーターが瞬時に反応してくれてレスポンスの良いこと。
高速道路でのカーブもTNGA効いてます! 低重心化って凄いです。ステアリング操作通り、クルマがピタッと路面に張り付くような感覚が! ステアリング操作した方向にクルマが曲がるのは当たり前なのですが、自然な感覚でピタッと安定して走れるクルマは数少ないと思います。「曲がらないクルマ」って本当に曲がらないですもんね。
開発スタッフがネイルを付けてチェック? 女性にうれしい装備や操作性がいっぱい
さらに、女性でも楽しく運転できるような素敵で粋な計らいが、今回もちらほらと・・・。
ステアリングは、質感の良い本革巻きと合皮革巻きを設定していて、合皮革巻きには冬場は冷たくなりにくく、夏は暑くなりにくい昇温・降温抑制機能を採用しているそうです。
実際、試乗会当日は風もあり昼間でも車内は冷たく寒い日でしたが、ステアリングを握るのに冷たい思いはしませんでした! こんなところにも気配りが! すごいとしか言いようがないです。高浦的には、こうした優しさにグッときました!
もう一つの粋な計らいは、エアコンパネルの温度調節と風量調節のボタンがちょっと出っ張っていること。
「どういうこと?」
実はこれ、ネイルや爪の長い女性でも爪に負担をかけずに操作ができるように、パネルから少し飛び出したボタンにしているそうです。タッチパネルだと上手く操作しにくいですから。
開発中も、実際に男性スタッフが自ら付け爪をして操作しながら開発したとか。女性の気持ちになって、細かいところまで気配りしてくれるトヨタの開発への意欲がひしひしと伝わってくる設計です!
試乗される方は是非、その辺りに注目して乗ってみてください!
ヘッドライトのデザインは「海外女性モデルのアイメイク」?
さぁさぁ、お待ちかね、賛否両論のフェイスですが、私は好きですよ!言っておきますが!
どうしてこのような形状のライトになったのか、当時のチーフエンジニアの豊島浩二さんに詳しく伺っちゃいました!
「ライトの形、思い切った形になりましたね!」なんて軽く切り出てしまった高浦。
ヘッドライトを開発するときのキーワードになったのは、「海外女性モデルのアイメイク」だそうです。
思い出してみると、パリコレなどの舞台に出ているモデルさんのアイメイクって、シュッと大げさに伸びたアイラインと、ちょっとクールで猟奇的な目。
お話を聞いてからみると「なるほど」と頷けます。皆さんも、正面から目線の高さを変えてみてみてください!
まず、この形状について、フロントのトヨタエンブレムと同じくらいの高さまで伸びたこの形、それはなるべくパネルのつなぎ目をなくすためにできた形だそうです。
「クルマは、パーツのつなぎ目が少ない方がすっきりしていてかっこいいでしょ?」と、豊島さんは笑顔でプリウスデザインのこだわりを語っていただきました。
フロントフェイスのデザインは、フロントをやや下げることで、正面に立って見たときに怖い印象が出ない設計。ですが、正面で目線を合わせたときには、グッとこちらを見てくるような、ちょっとトリックアートのような感じです。
そして、フロントからスッと伸びたラインは、サイドボディーを伝って、バックライトにつながるのです。リヤのコンビネーションランプは、「S」をイメージさせるシャープなラインが特徴で、好みが分かれるとは思いますが、かなりユニークなデザインとなっています。
ちなみにバックライトの消費電力は、左右で4ワットしか使ってないんだそうです!「省エネな子でしょ?」と、またまたお茶目な豊島さん(笑)。 ハイブリッド車とはいえ、車内で使う電力はガソリンで発電して使っているので、こうした電力の省エネ化も燃費に貢献するんですね。
さらに、インテリアも個性的。センターコンソールは、なんと陶器のようなホワイト塗装設定! 普通は、プラスチックや皮などのイメージですが、まさか陶器風とは・・・。ここにも、新しく洗練されたプリウスの特徴が出ていました。
新型プリウスは、トランクも広く車内もストレスのない広々とした静寂性漂う空間なので、老若男女問わず、楽しく快適なカーライフを楽しんでもらえるのではないかと思いました。
最後にみなさん! 今までのプリウスのイメージは捨ててください! 新しい新型プリウスは、車名は同じでも、まるで違うクルマのようです。この子は、高浦おすすめですよ!
そして、先代よりプリウス愛のある方は、ぜひ!試乗してみてください! 必ず進化の幅が大きいことに驚くと思います!
トヨタ プリウス燃費、スペックなど
代表グレード | トヨタ プリウス Aツーリングセレクション |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4540×1760×1470mm |
車両重量[kg] | 1370kg |
総排気量[cc] | 1797cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 72(98)/5,200 |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 142(14.5)/3,600 |
モーター最高出力[kw(ps)] | 53(72) |
モーター最大トルク[N・m(kg-m)] | 163(16.6) |
ミッション | 電気式無段変速機 |
JC08モード燃費[km/l] | 37.2km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 2,926,800円 |
発売日 | 2015/12/9 |
レポート | 高浦めぐみ |
写真 | 編集部 |
トヨタ プリウス価格
■トヨタ プリウス価格
●2WD
・E 2,429,018円
・S 2,479,091円/S“ツーリングセレクション”2,628,327円
・A 2,777,563/A“ツーリングセレクション”2,926,800円
・Aプレミアム 3,107,455/Aプレミアム“ツーリングセレクション”3,199,745円
●4WD(E-Four)
・S 2,673,491円/S“ツーリングセレクション”2,822,727円
・A 2,971,963/A“ツーリングセレクション”3,121,200円
・Aプレミアム 3,301,855円/Aプレミアム“ツーリングセレクション”3,394,145円
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