ダイハツ ウェイク は、新コンセプトの軽自動車 だ。軽自動車は基本的に全車が、エンジンの排気量のほか全長と全幅の規格をいっぱいに使って作られている。その上で、全高が低めなアルト やミラ 、ハイト系 のワゴンR やムーヴ 、N-WGN 、超ハイト系 のタント やN-BOX 、スペーシア などが作られている。そこから、さらに高い全高を持つウエイクが登場したのだ。

ダイハツ ウェイクの全高は、実に1835mmもあって超ハイト系のタントと比べてもさらに85mmも高い。軽自動車の規格いっぱいまで使おうと思えば、2mにすることも法規的には可能だったが、さすがにそれではバランスの良いクルマは作れなかったのだろう。

それでも、ウェイクのパッケージングは、やや異様ともいえるものだ。ダイハツは、このボディに対して確信を持っていたらしく、2013年の東京モーターショー にデカデカの名前でコンセプトカー を出品するなど、積極的な研究開発を進めていた。

ウェイクの見た目は、かなり大きく見える。全高が高いことに加えて角張ったボディを採用することから、四角い箱のような感じで大きな塊に見えるからだ。ただ、正面から見たときの縦横比はやはり異様な印象がある。妙に細くてのっぽのクルマである。ワイド＆ローのデザインがスポーツカー などはカッコいいとされるが、ウェイクのデザインは全く逆のナロー＆ハイなデザインといえる。軽自動車規格が生み出した独特のスタイリングといえる。

　ウェイクの運転席に乗り込むと、インパネの中央に左右に大きく広がったセンターメーターが配置され、その上に広々とした視界が広がっている。着座位置をやや高めに設定して、見晴らしの良い視界を確保したのがウェイクの特徴だ。運転席から見える景色は、ノア に代表される5ナンバーミニバン に乗ったときの視界に近い。

室内空間は、十分な広さがあるが、タントが室内空間の広さを徹底追求したクルマとして作られているので、ウェイクは方向性をやや変えている。後席の空間はほどほどに、大容量のラゲッジスペースをもつクルマとして作られている。

ウェイクのラゲッジスペースは、標準状態でもけっこうな広さがある。分割可倒式のリヤシートは座面を起こして背もたれを折りたたむと、フラットで広々とした空間が生まれる。シート表皮に、撥水加工が施され、シートの背面は防水仕様とされているので、濡れた道具などを積載する際に便利なのが特徴だ。

試乗車には、2人分のスノボ用品が積載されていたが、この程度の荷物量なら楽勝という感じである。床下には大きなアンダーボックスがあり、これを使えば大きなゴルフバッグを3個、縦に積載することが可能である。

ウェイクのラゲッジスペースには、ほかにもいろいろな工夫が凝らされていて、遊び道具をいっぱいに積んで遠出をするといった使い方に適している。

■ダイハツ ウェイク価格

・Ｄ ２ＷＤ 1,350,000円
・Ｄ“ＳＡ” ２ＷＤ 1,393,200円
・Ｌ ２ＷＤ 1,522,800円 Ｌ - ４ＷＤ 1,647,000円
・Ｌ“ＳＡ”２ＷＤ 1,566,000円 Ｌ“ＳＡ”４ＷＤ 1,690,200円
・Ｘ　２ＷＤ 1,620,000円 Ｘ ４ＷＤ 1,744,200円
・Ｘ“ＳＡ”２ＷＤ 1,663,200円 Ｘ“ＳＡ” ４ＷＤ 1,787,400円
・Ｇ　２ＷＤ 1,706,400円 Ｇ - ４ＷＤ 1,830,600円
・Ｇ“ＳＡ”２ＷＤ 1,749,600円 Ｇ“ＳＡ” ４ＷＤ 1,873,800円