ビーエムダブリュー株式会社は、CO2削減や燃費向上、HEV(ハイブリッドカー)・EV(電気自動車)に代表される次世代エコカーの試みなど、BMWグループの車の環境への取り組みを紹介するイベント”BMW Group Mobility of the Future-Innovation Days in Japan 2010(走りのこと。環境のこと。このイベントで、BMWがクルマの未来を発信する。)”を東京・有明の東京ビックサイトで開催した。
環境への取り組み、といってもそこはBMW。同社がかねてから伝える「Freude am Fahren(駆けぬける歓び)」というメッセージをベースにした目標、「EfficientDynamics(エフィシェントダイナミクス)」を掲げる。その意味は、サステイナビリティのために、効率のアップと高性能の両立を実施することにある。軽量化・低燃費と高性能という相反する目標を兼ね備えるというのだ。走りのつまらないエコカーなど造らない！というBMWからの宣言だと受け止めて良いだろう。会場ではEfficientDynamicsのコンセプトをベースとした日本初公開となる数々のコンセプトカーなどが展示されたほか、BMWの新型ハイブリッドカーの日本導入予定やMINIのEV(電気自動車)を用いた国内実証実験の実施予定が発表された。また、市販モデルについても、アイドルストップやマイクロ・ハイブリッド・テクノロジー(ブレーキエネルギー回生システム)、直噴・リーンバーン化など、内燃機関の更なる効率アップなどの取り組みも紹介された。
ハイブリッドカーの取り組みとしては、既に2010年夏の導入に向け国内の予約受注が始まっている「BMW Active Hybrid 7(アクティブ・ハイブリッド7)」に続くハイブリッドカー第二弾として、X6に「Active Hybrid X6」を年内に導入することが発表された。Active Hybrid X6はEV走行も可能な高性能ハイブリッドカーで、ガソリンエンジン車「X6 xDrive50i」に対し出力約19%、トルク約30%の向上を果たしながら、約20%の燃費向上を実現する。また今後、主力モデルの5シリーズなどにハイブリッドモデルを展開してゆくことを明らかにした。
さらにその次の展開として、MINIの電気自動車「MINI E」を2011年初頭に日本国内においても実証実験を行う。MINI Eはすでにアメリカ・ニューヨーク/ロスアンゼルス、メキシコ・メキシコシティ、イギリス・ロンドン、フランス・パリ、中国・上海で合計600台が実験を実施しており、これらの検証結果は今後、2013年量販予定の次世代メガシティビークル(大都市圏向けの小型乗用車)に反映される計画だ。

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