2月17日に発売された三菱 新型 RVRと開発担当者である三菱自動車商品戦略本部 田中誠氏
エコカー減税への対応は国内販売ではマストの要件
電気自動車(EV)のアイ・ミーブで話題こそあるものの、国内販売では不振が続く三菱自動車。経営上の問題でなかなか新型車をリリースできない状態ながら、100万円を切る価格で販売された、小型車コルトや軽自動車トッポなどが注目を浴びている。共通するテーマは「戦略的価格」だ。今回久しぶりの新型車である三菱 RVRもライバル車よりもかなり安い170万円台という戦略的価格を軸に発売されている。
「国内販売を考えた場合、もはやエコカー減税対象車であるということは、マストな要素です。RVRの開発では、そういったことを考え燃費がポイントでした。しかし、要求される燃費を出すのがとても難しかったです。電動パワステの採用で3%程度の燃費アップが図れましたが、それだけではダメでした。フェンダーを樹脂にしてボディの軽量化をするなどして、細かい燃費アップの施策を積み上げました。RVRは開発当初、2リッターの予定でした。しかし、燃費が悪化する4WD車などすべてのグレードでエコカー減税対応にするために、1.8リッターという選択をしたのです。1.8リッターにしたからといって、ライバル車に比べ明らかにパフォーマンスが落ちるということはありません。同等以上のパフォーマンスがあると判断したからです。価格も170万円台として、インパクトのある価格としました。さらに、エコカー減税との相乗効果を狙っています」と、三菱自動車商品戦略本部の田中誠さん。
「国内販売を考えた場合、もはやエコカー減税対象車であるということは、マストな要素です。RVRの開発では、そういったことを考え燃費がポイントでした。しかし、要求される燃費を出すのがとても難しかったです。電動パワステの採用で3%程度の燃費アップが図れましたが、それだけではダメでした。フェンダーを樹脂にしてボディの軽量化をするなどして、細かい燃費アップの施策を積み上げました。RVRは開発当初、2リッターの予定でした。しかし、燃費が悪化する4WD車などすべてのグレードでエコカー減税対応にするために、1.8リッターという選択をしたのです。1.8リッターにしたからといって、ライバル車に比べ明らかにパフォーマンスが落ちるということはありません。同等以上のパフォーマンスがあると判断したからです。価格も170万円台として、インパクトのある価格としました。さらに、エコカー減税との相乗効果を狙っています」と、三菱自動車商品戦略本部の田中誠さん。
三菱復活への足がかりとしてヨーロッパとロシアがメインターゲット
ライバルとなる日産デュアリスは、一部のグレードしかエコカー減税対象に入れていないことからも、燃費対応の難しさがよくわかる。とくに、2WDと4WDすべてのユーザーに減税の恩恵が受けられるというのは、顧客指向でもある。しかし、国内でのわずかな販売台数では、三菱復活のシナリオとはならないはずだ。
「今回のRVRはドイツやフランス、ロシアなどをメインターゲットとしています。ヨーロッパでは、新開発のディーゼルエンジンを搭載します。ヨーロッパは燃費規制があり、ダウンサイジング化が進むでしょうから、RVRのようなサイズや使い勝手、そして高燃費のクルマが支持されると思っています。もちろん、RVRを使いプジョーとの提携というものあるかもしれません」
燃費アップは、ヨーロッパを含めた先進国で必須要件。すでに小型SUV車は、ヨーロッパでも人気を集めている。日本のみならず、ヨーロッパでも国内同様な大胆な価格戦略が取れれば、三菱復活のシナリオの一端が描けるかもしれない。
「今回のRVRはドイツやフランス、ロシアなどをメインターゲットとしています。ヨーロッパでは、新開発のディーゼルエンジンを搭載します。ヨーロッパは燃費規制があり、ダウンサイジング化が進むでしょうから、RVRのようなサイズや使い勝手、そして高燃費のクルマが支持されると思っています。もちろん、RVRを使いプジョーとの提携というものあるかもしれません」
燃費アップは、ヨーロッパを含めた先進国で必須要件。すでに小型SUV車は、ヨーロッパでも人気を集めている。日本のみならず、ヨーロッパでも国内同様な大胆な価格戦略が取れれば、三菱復活のシナリオの一端が描けるかもしれない。
(レポート:大岡 智彦)
【オススメ記事】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
- フォルクスワーゲン パサート新車情報・購入ガイド 遅れてきた大本命! クリーンディーゼルエンジンを搭載したTDIデビュー!!【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- 三菱RVR新車情報・購入ガイド エントリーグレードの安全装備を充実させた改良【三菱】
- 三菱RVR新車情報・購入ガイド 大幅魅力アップしたものの、物足りない点もあり【三菱】
- 三菱RVR新車情報・購入ガイド オレンジのアクセントカラーがとにかく目立つ!特別仕様車「アクティブギア」を新設定! [CORISM]【三菱】
- 三菱RVR新車情報・購入ガイド ダイナミックシールド採用で存在感大幅アップ! コンパクトSUVマーケットに再び参戦! [CORISM]【三菱】
- パジェロ/アウトランダー/アウトランダーPHEV/デリカD:5/RVR、車種毎の4WD性能をチェックする! 【4WDのパイオニア、三菱の4輪駆動車の実力を雪上で試す!】その2【三菱】
- 8種類もの4WD機能に、コストパフォーマンスの高さが三菱4WDの魅力! 【4WDのパイオニア、三菱の4輪駆動車の実力を雪上で試す!】その1【三菱】
- 三菱RVR新車情報・購入ガイド 都会派デザイン&低燃費化に磨きをかけ、人気のコンパクトSUVマーケットに再び参戦! [CORISM]【三菱】
- 三菱RVR新車情報 上質感を高め一部改良を施したコンパクトSUV [CORISM]【三菱】
- 燃費と安全性能を鍛えた一部改良車【三菱RVR新車情報】 [CORISM]【三菱】
- 泥臭さ無くなり都会派スタイルに衣替え【三菱RVR ROADEST特装車】 [CORISM]【三菱】
【オススメ記事】
- トヨタRAV4(50系)新車情報・購入ガイド 新型RAV4デビュー直前? 最後の改良か?【トヨタ】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー 10ベストカー取材会開催!【イベント】
- 【動画】トヨタ アルファード (40系)後悔・失敗しないための内外装レビュー【トヨタ】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!