日産 ジュークに新開発1.6直噴ターボエンジン搭載の「16GT/16GT FOUR」追加 [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【日産】2010/11/02
SUV ジューク 日産

日産 ジューク 16GT FOUR[ボディカラー:スチールブルーメタリック(専用色)]

190psの高出力と14.4km/Lの低燃費を両立

日産 ジューク 16GT FOUR 新開発の1.6リッター「MR16DDT」型 直噴ターボエンジン
 日産は小型クロスオーバーSUV「ジューク」に、新開発の1.6リッター直噴ターボ「MR16DDT」型エンジンを搭載した高性能版スポーツグレード『ジューク 16GT/16GT FOUR』(FF/4WD)を11月2日より発売する。

 「ムラーノ」や「エクストレイル」など、多くのラインナップを有する日産SUVの弟分でありながら、とびきりの個性を主張することでクラスレスな魅力を放つことに成功した日産 ジューク。6月のデビュー以来、その「コンパクトスポーツクロスオーバー」というコンセプトが支持され、売れ行きも好調だ。今回の1.6ターボモデル追加は、さらにそのスポーティなイメージを高める狙いもある。
 新開発の1.6リッター「MR16DDT」型エンジンは、エンジン効率を高めるDIG(Direct Injection Gasoline:直噴)化に加え、吸排気側それぞれにCVTC(可変バルブタイミング機構)を採用し中低速トルクをアップ。さらに燃焼効率の向上や摩擦抵抗の低減などを図った。これに小型高効率なターボチャージャーを組み合わせ、最高出力190ps(140kW)/5600rpm、最大トルク24.5kg-m(240N・m)/2000-5200rpmと2.5リッター車並みの高性能を発揮。いっぽうで10・15モード燃費14.4km/L(4WD車は14.0km/L)の低燃費性能を実現させ、平成22年度基準燃費+10%(4WDは+5%)を達成した。ただし排出ガスは平成17年基準50%低減レベルに留まり、エコカー減税の対象とはならなかったのは残念なところ。なお、組み合わされるトランスミッションは、ジュークでは初採用となるマニュアルモード付エクストロニックCVT-M6だ。

日産 ジューク 16GT FOUR インパネ
日産 ジューク 16GT FOUR インテリア
日産 ジューク 16GT FOUR

後輪左右のトルク配分も行う新開発の4WDシステム「トルクベクトル付ALL MODE 4x4-i」を採用

日産 ジューク 16GT FOUR 新開発の4WDシステム「トルクベクトル付ALL MODE 4x4-i」
 ジューク初となる4WDモデル「16GT FOUR」には、前後輪のみならず後輪左右のトルク配分も行う新開発の4WDシステム「トルクベクトル付ALL MODE 4x4-i」を採用した。エクストレイルなどに搭載される通常のALL MODE 4x4-iは、前後輪のトルク配分を電子制御カップリングで調整し走破性を高める仕組みだが、ジューク 16GT FOURでは後輪左右にもそれぞれ電子制御カップリングを搭載することで、ハンドリング性能も得た。
 具体的には、速度・舵角・ヨーレート・G・アクセルなどの各種センサーを用いて、ドライバーの運転操作や車両の挙動を瞬時に判断。旋回時にコーナー外側の後輪へ大きな駆動力を配分させ、左右の駆動差を生じさせることでアンダーステアを低減し、コーナリング性能を高めた。
専用チューニングサスペンションやパワステ・CVTの専用スポーツモード制御化に加え、リアマルチリンクサスペンションの採用(16GT FOURのみ)によりポテンシャルを大幅に高めたこととも相まって、性能アップに見合ったスポーティな走りを実現する。
 他社の4WDスポーツモデルでもトルクベクトル同様の仕組みを採用するケースが見られるが、日産では他社のシステムに対し30~50%小型軽量化を図り、燃費や運動性能の向上に役立てた。
このほかリアブレーキのディスク化やVDC(横滑り防止装置)+ブレーキLSDの標準採用などにより、走りの安全性能も高められている点も見逃せない。
日産 ジューク 16GT FOUR リアマルチリンクサスペンション
日産 ジューク 16GT FOUR 新開発の4WDシステム「トルクベクトル付ALL MODE 4x4-i」
日産 ジューク 16GT FOUR サイドビュー

「インテリジェントコントロールディスプレイ」にターボブーストやG-FORCEまで表示

日産 ジューク 16GT FOUR 「インテリジェントコントロールディスプレイ」

「インテリジェントコントロールディスプレイ」

 装備面では、ひとつのディスプレイやインターフェイスでエアコンの操作系と走行状態をマルチに表示する「インテリジェントコントロールディスプレイ」に、「ターボブースト」や、前後・左右のGを示す「G-FORCE」を追加した。またドライブモードを切り替えるノーマル・エコ・スポーツのうち、スポーツモードではエンジン回転数を高めに設定し過給域を維持させ、1.6直噴ターボエンジンの性能を最大限引き出すほか、パワステの手応えも高める。さらにCVTの制御も擬似的な変速を行うステップ変速制御としスポーティな走りのフィーリングを演出する凝り様だ。このほか16GT FOURにはメーター内のディスプレイに4WDのトルク配分も表示させる。
 新型「ジューク 16GT/16GT FOUR」(FF/4WD)の価格は2,189,250円/2,451,750円[消費税込み]。専用色のスティールブルーメタリックを加え、全8色のボディカラーを用意する。内装は1.5リッターの上級グレード「15RX」同様のスエード調トリコット地とし、赤いセンターコンソールが鮮烈なレッドインテリアと、通常のブラックインテリアもセレクト可能となっている。
日産 ジューク 16GT FOUR インテリジェントコントロールディスプレイ
日産 ジューク 16GT FOUR インテリジェントコントロールディスプレイ
日産 ジューク 16GT FOUR G-FORCE表示

代表グレード 日産 ジューク 16GT FOUR[4WD]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4135x1765x1570mm
車両重量[kg] 1380kg
総排気量[cc] 1618cc
エンジン形式 MR16DDT型 直4 DOHC DIG(ガソリン直噴)ターボエンジン
最高出力[ps(kw)/rpm] 190ps(140kW)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 24.5kg-m(24.5N・m)/2000-5200rpm
トランスミッション エクストロニックCVT-M6(6速マニュアルモード付無段変速機)
10・15モード燃費[km/L] 14.0km/L
定員[人] 5人
消費税込価格[万円] 2,451,750円
発売日 2010/11/02
レポート 徳田 透(CORISM編集部)
写真 日産自動車

日産 ジューク 16GT FOUR[ボディカラー:スチールブルーメタリック(専用色)] リアビュー

【関連記事】

(レポート:CORISM編集部

【オススメ記事】