ついに発表!!【ホンダ 新型 フィット シャトル 新車情報】「フィット」ファミリーに荷室を広げ使い勝手を高めた上級ワゴン登場
ホンダ フィットシャトル新車情報リンク集
もはやワゴン車は終わったマーケット、と考えていたのは間違えであって、この2台のヒットから導き出された答えは「ハイブリッドのワゴン車を待っていた」ということだったのだ。とくに、フィットシャトルにおいては、ハイブリッド無しでは存在できないほどで、12,000台の受注のうちハイブリッド比率はなんと86%と、ハイブリッドでないと売れないという図式が明確になった。
このフィットシャトル、ホンダの戦略上でも重要な要素をもつ。ダウンサイジングが加速する中、オデッセイやストリーム、ステップワゴンなどのユーザーの受け入れ先となっているのだ。これらのミニバンユーザーから、いきなりフィットだと小さ過ぎるからだ。そこで、ちょうどいいサイズというのがフィットシャトルなのだ。もちろん、もうひとつの受け入れ先である多人数モデル新型フリードハイブリッドも今年秋の販売に向けて着々と進行中だ。
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■プリウスαはライバルにあらず! 便利で安いデフレ時代の救世主か?【ホンダ フィットシャトル試乗記】
3月18日より発売の予定が大震災の影響で延期に

ホンダは、すでにHondaのウェブサイトなどで事前公開をしていた新型車「フィット シャトル(FIT SHUTTLE)」を間もなく発表する。当初、3月17日に発表し翌18日より発売する予定だったが、先日の大震災の影響などにより延期となった。今のところまだ発売時期も決まっていないという。
フィット シャトルは、大ヒットモデル「フィット」をベースに、全長を510mm延長した5人乗りの小型ステーションワゴンモデル。1.5リッターガソリンエンジン版[2WD/4WDを用意]に加え、フィットでも大人気の1.3リッターエンジン+IMAのハイブリッド版[FFのみ]を設定する。
ボディサイズは全長4410mmX全幅1695mmX全高1540mmの5ナンバーサイズで、ホンダでは「コンパクト」クラスに属すると説明する。「コンパクト」というと誤解を生じそうだが、ホンダの定義では「VW ゴルフ」など、欧州で言うところのCセグメントを指している。つまり、生産を終えてしまった「シビック」クラスを補完する役割も課せられているというワケだ。
ちなみにフィットはというと、ホンダ流に言うと「スモール」クラスで、「トヨタ ヴィッツ」や「VW ポロ」などの小型車カテゴリーに属する。ちょっとややこしいハナシだが、要するに同じ「フィット」を名乗りながらも、新型フィット シャトルがより上級であることを主張することで、セダン車やミニバンからのダウンサイジングユーザーや、フィットや軽自動車からのステップアップユーザーなども一挙に囲い込みたい・・・そういう欲張りな目論みのようだ。
「フィット」より1クラス上のフィット!?
このように、スモールカー「フィット」より上級と主張するフィット シャトルだが、ボディサイズの拡大以外にどのあたりが秀でているのか紹介していこう。
まずは、何はなくとも燃費だ。フィットのハイブリッド版は、30.0km/L(10・15モード)だが、フィット シャトル ハイブリッドはというと、全長で510mmも長いにも関わらず、同等の30.0km/Lを達成させているのだ。エンジンやブレーキ回転の抵抗の抑制や空力の改善を図ったり、ハイブリッドシステム制御の更なる高効率化など、非常に多岐に渡る改善を実施している。その詳細については欄外でも紹介しているので併せて参照して欲しい。高張力鋼板の使用などにより、その重量差自体も約60kgに抑える努力も抜かりない。
「上質」を追求し快適性を高める取り組みとして、アコードクラスの静粛性を目指した防音処理を実施。また、比較的スポーティなセッティングのフィットのシャシーをベースにしながらも、ダンパーの質を高めたりすることで乗り心地重視のセッティングに変更されている点も見逃せない。これは、実車試乗でのチェックポイントともなるだろう。
【フィット/フィット ハイブリッド同等の燃費性能を達成させた新採用技術例】※画像はクリックすると拡大します
センタータンクレイアウトを活かした広い室内と大容量な荷室
順番が逆になってしまったが、ワゴンモデルとして肝心カナメの積載能力や使い勝手のハナシもしていこう。もともとベースのフィット自体、センタータンクレイアウトによる高効率パッケージングを武器に、使い勝手の良さではクラス随一だった。その美点を活用し、フィット シャトルでは広い室内と大容量の荷室空間を確保した。特に荷室は、一般的なワゴン車ではあるはずのガソリンタンクが床下にないメリットを活かし、床下に94リッターもの広大なサブトランク「ラゲッジルームアンダーボックス」を用意。そのフタとなるボードを片側カーペット仕様/片側:ワイパブル仕様(汚れがふき取れる樹脂面)のリバーシブル仕様「リバーシブルフロアボード」とし、さらに世界初のダブルヒンジ構造で両側に折り畳めるようにするなど、非常に多彩な荷室アレンジも可能とした。
また小型・軽量なIMA(ハイブリッドシステム)を荷室の床下に収めることで、ハイブリッドも1.5リッターガソリン車と同等の積載能力を確保している点も見逃せない。
【リバーシブルフロアボードのアレンジ例】※画像はクリックすると拡大します
画像は1.5リッター版を例に紹介

「偶然にも」トヨタからもハイブリッドワゴンがデビューを控える・・・

装備面でもひとクラス上の充実ぶりだ。まず安全面では、VSA(車両挙動安定化制御システム)を全FFモデルに標準採用。フィットではどういうワケか装備されていなかった後席中央部を含む全座席のヘッドレストと3点式シートベルトを全車に標準装備化した。また、実質的な先代モデルである「エアウェイブ」に続き、電動サンシェード付きスカイルーフ(ガラスサンルーフ)を設定し、1年中どんな気候下でも十分な開放感が得られるようにした。もちろんプライバシーガラス・高熱線吸収/UVカット機能付き大型合わせガラスを使用し、紫外線や陽射しへの対策も怠らない。
このほか室内では、合成皮革「グランスムーズ」を使用したコンビネーションシートや前席アームレスト、革シボを施したインパネ周り、メッキ処理を加えたエアコン噴出し口の処理、ベージュやブラック/ブラウンの内装色コーディネイトなど、上級モデルからの移行ユーザーのニーズに応える上質な室内空間を目指した。
フィット シャトルの気になる価格は、1.5リッター版が1,610,000円から1,825,600円まで。ハイブリッド版が1,810,000円から2,330,000円まで[※いずれも消費税込み]。ひとまず4ナンバーバンは用意されないが、廉価版として「15C」「HYBIRD-C」というビジネスグレードが設定される。
折りしもトヨタからは、ハイブリッドカーのプリウスワゴン・ミニバン「プリウスα」を、今年4月末頃に発売 すると明らかにしている。プリウスαのスクープ情報 によれば、トヨタのほうが価格帯は随分と上のようだが、いずれにせよフィット シャトル ハイブリッドにとっては、ガチでライバルとなる。
思えば2009年にホンダのハイブリッド専用車「インサイト」とトヨタの「プリウス」がほぼ同時期に発売されたのと、「偶然にも」一緒の構図が繰り広げられそうだ。これから数ヶ月は、再び交える好敵手の戦いにぜひ注目しておこう。



代表グレード | ホンダ フィット シャトル HYBRID・スマート セレクション |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4410x1695x1540mm |
車両重量[kg] | 1200kg |
総排気量[cc] | 1339cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 88ps(65kW)/5800rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 12.3kg-m(121N・m)/4500rpm |
モーター最高出力[ps(kw)/rpm] | 14ps(10kW)/1500rpm |
モーター最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 8.0kg-m(78N・m)/1000rpm |
電動機(モーター)種類 | 交流同期電動機(薄型DCブラシレスモーター) |
動力用主電池(IMAバッテリー) | ニッケル水素電池 |
トランスミッション | ホンダマルチマチックS(無段変速オートマチック) |
10・15モード燃費[km/L] | 30.0km/L |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[万円] | 1,935,000円 |
発売日 | 2011/03/18[※当初予定:3/17現在発売未定] |
レポート | 徳田 透(CORISM編集部) |
写真 | CORISM編集部・Honda |

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