ホンダ シャトルハイブリッド試乗記・評価 低燃費で気持ちよくロングドライブが楽しめるコンパクトワゴン [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【ホンダ】2016/06/16

■優れたフィットの基本パッケージングがあったからこそできた秀逸なコンパクトワゴン

ホンダ シャトルハイブリッド
 ホンダ フィットシャトルがフルモデルチェンジし、車名をシャトルに改めて登場した。今回のモデルは外観デザインなどをフィットと明確に差別化したことで、従来のフィットシャトルとは異なるフィットから独立したモデルとして扱われることになった。また従来のモデルでは、エアウェイブから車名を改めるにあたり、フィットのブランド力を利用したいとの思惑もあったが、今回のモデルでは、それが必要なくなったということもあるだろう。

 車名が単にシャトルになったとはいえ、シャトルはやはりフィット系のモデルであり、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用した基本プラットホームをベースとする。これにより広い居住空間とラゲッジスペースを持つのが特徴だ。フィットの基本パッケージングは、非常に優れたものだ。

 シャトルの外観デザインは、ステーションワゴンらしい伸び伸びとしたルーフラインと塊感のあるダイナミックなボディを特徴とする。クラスレスの存在感を感じさせるデザインだ。フロントはシャープな印象を与えるとともに、面で発光するLEDヘッドランプが先進感を表現する。最近のホンダ顔の範囲内ではあるが、フィットとは明確に異なる顔である。ボディサイドには彫りが深くて力強いキャラクターラインが設けられ、躍動感を与えている。

 フィットのデザインとの差別化が図られ、シャトル専用にデザインされたインテリアは、ソフトパッドを広い面積で使って質感を高めたほか、ピアノブラック調のパネルが大胆に使われて質感を高めている。エアコンなどの操作はタッチパネル方式を採用する。センターコンソールはハイデッキタイプで長いアームレストを備えていて、その中に大型のコンソールボックスを設けていて、使い勝手にも優れた仕様である。

 メーターは、ハイブリッド車専用のメーターが用意され、マルチ・インフォメーション・ディスプレーを備えた先進的なイメージのあるものとしている。

ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド

ホンダ シャトルハイブリッド

■燃費、小回り性能、広いラゲッジスペースなど、使いやすさはトップレベルにあるシャトルハイブリッド

ホンダ シャトルハイブリッド
 ボディは、従来のフィットシャトルに比べて少しだけ大きくなったものの、全幅を5ナンバーの枠内に収め、全高もタワーパーキングに対応する高さに収めている。最小回転半径を4.9mに抑えているのも良い点だ。最上級グレードで16インチタイヤを装着するハイブリッドZは5.2mに拡大するが、それでも十分に小さい最小回転半径である。

 コンパクトなサイズで扱いやすいステーションワゴンながら、ラゲッジスペースの大きさは特筆モノだ。標準状態で540Lもの容量があり、床下にも30Lのアンダーボックスがあるから合計で570Lの容量になる。後席の背もたれを倒すと座面が沈み込んでまっ平らなスペースが生まれる。最大荷室長は184cmだから、かなりの長尺物が積める。メルセデス・ベンツCクラス ステーションワゴンの荷室容量が470Lなので、比較すると、いかにシャトルの荷室が広いか分かる。また、直接のライバルとなるカローラフィールダー比較すると、フィールダーが407Lなので圧倒的にシャトルの荷室の方が広いことが分かる。

 ハイブリッド用の電池やコントロールユニットは、ラゲッジスペースの床下に効率良く搭載されていて、これによって広い荷室空間が確保されている。

 後席の背もたれの上部には、大切なものを収納するのに便利なマルチユースバスケットと呼ぶ収納スペースが設けられている。カップホルダーやドリンクホルダーなども十分に確保されている。

 乗員が乗る部分の空間も拡大している。後席の足元空間が大きく広げられたほか、背もたれのリクライニング角度が拡大され、2段階の調節が可能になった。

ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド

■やや高めの価格設定となったシャトルだが、対価に見合う価値ある仕上がりだ

ホンダ シャトルハイブリッド
 シャトルハイブリッドのパワートレーンは、スポーツハイブリッドi-DCDと呼ぶ独自のハイブリッドシステムだ。1500ccエンジンと電気モーターを内蔵した7速のデュアルクラッチを組み合わせ、システムとして1800ccエンジンに匹敵する動力性能を発生する。JC08モード燃費は32.0km/Lを達成した。

 走りのフィールはスムーズさが身上とするもので、静粛性にも優れている。快適な乗り心地も合わせ持つので、気持ち良くロングドライブを楽しめる。

 シャトルはワゴンボディであるため、フィットに比べると車両重量が100kg以上重くなっている。なのに走りのフィールはフィットとほとんど変わらない印象だった。パワートレーンの動力性能が同じで重量が重くなれば、当然走りは鈍くなるはずだが、加速時のモーターアシストを強めることなどによって、過渡的な加速感をフィット並みにしているのだ。こうしたことにより、好ましい走りのフィールが得られる。

 ベースグレードのシャトルハイブリッドには200万円を切る価格が設定されるが、これには安全装備のあんしんパッケージが装備されない。やや高めの価格設定だが219万円のハイブリッドXか、238万円のハイブリッドZを選ぶことになるだろう。XとZでは、ルーフレールや16インチホイールの有無などにより違いがある。Xでも十分な装備といえ、さらに15インチなので小回り性能も高く、お勧めはハイブリッドXだ。

ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド
ホンダ シャトルハイブリッド

■ホンダ シャトル(SHUTTLE)/ シャトルハイブリッド価格

・HYBRID FF 1,990,000円  4WD 2,184,400円
・HYBRID X FF 2,190,000円  4WD 2,384,400円
・HYBRID Z FF 2,380,000円  4WD 2,542,000円
・G FF 1,690,000円  4WD 1,884,400円

■ホンダ シャトル燃費、スペックなど

代表グレード ホンダ シャトル ハイブリッドX
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,400×1,695×1,545mm
ホイールベース[mm] 2,530mm
車両重量[kg] 1,220kg
総排気量[cc] 1,496cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 110(81)/6,000rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 13.7(134)/5,000rpm
モーター最高出力[ps(kw)] 29.5ps(22kw)
モーター最大トルク[kg-m(N・m)] 16.3kg-m(160N・m)
システム全体出力[ps(kw)] 137ps(101KW)
システム全体トルク[kg-m(Nm)] 17.3kg-m(170Nm)
ミッション 7速DCT
JC08燃料消費率[km/l] 32.0km/l
定員[人] 5人
価格 2,190,000円
レポート 松下 宏
写真 編集部

【関連記事】

(レポート:松下 宏

【オススメ記事】