BMW XM新車情報・購入ガイド SUVなのにサーキット走行? 未知なるドライビングプレジャーを体感せよ!

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【BMW】2023/02/03
BMW PHEV SUV XM ドイツ車

BMW XM

 

なんで、SUVでPHEVなのにサーキット走行?

 

BMWは、SUVのXモデルで初のMモデルとなる新型XMの発売を開始した。

Mモデルとは、モータースポーツを担うBMW M社が開発した車両を示す。Mの名を冠したモデルは、公道を走れるレーシングカーとも称される究極のスポーツカーだ。昨今では、このMモデルがMハイ・パフォーマンス・モデルと呼ばれ、Mモデルほどではないが、M社のテクノロジーで走行性能を高めたモデルをMパフォーマンス・モデルと呼び分類されている。

今回登場した新型BMW XMは、Mハイ・パフォーマンス・モデル。SUVでありながら、サーキットでの走行も難なくこなすモデルとなっている。

とはいえ、そもそもなぜSUVでサーキットを走る必要があるのか? と、いう疑問も残る。しかし、そこは走行性能にこだわるBMWらしさというべきなのだろう。SUVであっても走る楽しさを追求した結果が、サーキットでも十分なパフォーマンスを発揮できるモデルに到達したと理解すべきなのだろう。また、どんなカテゴリーのクルマでも速さを追求するのがBMWなのかもしれない。何にせよ、新型XMが未知なるドライビングプレジャーを体感させてくれるモデルであることには間違いない。

BMW XM

 

 

まるで、戦車? のような巨大なボディ

 

そんな走りを極めたSUVである新型BMW XMのボディサイズは、かなり大きい。全長5,110×全幅2,005×全高1,755mm、ホイールベースは3,105mmとかなり巨大。

BMWのフラッグシップSUVであるX7 M60のボディサイズが全長5,170×全幅2,000×全高1,835mm。ホイールベースは3,105mmなので、X7 M60比で全長が-60mm、全幅+5mm、全高-80mmとやや小さくなっている程度。楽々全長は5mを超え、全幅も2m超。狭い道が多い日本の道路では、覚悟が必要なボディサイズといえる。

しかも、PHEVということもあり車重はかなり重く2,710kg。X7 M60より100kg重くなっている。

BMW XM

BMW XM

 

 

スーパーカー並みの超絶パワーだが、日々の生活ではエコという2面性

 

これだけの巨体をということもあり、搭載されるパワーユニットはV8 4.4Lターボ+モーター。システム出力は、653ps&800Nmという超絶スペックを誇る。SUVなのに、スペックはもはやスーパーカー並み。2,710kgという超重量級ボディなのに、0-100㎞/h加速は4.3秒(欧州仕様値)と激速だ。モーターとターボエンジンの相性は非常に良い傾向になるので、新型XMはかなりアクセルレスポンスに優れたモデルと予想できる。

また、これだけのパワーを受け止めるタイヤも異例のサイズ。とくに、リヤタイヤのサイズは315/30R23という超極太超扁平タイヤで超大径ホイールとなっている。異例ずくめの数値が並ぶ新型XMだ。

もちろん、これほどのスペックがなければ、もちろんサーキットを気持ちよく走れないということのなのだろう。ところが、新型XMの最低地上高は220mmと十分に取られている。これほど、オンロードに特化したSUVである新型XMなのだが、オフロードで必要な最低地上高も十分あり、意外とフレキシブルなモデルともいえそうだ。

とにかく、優れた走りが注目される新型XMだが、環境も重視したPHEVでもある。197PS&280N・mという出力のモーターにより、約90㎞もの距離をEV走行可能。通勤や送迎、買い物など日々の短距離移動であれば、ほとんどガソリンを使わない生活も可能だ。ガンガン走るとき以外は、環境にも配慮している。

新型BMW XMのサスペンションは、電子制御ダンパーとアクティブ・ロール・スタビライザーを備えたアダプティブMサスペンション・プロフェッショナルの採用。長距離走行において優れた快適性を実現するComfort(コンフォート)モード、スポーツ走行に適合するSport(スポーツ)、さらに、ダイナミックな走行を可能にする、Sport Plus(スポーツ・プラス)モード、3種類のモードをMセットアップ・メニューから選択可能だ。

さらに、新型XMには数々の機能を装備。アクティブ・ロール・コンフォートを備えた直進走行時の快適性向上に寄与するアクティブ・ロール・スタビライザー、回頭性と俊敏なレーン・チェンジを可能とするMモデル初インテグラル・アクティブ・ステアリング、Mスポーツ・ブレーキ、優れたトラクション性能を実現するMモデル専用4輪駆動システムM xDrive(エム・エックスドライブ)等を装備。あらゆる走行シーンにおいて、Mモデルに相応しい優れた圧倒的な走行性能と駆けぬける歓びを実現した。

BMW XM

BMW XM

 

 

パッキパキのド迫力デザイン

 

そして、新型BMW XMの外観デザインは、かなりユニークで存在感がある。まさに、威風堂々といった印象で、圧倒的な存在感がある。最近のBMW SUVデザインは、かなり攻めていて、個性的なモデルが多い。2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー、デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーでは、EVのBMW iXが受賞しているほどで、そのデザイン性が高く評価されている。

そんな新型XMの象徴のひとつともいえるのがフロントフェイス。ヘッドライトは、BMWのラグジュアリー・モデルで採用されている上下2分割のツイン・サーキュラー&ダブル・ライト。上部にはターン・インジケーターを含むLEDデイタイム・ランニング・ライト、下部にはアダプティブ・マトリックス機能を採用しコーナリング・ライト機能も併せ持つLEDヘッドライトとしている。

このヘッドライトに、BMWデザインでは欠かせないキドニー・グリルが加わる。八角形で太く力強いフレームをもち、クロームで縁取ったことで、より存在感と高級感を表現。暗闇で光を放ち存BMWのSUVであることが分かる。全体的に、エッジの効いたパキパキなキャラクターラインを多用している印象だ。

サイドビューでは、張り出したフェンダーに、フレア形状のサイドステップが組み合わせれ、2m超の全幅なのに、さらにワイドで安定感あるフォルムを生み出した。3m超のロングホイールベースということもあり、優雅さもある。

そんなサイドビューをしっかりと支えるのが、超大径23インチホィール。これだけ巨大なホイールであれば、ボディのボリュームに負けない力強さを感じる。

リヤビューは、横方向に伸びるスリムかつ大胆にデザインされたL字型LEDコンビネーションライトにより力強さを表現。リア・バンパー内に収められている縦に配置された六角形デザインのMデュアル・エギゾースト・テールパイプは、情熱的なMサウンドを奏でるだけでなく、視覚的に近未来的な印象を与えている。

BMW XM

BMW XM

 

 

ラグジュアリーな室内空間

 

インテリアは、インパネに12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのコントロール・ディスプレイを一体化させ、運転席側に湾曲させた最新のカーブド・ディスプレイの採用。最近のBMWモデルは、このカーブド・ディスプレイを積極採用している。

このディスプレイ、タッチ操作なのだが、ダイヤル式BMW特有のiDriveコントローラーも操作する。このiDriveは、とても便利。最新モデルの多くは、タッチ式のみ。そのため、走行中は多くの人が利き手ではない左手で操作。揺れる車内では、タッチ間違えも頻発するので、指先を注視しながら、操作しなくてはならない。指先を見れば、前方監視も怠ることになるので、安全面でも微妙。しかし、iDriveなら、前方を見ながらダイヤル式で操作が可能なので、安全面や操作間違え面でも大きなメリットになる。

運転席回りでは、専用のMレザー・ステアリング・ホイール、赤色のエンジン・スタート/ストップ・ボタンを採用するなど、随所にMモデルであることをアピール。

リアシートまわりは、スポーティ、ラグジュアリー、そして、ゆったりとくつろげる独自のMラウンジ・コンセプトを取り入れた。立体感のある彫刻的なデザインがルーフ・ライニング表面に施され美しいイルミネーションと相まって上質な空間を演出する。また、レザーとアルカンターラの大型クッションを組み合わせたシートは、ラウンジ・ソファーのようにサイドまで包まれる感覚と座り心地を後席乗員に提供している。サーキット走行も可能なモデルでありながら、ラグジュアリーな空間も持ち合わせているのが、新型XMの魅力でもある。

BMW XM

 

 

高性能な安全・運転支援機能を標準装備

 

新型BMW XMの安全・運転支援機能や装備なども高いレベルにある。ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能や、時速35km以下で車両が直前に前進したルート最大200mまでを記憶。その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバース・アシスト・プロフェッショナル機能も標準装備。とにかく、新型XMはボディが大きい。狭い道が多い日本では、すれ違いできないシーンも頻繁に起きる可能性もある。リバース・アシスト・プロフェッショナル機能では、こうしたシーンで接触リスクを低減させながら、大きな車体てあっても楽々と扱えるだろう。

 

昨今の高級車では、もはや当たり前となっている音声認識操作。新型XMでもBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを標準装備。AI技術を活用した機能で、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能。自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動可能としている。また、使用頻度に応じてドライバーの好みを学習。長く乗り続けるほど、扱いやすくなる。システムの起動は、「OK, BMW(オーケー・ビー・エム・ダブリュー)」だが、呼びかける言葉を任意に設定することが可能だ。

販売方法では、新たなチャレンジともいえるワン・プライス販売となった。日本仕様では、独自に高性能、高品質、高機能を標準装備とし、ボディ・カラーや内装の選択を問わず、ワン・プライスで販売する。

最高の性能を発揮させるため、サーキット走行を想定し最高速度を270km/hに高める Mドライバーズ・パッケージを標準装備。また、品質を高めるため、ビンテージ・レザーを内装に配したBMW Individualフル・レザー・メリノ・シートや最高の音響空間を提供する Bowers & Wilkinsダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システムも標準装備。

さらに、機能を高めるため、アクティブ・シート・ベンチレーション(前席)やマッサージ・シート(前席)、4ゾーン・エアコンディショニングを標準装備し、スポーティなMモデルながらも、BMWラグジュアリー・モデルに相当する快適性も兼ね備えた。半導体や部品不足の影響も小さくなり、新型XMの納期も短くなるなどのメリットがあると推測できる設定だが、メーカーと顧客双方に有益になる分かりやすい設定だ。

 

BMW XM

BMW XM

 

 

BMWのBEV特集

BMW iX試乗記・評価

BMW iX3試乗記・評価

BMW動画・新車情報・試乗評価一覧

SUV動画・新車情報・試乗評価一覧

電気自動車新車情報・試乗評価一覧

ドイツ車新車情報・試乗評価一覧

BMW XM価格

 

・XM  21,300,000円

 

BMW XM 燃費、EV航続距離、ボディサイズなどスペック(欧州仕様値

 

代表グレード:XM

ボディサイズ:全長5,110×全幅2,005×全高1,755mm

ホイールベース :3,105mm

最低地上高:220mm

ラゲージルーム容量:527L

車両重量:2,610kg

最小回転半径:-

エンジン型式:- V8 4.4Lターボ

排気量:-

エンジン最高出力:489PS(360kW)/5,400~7,200rpm

エンジン最大トルク:650N・m(66.3kgf・m)/1,600~5,000rpm

モーター型式:-

モーター最高出力:197PS(145kW)/7,000rpm

最大トルク:280N・m(28.6kgf・m)/1,000~5,500rpm

システム最高出力/最大トルク:653PS(480kW)/最大トルク800Nm

0-100㎞/h加速:4.3秒

WLTCモード燃費:-

EV航続距離:約90㎞

動力用主電池種類: リチウムイオン電池

電池容量:29.5kWh

駆動方式:4WD

ミッション:8速AT

サスペンション前/後:ダブルウィッシュボーン/マルチリンク

タイヤサイズ:前275/35R23 後315/30R23

【関連記事】

【オススメ記事】