CLAにエントリーモデルと走行性能を追求したAMGを新投入

メルセデス・ベンツ日本は､「CLA」および「CLAシューティングブレーク」に、エントリーモデルの「CLA180」と 公道での気持ちの良いドライビングに焦点を当てたハイパフォーマンスモデル 「メルセデスAMG CLA35 4MATIC(以下CLA35)」の発売を開始した。

現行のメルセデス・ベンツCLAは「Sensual Purity(官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減した輪郭など、シンプルな造形でありながら、流麗、かつ、力強さも表現したエクステリアデザインと、高い質感と若々しさを感じさせるインテリアデザインを採用したモデルだ。

2019年8月に6年ぶり(シューティングブレークは4年ぶり)にフルモデルチェンジされた。対話型インフォテインメントシステムの「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」やフラッグシップモデルであるSクラスに搭載されているのと同様の最新の安全運転支援システムを採用するなど、多くの機能を取り入れている。

 

 

1.3Lターボエンジンを搭載したCLA180

メルセデス・ベンツCLA180/CLA180シューティングブレークには、先代モデルから14ps向上した、最高出力136ps(100kW)、最大トルク200N・mを発生する排気量1.33リッターの「M282」エンジンを搭載している。

このエンジンに採用される「デルタ形シリンダーヘッド」は、その名前が示すように、シリンダーヘッドが三角柱を横に寝かした形状となっている。通常のシリンダーヘッドに比べると、装着時の高さがある一方、幅や重さが小さくなり、軽量化、省スペース性が向上する。

また、組み合わされるトランスミッションは実績のある7速デュアルクラッチトランスミッション「7G-DCT」で、効率向上に効果的なダイレクトな変速を実現しながら、振動も抑える優れたセッティングが施されている。これらによって、CLAのボディを俊敏に加速させるのに十分な動力性能を備えている。

 

 

スポーティさを際立たせた外観デザインをもつCLA35 AMG系

CLA35系のエクステリアは、メルセデス・ベンツのAMGラインをベースに、メルセデスAMGモデルらしい標準モデルとは差別化されたパフォーマンスの高さを感じさせる要素を取り入れている。

フロントには、メルセデスAMG特有のツインブレードを備えたフロントグリルを採用し、シンプルなスポーティさを演出する。専用のシルバークロームのフロントスプリッターや左右エアインテーク部にはシルバークロームの水平フィンが2本ずつ あしらわれ、その外側にフリックが採用されている。

リアは、CLA35 4MATICにはトランクリッドスポイラーを、CLA35 4MATICシューティングブレークにはルーフスポイラーが装着され、専用デザインの大型リアディフューザーとクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドにより、スポーティでハイパフォーマンスを具現化したダイナミックなデザインが採用された。

 

 

高級感あるスポーツマインドあふれるインテリア

インテリアにも高いパフォーマンスを感じさせる要素が取り入れられている。コックピットディスプレイは「スーパースポーツ」を含む3つのAMG専用の表示スタイルから選択可能で、走りの期待感を高め趣向が凝らされている。

オプションの「AMGパフォーマンスパッケージ」を選択すると、フラットボトム型のナッパレザー/DINAMICAの「AMGパフォーマンス ステアリング」が装着される。グリップ部にDINAMICAを採用し、レッドコントラストステッチとブラックのステアリングマークが施されたスポーティなデザインだ。

このステアリングホイールには、手を離さずに走行モードを変更することができる「AMGドライブコントロールスイッチ」が装備される。右側のスポークの根元に位置するボタンによってAMG DYNAMIC SELECTの走行モードなどを選択することができ、左側は事前の設定により、サスペンションや走行モード、横滑り防止装置のESPなどを調整できる。

標準のフロントシートは、ヘッドレストレイントとバックレストが一体化したセミバケットタイプのスポーティなデザインとされ、さらにAMGパフォーマンスパッケージを選択することでサイドサポートが高く、メルセデスAMGのトップモデルに採用される「AMG パフォーマンスシート」が装備されている。

 

 

強化したボディと足回りでハイパワーに対応

CLA35のボディは、標準車に対して強化が図られている。フロントセクションのねじれ剛性を強化するためアルミニウムのプレートをエンジンルーム下部に設けている。また、アンダーボディ前部に追加した2本のブレースもねじれ剛性を高めるものだ。フロントサスペンションはマクファーソンストラット式だ。

リアのマルチリンクサスペンションは、サブフレームを介してボディにリジッドマウントされている。各リアホイールには、横方向のアーム3本とトレーリングアーム1本、それに実績がある先代メルセデスAMG A45 4MATICのホイールキャリアとベアリングが採用され、走行安定性とアジリティを高めている。

オプション装備の「AMG RIDE CONTROLサスペンション」は、サスペンションを制御する3つのモードをドライバーが選択することができ、快適志向からスポーツ性を強調するものまで、それぞれ異なるセッティングとなる。

システムは走行状況や路面の状態に応じて各ホイールに対する減衰力を100％自動で調整するが、この調整は連続可変式で、減衰特性を広い範囲にわたって変化させる。これによって走行快適性とアジリティをともに高めることが可能になる。

強化ブレーキシステムは耐フェード性に優れたもので、制動距離も短縮されている。ローターのサイズは、実績ある先代A45 4MATICと同一で、フロントには新型モノブロック対向4ピストンキャリパーと350mmディスク、リアには1ピストンフローティング キャリパーと330mmディスクを搭載する。ディスクはドリルドベンチレーテッドタイプで、熱の発散を高めることで過酷な使用条件のもとでのフェード現象を防ぐ仕様だ。シルバーペイント仕上げブレーキキャリパーにはブラックのAMGロゴが入っている。

 

 

306ps＆400Nmを発揮する2.0Lターボを搭載

CLA35には最高出力306ps(225kW)、最大トルク400N・mを発生する、2.0Lの直列4気筒ターボエンジン「M260」が搭載される。低回転域での力強くて自然なレスポンスと、中高回転域での伸びやかな加速感を両立させるため、ツインスクロールターボチャージャーや可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC(カムトロニック)」を採用している。

組み合わされるAMGスピードシフトDCTの7速デュアルクラッチトランスミッションは、全速度域でのきわめて自然な加速性能に加え、素早いシフトとシフトアップ時の最適なギアのつながりが得られるようにセッティングされ、俊敏かつダイナミックで気持ちの良い加減速を実現する。

エグゾーストシステムには自動制御のフラップを装備しており、選択したドライブモードに応じて、バランスの取れた音色から、ドライバーの感性を刺激するモータースポーツ譲りのエグゾーストサウンドまで切り替えが可能だ。

 

トラクション重視！ パフォーマンス志向の4WDシステムを採用

メルセデスAMGモデルのCLA35は、その高い動力性能を効率良く路面に伝えるため、フルタイム四輪駆動システムを採用する。パフォーマンス志向のトルク可変配分四輪駆動AMG 4MATICは、最大限のトラクションと大きな走りの楽しさ同時に実現する。トルクの前後配分は、状況に応じて連続可変制御され、走行状況に応じてトルク配分比は、前後100：0から50：50までの範囲で変化する。

トルクの前後可変配分を行うのは、リアアクスルの伝達装置に内蔵された多板クラッチだ。これは電気機械制御式で、トルク配分比に影響する要因は、車速、横方向および前後方向加速度、舵角に加え、各ホイール間の回転速度差、選択されているギア、アクセルポジションなどさまざまなものがある。

電気機械式制御は、電気油圧システムとは違ってトルク配分可変範囲全体にわたってディスクのレスポンスが速く、しかも動作が速度に依存しないなどのメリットを持つ。このためよりシャープなドライビングダイナミクスが得られるのが特徴だ。

ESPがONの場合は、4MATICシステムは「コンフォート」モードに固定されているが、ボタンを押して「ESP SPORT Handling」または「ESP OFF」を選択すると、すぐに4MATICが「スポーツ」モードに切り替わり、アジリティを高める設定だ。

 

 

5つのドライブモーどで、ドライバーの要求に対応

CLA35には5つのドライブモードが用意されている。センターコンソールのAMG DYNAMIC SELECTでさまざまな状況に最適な制御を選択できる。

各ドライブモードでは、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エグゾースト、ステアリングの制御が変更可能なほか、各モードに自動選択される「ベーシック」、 「アドバンスト」の2つの「AMG DYNAMICS」のモードがあり、ESPの制御を変化させる。

■コンフォート : 快適かつ低燃費の走りに適したモードで、シフトアップが早めに 行われるほか、サスペンションとステアリングが快適性重視の設定となり、ECOスタートストップ機能が作動する。AMG DYNAMICSはベーシックが割り当てられ、安定したハンドリング特性となる。

■スポーツ、スポーツプラス : スポーティなエンジン/トランスミッション設定により、 アジリティとファントゥドライブを強調したモードで、エグゾーストもスポーティなサウンドを響かせるようになる。これらのモードではECOスタート ストップ機能は作動しない。「スポーツプラス」はさらに、シフトダウン時の ブリッピング機能により、エモーショナルな走りを演出します。AMG DYNAMICSはアドバンストが割り当てられ、ヨー抑制が緩和されるほか、ステアリングを切る角度が小さくて済むようになり、アジリティが強化されることで、ワインディングロードなどでのダイナミックなドライビングをサポートする。

■スリッパリー : 滑りやすい路面を安全に走れるよう、パワーを落とし、トルク カーブをフラットに保つモードだ。具体的には、円滑なギアチャンジ、早めの シフトアップ、ECOスタートストップ機能により、安定性重視の走りをサポートする。AMG DYNAMICSはベーシックが割り当てられ、安定したハンドリング特性となる。

■インディビジュアル : 個々の項目の設定を任意に選択して組み合わせ、保存できるモードだ。これに加え、エンジンの設定を「Reduced」と「Moderate」にした場合、セーリング機能が有効となる。

 

サーキット走行を楽しめる機能もプラス

CLA35にはサーキット走行などのときに活用が可能なAMGトラックペースも装備されている。サーキット走行時に80件以上の車両データ(車速、加速度など)を常時記録することが可能で、ラップタイムと区間タイムの表示や、それぞれの基準タイムからの差を表示する機能なども備えている。

特定の項目は緑または赤で表示されるため、数字を読まなくても、最高タイムより速いか遅いかがひと目で分かる仕組みだ。

サーキットで何周か走り込んだ後は、そのデータをもとに運転スキルを分析し、必要に応じて改善に役立てることができる。さらに、加減速の値(0～100km/h、1/4マイル、100～0km/hなど)の測定と保存も可能だ。

また、車両の位置を可能なかぎり正確に判断する新開発アルゴリズムの搭載により、サーキットから離れた状況や、コースが短縮された場合も認識できる。これは、GPSデータに加え、各種車載センサー(加速度、ジャイロスコープ、舵角、車輪速)を使用している。各種データは、ワイドスクリーンディスプレイ、コックピットディスプレイ、ヘッドアップディスプレイに表示できる。

 

 

メルセデス・ベンツCLA価格

・CLA180　4,460,000円

・メルセデスAMG CLA35 4MATIC　6,850,000円

・CLA180シューティングブレーク　4,570,000円

・メルセデスAMG CLA35 4MATIC シューティングブレーク　6,950,000円

 

メルセデス・ベンツCLA、燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード：メルセデスAMG CLA35 4MATIC

全長×全幅×全高　4695×1835×1405mm

ホイールベース 　2730mm

トレッド前/後　1610/1610mm

車両重量 　1600kg

最高出力 　306ps(225kW)/5800～6100rpm

最大トルク 　400N・m(40.8kg・m)/3000～4000rpm

エンジン　 M260型直列4気筒DOHCターボ

総排気量 　1991cc

WLTCモード燃費　12.4㎞/L

タイヤサイズ　前/後　235/40R18

メルセデス・ベンツAクラス最小回転半径 　5.4m

駆動方式 　4MATIC（4WD）

トランスミッション 7速DCT

 

 

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