EVだけじゃない!日産の低燃費・エコ技術「PURE DRIVE(ピュアドライブ)」シリーズ発表〜アイドリングストップ・ハイブリッド・クリーンディーゼル・直噴ターボ〜[CORISM] [CORISM]

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【ビジネス・経済】2010/07/06

「PURE DRIVE」アイドリングストップ機構を搭載する新開発3気筒1.2リッターエンジンを搭載する日産 新型 マーチ[写真は欧州仕様車]

"ゼロエミッション"電気自動車「リーフ」との2本柱で、更なるCO2削減を目指す

「PURE DRIVE」新開発1.5リッターエンジン搭載の「日産 ジューク」

「PURE DRIVE」新開発1.5リッターエンジン搭載の「日産 ジューク」

 日産は7月6日、2010年度中に市場投入予定の新型車向け低燃費技術「PURE DRIVE」について発表した。日産の中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム(NGP)2010」の一環として研究されてきた技術の集大成として位置づけられる。
 日産の環境技術といえば、今年12月に市販が予定される究極のエコカー、電気自動車(EV)「リーフ」のゼロエミッション技術が真っ先に思い浮かぶが、今回発表されたのはガソリン・ディーゼルエンジンやトランスミッションのさらなる効率を高める技術だ。1.新型「マーチ」3気筒1.2リッターエンジン+CVT+アイドリングストップ(7月中発売予定)、2.「エクストレイル」クリーンディーゼル用AT(7月発売予定)、3.「フーガ」ハイブリッドシステム(今秋発売予定)、4.「ジューク」1.5リッターエンジン(6月発売)、5.「ジューク」1.6リッター直噴ターボエンジン(今秋発売予定)の5つが発表された。
 いずれも、次世代環境技術を盛り込むことで各クラスでトップレベルの低燃費を誇る。日産ではこれらの技術を搭載した"エンジン進化型エコカー"を「PURE DRIVE(ピュアドライブ)」と総称。「ゼロエミッション」リーフとの2本柱により、さらなるCO2削減に取り組む。

【「PURE DRIVE」その1】新型マーチ「新開発パワートレイン」

【「PURE DRIVE」その1】新型マーチ「新開発パワートレイン」

新型マーチ「新開発パワートレイン」3気筒 1.2リッター「HR12DE」エンジン+新型エクストロニックCVT+アイドリングストップシステム

【「PURE DRIVE」その1】新型マーチ「新開発パワートレイン」エクストロニックCVT

【「PURE DRIVE」その1】エクストロニックCVT

【「PURE DRIVE」その2】エクストレイル「クリーンディーゼル」+「AT」

【「PURE DRIVE」その2】エクストレイル「クリーンディーゼル」+「AT」

世界初の「高分散型リーンNOxトラップ触媒」を採用したエクストレイル「クリーンディーゼル」+「AT」

【「PURE DRIVE」その3】フーガ「ハイブリッドシステム」

【「PURE DRIVE」その3】フーガ「ハイブリッドシステム」

フーガ用1モーター2クラッチ「パラレルハイブリッドシステム」

 昨年の東京モーターショーにて発表された「フーガ」ハイブリッドについて、詳細が明らかにされた。日産のハイブリッドシステムは、エンジンとモーターを並列に配置する、いわゆる「パラレル式」だが、エンジンとモーター、駆動輪のそれぞれの間に電子制御クラッチを配置する「1モーター2クラッチ」が特長として挙げられる。モーター走行時や減速時にはエンジン抵抗とシステムを完全に切り離せることができ、エネルギー効率が極めて高い。いっぽうクラッチ接続時にはモーターとエンジン、タイヤが直接つながるため、ダイレクト感あるレスポンスの良い走りも楽しめるという。その2クラッチのシステム制御を緻密にすることで効率よくモーターを使用し、エンジン停止頻度も高まった。
 なお搭載されるV6 3.5リッターエンジン自体も、熱効率を改善したアトキンソンサイクル化されている。そのため、他のフーガに搭載されるVVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム:同等の効果を得られるとされる)はハイブリッドには搭載されない。
 正確な数値についてはまだ国土交通省での認証前で公表できないとのことだが、コンパクトカー並みの燃費を誇るという。ライバルの「トヨタ クラウン ハイブリッド」が15.8km/L(10・15モード燃費)をマークするが、これを大幅に上回る数値が期待出来そうだ。
 モーター駆動用電池は、リチウムイオンバッテリー(ハイブリッド車専用)を1.3kWh搭載する。トヨタをはじめ、他社のハイブリッド車の多くが使うニッケル水素バッテリーに対し、極めて高効率なのが特長となっている。もちろんEV(電気自動車)「リーフ」と同構造のラミネート型リチウムイオンバッテリーで、日産とNECの合弁会社、オートモーティブ・エナジー・サプライ社供給によるものだ。
 日産では、フーガのハイブリッドシステムは、トヨタが採用する2モーター式ハイブリッドに比べシンプルかつ小型軽量で、リチウムイオンバッテリーの採用により効率も高めており、結果低燃費を実現出来たと説明する。このフーガハイブリッドのデビューは今秋を予定している。

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「PURE DRIVE」ハイブリッドシステムを搭載した新型フーガ ハイブリッド

「PURE DRIVE」ハイブリッドシステムを搭載した新型フーガ ハイブリッド

【「PURE DRIVE」その4】新開発1.5リッターエンジン

【「PURE DRIVE」その4】新開発1.5リッターエンジン

ジュークに搭載された新開発1.5リッターエンジン

 6月に発売され、既に1万台を超える受注を集め話題のコンパクトSUV「ジューク」に搭載されたのが新開発1.5リッター「HR15DE」エンジンだ。型式こそ従来の「ノート」や「ティーダ」などに積まれるエンジンと同名だが、量産エンジン初のデュアルインジェクターを採用。可変バルブタイミング機構(CVTC)と組み合わせることで、熱効率の向上や吸気抵抗の低減を実現させた。さらに燃費も約4%向上し、燃焼効率の向上により排出ガスのHC(炭化水素)も抑制されることで排ガス浄化のための貴金属使用量も低減させるなど良いことずくめだ。

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【「PURE DRIVE」その5】1.6リッター直噴ターボエンジン

【「PURE DRIVE」その5】1.6リッター直噴ターボ「MR16DDT」エンジン

1.6リッター直噴ターボ「MR16DDT」エンジンは今秋ジュークに搭載予定

 欧州では小排気量エンジンに過給機を組み合わせるダウンサイジングがトレンドの最先端となっているが、日産でも同様のコンセプトを持つエンジンがこの秋にデビューする。新開発の「MR16DDT」エンジンは、1.6リッターガソリン直噴エンジンにターボを組み合わせた。また吸排気可変バルブタイミング機構(CVTC)や水素フリーDLCコーティング、フリクションを低減させた新型バルブスプリングなどの採用により高効率化を図り、2.5リッター車相当の出力で低回転から高回転まで優れた加速性能を発揮しながら燃費性能を兼ね備えるという。この新型直噴ターボエンジンは、今秋に「ジューク」へ追加搭載される予定だ。

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日産 新型 ジューク エクステリア

日産 新型 ジューク

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