スバル クロストレック VS スバルXV、失敗・後悔しないための新旧比較評価

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【イベント・モーターショー】2024/02/02

スバル クロストレック VS スバルXV新旧比較

 

失敗・後悔しないクロストレック、XVの選び方

 

コンパクトSUVであるスバルXVの後継モデルが 、新型クロストレックだ。新型クロストレックは、プラットフォームなど多くの部分をXVの改良してを使用。

そんな新型クロストレックは、XVと何がどう違うのか? 燃費、ボディサイズやデザイン、走行性能、安全装備を徹底比較評価。失敗・後悔しない新型クロストレック選びの参考にしてほしい。

 

XVは新型からクロストレックに名称変更

 

新型スバル クロストレックは、2022年9月に公開され、2023年の春に発売された。今回のフルモデルチェンジを期に、名称がXVからクロストレックへと変更されている。

XVは、SUVブームという追い風もあり、国内販売を支える人気SUVへと成長。今回のフルモデルチェンジで、更なる販売台数増が期待されるモデルだ。

 

スバル クロストレック(XV)の歴史・概要

 

2010年に初代スバルXVが登場した。初代XVは、インプレッサをベースとした簡易タイプのクロスオーバー車だ。最低地上高も155mmと低かった。

2012年に登場した2代目XVは、よりSUVテイストを強めた本格的なクロスオーバー車となった。2代目XV は、2.0L水平対向エンジンと4WDを組み合わせている。また、最低地上高を200mmにすることで、悪路走破性能を大幅に向上した。

3代目スバルXV
3代目スバルXV

2013年には3代目XVが登場した。最新クロストレックのベースとなるハイブリッド車だ。2代目と同様に、最低地上高を200mm確保し、悪路での走破性を重視している。

新型スバル クロストレック
新型スバル クロストレック

 

そして、4代目 XVは、名称をクロストレックへと変更した。エンジンは、全車2.0Lハイブリッドのe-BOXERへ切り替えた。駆動方式は、従来の4WDのみからFF(前輪駆動)車も追加されている。

新型クロストレックでは、予防安全装備パッケージ「アイサイト」の性能が大幅に向上し、より安全なクルマへと進化した。

また、検知能力も大幅に向上している。従来のステレオカメラに加えて、広角の単眼カメラがプラスされ、計3眼カメラとなった。

これにより、交差点内での右折時対向車両と自動二輪車、右左折時の歩行者と自転車にも対応できるようになっている。

 

 

クロストレックとXVの外装デザイン比較

 

クロストレックとXVでは、デザインの目指す方向性が異なる。

アウトドア感やSUVのようなデザインを好むなら、クロストレックがよいと感じるだろう。逆に、都会的なデザインでスタイリッシュさを望むのであれば、XVという選択になる。

 

シャープさが増した新型クロストレック

新型スバル クロストレック
新型スバル クロストレック

新型スバル クロストレックのコンセプトは「休日が待ち遠しくなる、アウトドア・アクティビティの相棒」だ。提供価値は「FUN」として、機能・性能を磨き上げたという。

クロストレックのフロントフェイス

 

クロストレックのリヤエンド

 

外観デザインは、迫力がありスポーティになった。大型のヘキサゴングリルと彫の深いフェイスは、精悍さをアピールし、張り出したフェンダーは、筋肉質で逞しさを感じさせる。

XVはスッキリ感のあるクールなデザイン

3代目スバルXV
3代目スバルXV

3代目XVのコンセプトは、「Fun Adventure」だ。外観デザインは、スバル共通のデザインフィロソフィー“DYNAMIC×SOLID”を採用した。ラギッドなSUVデザインに流麗さを融合させ、街で映えつつ自然の中にも似合うデザインとした。

都会的でクールな「スポカジスタイル」としている。

3代目XVのフロントフェイス

3代目XVのリヤエンド

全体的にスッキリとしたデザインのため、SUVのタフネスさを感じさせるようなデザインテイストは控えめだ。新型クロストレックと比べても、それほど古さを感じさせない良いデザインである。

 

クロストレックとXVの安全装備を比較

クロストレックの「アイサイト」は、広角カメラの追加で大幅に進化を遂げた。そのため、クロストレックとXVの予防安全装備を比較すると大きな差になっている。

XVではステレオカメラが採用されていたが、クロストレックではステレオカメラを高性能化。より遠く、広く認識できるようになった。さらに、広角の単眼カメラや前側方レーダーなどが追加され、より広い範囲を検知できるようになったのだ。

その結果、今まで対応できなかった交差点内での衝突リスクを大幅に低減した。右折時の対向車両と自動二輪車、右左折時の歩行者と自転車も検知し、衝突回避・被害軽減が可能となっている。

その他の機能を含め、クロストレックはクラストップレベルの予防安全装備を得ている。

一方、XVも以下のクラストップレベルの予防安全装備を得ている実力車だ。

  • アイサイト標準装備
  • 全車速追従式クルーズコントロール
  • 車線逸脱抑制機能
  • 歩行者エアバッグ
  • リヤビークルディテクション(オプション設定)

車両や歩行者、自転車を検知可能なアイサイトを標準装備しているので、現在でもそれほど見劣りしない。さらに、運転支援機能である全車速追従式クルーズコントロールや車線逸脱抑制機能もある。

ただ、車線変更時に後側方から接近してくる車両を検知し警報を発するリヤビークルディテクションはオプション設定。中古車の場合は、こうした装備が付いた車両がお勧めだ。クロストレックでは標準装備になっている

また、両車共に、このクラスではほとんど設定がない歩行者エアバッグが全車標準装備となっている。

 

 

クロストレックとXVの内装デザイン・使い勝手を比較

 

シートとコネクティッド系が大きく進化したクロストレック

新型スバル クロストレックインパネ
新型スバル クロストレックインパネ

スバル クロストレックのインテリアは、使い勝手の良さと居心地の良さを追求した。インパネのデザインは、水平基調で広さをアピールし、スバルらしくデザイン性というより、カッチリとした機能美といった印象を受ける。

上級グレードでは、縦型11.6インチインフォメーションディスプレイを標準装備している。画面上のアイコンなどはやや大きく設定され、使いやすさを感じさせる。

ただし、多くの人が利き手では無い左手での操作となり、揺れる走行中の操作は難しい。タッチパネル車と同様に安全面では、少々微妙である。タッチ操作しなくても操作ができる別のコントローラーが欲しいところだ。

クロストレックのメーター
クロストレック メーター

メーターは、アナログメーターだ。デジタルメーターが主流な時代ということもあり、やや古く感じる部分だ。

クロストレック フロントシート
クロストレック フロントシート

 

クロストレックのフロントシートは、新開発された少し大きめでゆったりとしたシートだ。腰の仙骨と呼ばれる部分を支えることで、車体の揺れが頭部に伝わらない工夫が施された。

カーブでも体をしっかりと支えてくれるので、気持ちよく走ることができる。

クロストレック後席
クロストレック後席

 

室内の広さと荷室容量は、ほとんど同じXV

3代目スバルXVインパネ
3代目スバルXVインパネ

 

XVのインパネデザインは、クロストレックと似たようなデザインだ。センターコンソール付近のデザインが異なるくらいで、水平基調かつ広さを感じさせるデザインである。

そういう面では、XVのインパネデザインもあまり古さを感じさせない。

3代目スバルXVメーター
3代目スバルXVメーター

ただ、シートのホールド性や11.6インチのディスプレイによるコネクティッド系の装備は、大きな差になっている。とくに、スマートフォンとの連携は差がある。これは、設計が古いので、仕方がない部分でもある。

また、車内の広さは、クロストレックとXVのプラットフォーム(車台)が共通のため、ほとんど同じレベルで十分な広さだ。クロストレックには、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の進化型が使われている。

3代目スバルXVフロントシート
3代目スバルXVフロントシート

3代目スバルXVリヤシート
3代目スバルXVリヤシート

 

荷室容量も同等レベルだが、クロストレックの荷室容量が315Lで、XVに比べ-25Lとなる。荷室容量は、もう少し欲しいところだ。

新型スバル クロストレック荷室
新型スバル クロストレック荷室

 

新型スバル クロストレック荷室
3代目スバルXV荷室

 

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クロストレックの走行性能、メカニズム

 

スバル クロストレックのエンジン、出力、燃費は以下の通り。

(WLTCモード、4WD)

クロストレック XV(後期) XV(後期)
動力源 2.0L e-BOXER 2.0L e-BOXER 1.6Lガソリン
エンジン 145ps&188Nm 145ps&188Nm 115ps&148Nm
モーター 13.6ps&65Nm 13.6ps&65Nm
燃費 15.8km/L 15.0km/L 15.8km/L

スバル クロストレックのパワーユニットは、基本的にXVと同じものが採用されているが、細かい部分が進化し、わずかながら燃費を向上させている。

主にモーターの制御や空気抵抗の低減、CVTのフリクションを減らしている。

クロストレック エンジン
クロストレック エンジン

ただし、小さなモーターが1つしかないシンプルな構造のため、同じセグメントのトヨタ カローラクロスと比べると燃費は物足りない。クロストレックの燃費は、15.8km/Lだが、カローラクロスの燃費は24.2km/Lと圧倒的に優れている。

e-BOXERは、ハイブリッドといっても、ガソリン車より燃費が少しよいくらいの感覚でいるとちょうどよい。

3代目スバルXVエンジン
3代目スバルXVエンジン

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クロストレック、XV共に低い速度域であればモーターのみで走行できる。しかし、XVと比べると、モーターだけで走れるシーンが少し増えた印象だ。

小さなモーターでも、アクセルを踏んで、エンジンの回転が上がるまでの間、モーターがアシストしてくれるので、レスポンスの良さは格別だ。気持ちよい走りが楽しめる。

ほかにもクロストレックは、下記の部分を採用、改良している。

  • インナーフレーム構造を採用
  • フロントがストラット
  • リヤがダブルウィッシュボーン
  • サスペンション取り付け部の剛性アップ
  • 構造用接着剤塗布範囲の拡大

その結果、クロストレックの乗り心地は大幅に向上した。しなやかさが増し、XVで感じたちょっとゴツゴツと伝わってきた振動もきれいに無くなった。乗り心地が向上したことで、カーブは安定感があり快適だ。

また、応答遅れのないハンドリングに進化している。電動パワーステアリングは、2ピニオン式に変更された。

クロストレックは、最低地上高が200mmもある。そんな重心高さのあるクルマとは思えない身のこなしは、とてもスポーティでSUVながらのハンドリングが楽しめる。

さらに、静粛性もクロストレックが大きく上回る。クロストレックでは、ルーフパネルとブレースの間に、高減衰マスチックと呼ばれる弾性接着剤が使われている。

これにより、ルーフの振動などが抑えられ音圧を低減し、静かな室内にすることができた。

4WDシステムは、クロストレックとXV共にアクティブトルクスプリットAWD(ACT-4)を採用したため、滑りやすい路面や悪路での安定感は抜群だ。AWD(ACT-4)は、安定性重視のシステムで、前60:後40のトルク配分を基本とし、走行状況に合わせて最適な前後トルク配分で走行する。

また、滑りやすい路面や悪路での安定感は抜群だ。両車共に、悪路での走破性をアップするX-MODEを装備している。

クロストレックでは、XVでは設定の無かったFF(前輪駆動)も用意された。4WD車と比べると、車体が少し軽くなるので軽快感がある。とはいえ、後席側に駆動用バッテリーを積んだことで、ハンドリング面では4WDが勝り、安定感は大きな差がついた。

スバル車ということもあり、4WD車がお勧めだ。

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スバル クロストレック新車情報・試乗評価一覧

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スバル クロストレック本体価格

FF AWD
クロストレックTouring 2,662,000円 2,882,000円
クロストレックLimited 3,069,000円 3,289,000円

新型スバル クロストレック燃費、ボディサイズなどスペック

代表車種 クロストレック リミテッド4WD
ボディサイズ 全長4,480mm×全幅1,800mm×全高1,575mm
ホイールベース 2,670mm
最低地上高 200mm
車両重量 1,560kg
エンジン型式 FB20
エンジンタイプ 水平対向4気筒DOHC16バルブ
総排気量 1,995cc
最高出力 107kW(145PS)/6,000rpm
最大トルク 188N・m(19.2kgf・m)/4,000rpm
モーター型式 MA1
モーター最高出力 10kW(13.6PS)/rpm
モーター最大トルク 65N・m(6.6kgf・m)
電力用主電池 リチウムイオン電池
燃費(WLTCモード) 15.8km/L
駆動方式 4輪駆動(4WD)
トランスミッション CVT
サスペンション 前:ストラット 後:ダブルウィッシュボーン
タイヤ 前後 225/55R18 オールシーズンタイヤ
最小回転半径 5.4m

スバル XV(最終モデル)燃費、ボディサイズなどスペック

代表車種 XV アドバンス4WD
ボディサイズ 全長4,485mm×全幅1,800mm×全高1,550mm
ホイールベース 2,670mm
最低地上高 200mm
車両重量 1,560kg
エンジン型式 FB20
エンジンタイプ 水平対向4気筒DOHC16バルブ
総排気量 1,995cc
最高出力 107kW(145PS)/6,000rpm
最大トルク 188N・m(19.2kgf・m)/4,000rpm
モーター型式 MA1
モーター最高出力 10kW(13.6PS)
モーター最大トルク 65N・m(6.6kgf・m)
電力用主電池 リチウムイオン電池
燃費(WLTCモード) 15.0km/L
駆動方式 4輪駆動(4WD)

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