【日産 新型 電気自動車(EV)「リーフ」プロトタイプ 試乗記】市販目前!その完成度に驚く[CORISM] [CORISM]

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【日産】2010/06/26

完成度の高さは市販車と同等レベル

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ ゼロエミッション エンブレム
 2010年12月に発売が予定されている電気自動車(EV)日産リーフのプロトタイプに試乗することができた。試乗場所は、神奈川県横須賀市にある日産追浜工場内のグランドライブと呼ばれるテストコース。しかし、試乗時間はテストコース2周。時間にして10分程度というわずかな時間。これで、日産リーフを理解しろというのだから、いつも以上に集中力を高めるしか方法はない。
 量産直前のクルマということもあり、もはやケチの付けようがないほどの完成度。インパネ周りは、ハンドル上部にあるアッパーメーターとロアメーターの二つに分けられている。アッパーメーターには、時速や外気温など視認頻度が高い情報がまとめられている。ロアメーターには、バッテリーの充電状況、航続可能距離、エネルギー回生量などが並ぶ。
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ フロントビュー
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ リヤビュー
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ ヘッドライト

電気自動車だからといって奇抜なデザインをしているわけではない。だが、盛り上がったヘッドライトの形状は、風切り音を低減するためであるなど、電気自動車ならではの工夫は満載だ。

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ インテリア
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ フロントシート
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ リヤシート

インパネまわりのデザインは、未来的な印象もある。電気自動車専用に開発されただけあり、居住性を含めたパッケージングに問題はない。ただ、駆動用のバッテリーをフロア下に搭載するため、着座位置はやや高めだ。

電気自動車ならではの独特の走り

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 16インチタイヤ&アルミホイール
 時間が無いので、とっとと試乗しろって雰囲気になってきたので、チェックもそこそこに丸いボタンのようなシフトノブをコクっと倒しDレンジへ。アクセルをゆっくりと踏み込む。当たり前だが、エンジンが無いEVなのでほぼ無音。ウィーンという高周波のモーターやらインバーターの音をかすかに発しながら発進! モーターはエンジン車と違い、スタート直後から最大トルクを発生させる。リーフの最大トルクは280Nmなので、ほぼ3リッターエンジン車と同じ。そのトルクがスタート時から発生するのだから、遅いわけがない。最高速こそソコソコで頭打ちになるが、一般道での走行は間違いなく速く、そしてスムース。余裕のある走りが楽しめると評価したい。
一気にスピードが乗せられる。そもそもエンジンが無いので静粛性が高いのだが、スピードが上がると、その分ロードノイズや風きり音が聞こえてくる。そのため、リーフは遮音性能や風きり音低減の技術がテンコ盛りだ。大きく出っ張ったヘッドライトも、風きり音低減のためのデザインなのだ。
 リーフのフットワークは独特だ。大きく重い電池を車両の中央に設置。そのため、重量バランスに優れ、重心も低い。まるでスポーツカーのようなフットワークをもつ。ただし、電池の設置でフロアが上がった分、着座位置が高い。そのため、スポーツカーのようなフットワークなのに、ミニバンのような着座位置になり、慣れないとちょっと違和感があるかもしれない。
 EVのネガ要素として、航続距離の短さが上げられている。そのため、できるだけ航続距離を延ばすために、ECOモードが設定されている。このモードを使用すると、若干パワーを絞り、回生ブレーキを強め、エアコンをマイルドにするなどし、約10%航続距離を延ばすことができた。アメリカのLA4モードでは、160km以上の走行が可能となっている。この航続距離を少しでも伸ばすために、現在でもリーフの軽量化が図られており、未だ車両重量は未公開なのだとか・・・。
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ パワーユニット
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ シフトスイッチ
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ ラゲッジ

ガソリン車でいうところのエンジンルームには、パワーユニットが納められている。シフトスイッチは独特の形状で、エコモードも備えている。ラゲッジは深さがあり、容量に問題はない。

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 走り
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 走り
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 走り

IT技術を駆使して不便さを解消

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ ナビ画面
 リーフのすごさは、こういったハードだけではない。携帯電話の端末とナビを使ったITシステムによる運転支援のソフトも秀逸だ。ナビ上に表示される充電スポットの更新や携帯電話を使ったリモートコントロールなどがあげられる。離れている場所から、充電時間のタイマー設定や充電状態の確認、エアコンのオン・オフ操作などが可能。EVを使う上で不便だと思えることを、IT技術を駆使して不便さを楽しさに変えている。EVで日産が世界をリードするための本気度が伝わってくる。
 ただし、説明会時に声高に「外部から携帯電話を操作するだけで、誰もいない車内のエアコンを入れることができ、リーフに乗る前に快適な車内環境を作れる」と繰り返していた。ゼロエミッション車とはいえ、電気を作るにもエネルギーは使われているのだから、無駄に電力を使うような手法をアピールするのはいかがなものか? と感じてしまった。走行モードをECOにすると、モーターやエアコンの電力を抑制するのに、動いてもいない状態で電力を消費するのはエコでもなく、ただの無駄ではないのだろうか?
 EV普及のカギともいえる充電器の設置にも、日産は積極的だ。地方自治体任せではなく、普通充電器の設置を日産ディーラー約2200、さらに急速充電器の設置約200を計画している。24時間使用可能なのか? 使用料金はいくらなのか? などなど、まだまだ現実的になっていないことも多い。いつまでにヤルという時期が明らかにされていないので、少々不安でもあるが、これだけヤル! と、決めて動いている姿勢は、評価したい。
 クラウンやカローラのトヨタから、プリウスを始めとしたハイブリッド技術でハイブリッドのトヨタと呼ばれるようになり、その技術では世界をリードする。対して、EV技術で世界のトップとなりEVの日産と呼ばれる日も近い。リーフが発売され街を走りだす2010年12月まで、あと半年。楽しみでならない。

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日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ アッパーメーター
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ ロワメーター
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ IT技術による運転支援

リーフには最新のIT技術を用いた運転支援技術が満載されている。ナビ画面に航続可能距離を表示させられるのはもちろん、携帯電話を使って乗車前にエアコンを作動させることも可能だ。

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 充電ソケット
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 充電ケーブル
日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ 駆動用バッテリー

リーフの充電ソケットは、急速/普通充電ともにフロントの日産エンブレム内部に設置されている。駆動用のバッテリーはフロアの下に搭載され、居住性などのパッケージングに悪響はない。むしろ低重心化によって、カーブでも安定した走りを味わえる。

日産 新型電気自動車 リーフ プロトタイプ フロントビュー

代表グレード 日産 リーフ[プロトタイプ]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4445×1770×1550mm
定員[人] 5人
駆動方式 モーター前置き、前輪駆動
電池 ラミネート型リチウムイオンバッテリー
電動機 交流同期モーター80kW/280Nm
最高速度 140km/h以上
主要装備 専用ITシステム
定員[人] 5人
消費税込価格[万円](予定) 376.0万円〜(補助金を含む実質価格は299.0万円〜)
発売日 2010年12月(予定)
レポート 大岡 智彦
写真 近藤 暁史

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(レポート:大岡 智彦

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