長所はあっても欠点はない?【メルセデス・ベンツCクラス試乗評価】 [CORISM]

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【メルセデスベンツ】2011/06/27

2000ヶ所以上の大幅変更。もはや、フルモデルチェンジに近い

 メルセデス・ベンツCクラスは2007年に登場してから累計販売台数が100万台を越えたヒットモデルである。そのCクラスが今回マイナーチェンジでは、何と2000カ所以上の変更をおこなった。しかも、よくあるランプや装備の変更だけではなく、コストのかかるダッシュボードやパワートレーンも変更した。これだけ大幅な改良はマイナーチェンジでなくフルモデルチェンジと言ってもいい。

 現行モデルは従来のエレガントからスポーティなデザインに変わり、今回のマイナーチェンジでは更にフロントのデザインはシャープになりAMG仕様に近くなった。ヘッドライトの中には“Cシェイプ”と呼ばれるCの文字イメージしたLEDポジショニングライトが組み込まれ、安全性とお洒落が同居している。また、リヤのコンビネーションランプはフルLEDとなり、ランプの面積は大きく視認性と共にCクラスの存在感が強調。目立たないが、アルミニウムボンネットが採用され約10kgの軽量化に寄与している。ベーシックモデルにコストのかかるボンネットを使うメルセデス・ベンツの「本気」を感じると高評価だ。

メルセデス・ベンツCクラス
メルセデス・ベンツCクラス
メルセデス・ベンツCクラス


メルセデス・ベンツCクラス

Cクラスの文字を取り入れたLEDのポジションライト

メルセデス・ベンツCクラス

 LEDランプを多用した高級感あふれるリヤコンビネーションランプ

メルセデス・ベンツCクラス

 彫の深い造形をもつ最新のメルセデスデザインを踏襲

質感が上がったインテリ、そして大幅に進化したナビ

 インテリアはデザインだけでなく素材の見直しがされ、インテリアトリムパネルも拡大、全体の質感が高くなり高級感が増した。ダッシュボードの中央には7インチTFT液晶ワイドディスプレイが収められていてCOMANDシステムも標準装備。これはナビゲーション、電話、TV、オーディオ機能などがセンターコンソールのコントローラーでマウスを使う様に直感的に制御出来る。更に携帯電話を使い、インターネットにも接続出来るようになった。通信速度の遅さは感じるが専用のホームページが用意され現在地の天気予報、ナビゲーションの目的地設定が出来るなど便利である。ナビゲーションも見直され地図が見やすく、スクロールも速くなり、目的地検索は曖昧検索も出来るようになった。地味な変更であるが真面目に改良に取り組むメルセデス・ベンツの姿勢を垣間見た。
メルセデス・ベンツCクラス

 ガラッと一新されたインパネ。ここまで変更する意味とは、ライバルに対する危機感からなのか

メルセデス・ベンツCクラス

 スポーツシートが装備されるAMGスポーツパッケージ

メルセデス・ベンツCクラス

 7速ATが標準装備。滑らかで賢いシフトフィールをもつ。燃費にも貢献


メルセデス・ベンツCクラス

 シートそのものも快適。長いドライブ時間でも疲労は少ない

メルセデス・ベンツCクラス

 横幅こそボディサイズ並みだが、奥行きがあるラゲッジ。フェンダーの張り出しもなくスクエアで使いやすい

メルセデス・ベンツCクラス

 一部のモデルは、後席が2:1の分割可倒式となる

抜群な走行性能と乗り心地

 最初に試乗したC200ブルーエフィシェンシーは1.8リッター直列4気筒直噴ターボエンジンに新採用の7速ATを組み合わせている。個体差かもしれないが低回転では少し振動が多いがターボが効き出す2500回転を過ぎればバランス良く、しかも力強く回るエンジンである。傾斜の強い急坂でもグイグイと登っていく。この強力なエンジンに贅沢な7速ATは常に最適なギヤを選んでくれるのでDレンジのまま、右足に気持ちを込めれば意のまま走れ、しかも静粛性と経済性に優れていると評価したい。

 サスペンションはしなやかで乗り心地はよく快適。更にコーナーでは軽量な4気筒エンジンによるフロントの軽さをステアリングに感じながら、ひらり、ひらりと蝶が舞うようにコーナーを楽しみながら運転出来る。タイヤはコンチネンタルタイヤのコンチスポーツコンタクト3を履いていて走行性能と乗り心地とのバランスの良くC200 の快適性、軽快感を更に良好のものとしている。失礼な話しだが新型Cクラスがこんなに良いとは想像もしていなかった。

 次にC250ブルーエフィシェンシー・ステーションワゴン・アバンギャルドと長い名前のワゴンモデルに乗り換える。オプションのAMGスポーツパッケージ(40万円)仕様で、フロントスポイラーなどのエクステリアの変更だけではなく、18インチAMGアルミホイールを採用し、ブレーキローターも穴あきタイプとなり、ダイナミックハンドリングパッケージも装備した本気モードの車である。運転席に座るとパドルシフト付の3本スポークのステアリングホイールが最初に目に飛び込んで来て、これだけでC200よりスポーティの印象が強くなる。

 C250と言ってもC200と同じ1.8リッター直列4気筒で70万円も高いのはどうかと思うが、C200より最高出力は+20PSの204PS、最大トルク+3.1kg・mの31.6k・mと強化されている。走り出しての印象は低回転からC200より滑らかのエンジンで、ターボが効き出すと一段とパワフルになり両車の差ははっきり体感出来る。

 サスペンションはスポーツサスペンションであるが、快適性は保たれていて同乗者からの不満はでないだろう。ただ気になったのはC200に比較すると軽快感がスポイルされ、C200の完成度が高いだけに絶対的な速さを求める人以外はC250の存在価値が希薄になってしまう。センターコンソールの[SPORT]スイッチを押すとサスペンションは引き締まり、ステアリングも重めとなり、よりエンジンもパワフルになる。最近のモデルは、このようなスポーツモードのスイッチが装備され、演出としては面白いが乗り心地が悪くなり公道では接地性が低下、また過剰にアクセルペダルに反応し運転が難しくなるなどのデメリットが多い。筆者としては、スポーツモードは不必要な装備と思っていてCクラスも同様であった。

メルセデス・ベンツCクラス

 C200とC250は、基本的に同じ直4ターボエンジン。エンジンのセッティングで、性能差を付けている

メルセデス・ベンツCクラス

 18インチのAMG5ツインスポークアルミホイールは、AMGスポーツパッケージ車に装着可能。ブレーキも強化されたドリルドベンチれーデッドディスクが装備される

メルセデス・ベンツCクラス

 アバンギャルドにに装着される17インチアルミホイール

メルセデス・ベンツCクラス

迷わず誰にでも推薦したい

メルセデス・ベンツCクラス
 今回のマイナーチェンジで変更箇所数だけでなく、装備の充実度、完成度がとても高くなっている。7速ATの採用は燃費、走行性能、静粛性など全ての面において新型Cクラスに大きなプラスをもたらした。また高価なCOMANDシステムが標準装備となり他社では数万円の追加費用が必要なbluetoothハンズフリーシステムさえも装備されながら車両価格の据え置きは驚きだ。前モデルのCクラスのオーナーは「しまった」と思うだろうから、下取り価格の高い今のうちに新型Cクラスに乗り換えた方が賢明。メルセデス・ベンツがいよいよ本気になったと感じるビックマイナーチェンジのCクラスは買って損のないクルマである。特にC200ブルーエフィシェンシーは、長所はあっても欠点が少なく誰にでも自信を持って推薦したい。

<新型メルセデス・ベンツCクラス価格>

・C 200 ブルーエフィシェンシー ライト ¥3,990,000
・C 200 ブルーエフィシェンシー ¥4,400,000
・C 200 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ¥4,920,000
・C 250 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ¥5,670,000
・C 350 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド ¥6,800,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン ライト ¥4,190,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン ¥4,600,000
・C 200ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド ¥5,130,000
・C 250ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド  ¥5,870,000
・C 350 ブルーエフィシェンシー ステーションワゴン アバンギャルド ¥7,000,000

メルセデス・ベンツCクラス

 輸入車のナビはショボイとはもう言わせない、とばかりに大幅に進化したコマンドシステム

メルセデス・ベンツCクラス

 メルセデスのサーバにアクセスし、天気などの情報もダウンロード可能

メルセデス・ベンツCクラス

 ネットへの接続やグーグルマップとの連携も可能となった

代表グレード メルセデス・ベンツC200ブルーエフィシェンシー ライト
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4595×1770×1445mm
車両重量[kg] 1500kg
総排気量[cc] 1795cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 184ps(135kw)/5250rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 27.5kg-m(270N・m)/1800〜4600rpm
ミッション 7速AT
10・15モード燃費[km/l] 12.8km/l
定員[人] 5人
税込価格[万円] 399.0万円
発売日 2011/5/30
レポート 丸山和敏
写真 編集部

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(レポート:丸山 和敏

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