【アウディ A5カブリオレ 試乗記】あえてソフトトップを採用したエレガント4シーターオープンの上質なデザインと走りを試す
【アウディ】2009/09/12
あえてアウディ伝統のソフトトップを採用したA5カブリオレ
新車の売れ行きが落ち込む中で、輸入車各社は深刻な状況に陥っていて、今年1〜8月のデータを見ても20%〜30%の落ち込みを示している。そんな中でひとり気を吐いているのがアウディで、1〜8月の累計でわずか3.8%という小幅な落ち込みにとどめている。
これは次々に新型車を投入していることや新拠点を設置するなどの積極策が功を奏しているためだ。今回のアウディ A5カブリオレもそうした流れの中で設定されたクルマだ。オープンカーは販売台数がごく限られることを考えたら、あえて設定しなくても良いようなモデルだが、こうしたモデルをラインナップすることがアウディのブランドイメージを高めることにつながると評価しよう。
A5自体はA4の基本プラットホームをベースに作られたクーペモデルで、そのルーフを開閉式のソフトトップにしたのが今回のA5カブリオレである。フル4シーターのラグジュアリーなカブリオレに仕上がっている。
ルーフを幌タイプのソフトトップにしたのがA5カブリオレの大きな特徴だ。最近のオープンカーは比較的コンパクトなプジョーから、比較的大きなメルセデス・ベンツやBMWなどまで、多くがメタルトップのC+Cタイプを採用している。ルーフを閉じたときの静粛性や快適性が高まることなどがC+Cが増えている理由だ。
これに対してアウディ A5カブリオレは、アウディのオープンカーの伝統に従うとともに、デザイン的なカッコ良さやルーフ部分の重量が軽くて重心高が下げられることなどを理由にソフトトップを採用した。
ソフトトップにしたことが大きな理由というわけでもないが、開閉時間は開くのに15秒、閉じるのに17秒と、恐らく最短時間での開閉が可能だ。しかも車速が50kmくらいまでなら走行中にも開閉できるので、急な雨にも対応しやすいという。
これは次々に新型車を投入していることや新拠点を設置するなどの積極策が功を奏しているためだ。今回のアウディ A5カブリオレもそうした流れの中で設定されたクルマだ。オープンカーは販売台数がごく限られることを考えたら、あえて設定しなくても良いようなモデルだが、こうしたモデルをラインナップすることがアウディのブランドイメージを高めることにつながると評価しよう。
A5自体はA4の基本プラットホームをベースに作られたクーペモデルで、そのルーフを開閉式のソフトトップにしたのが今回のA5カブリオレである。フル4シーターのラグジュアリーなカブリオレに仕上がっている。
ルーフを幌タイプのソフトトップにしたのがA5カブリオレの大きな特徴だ。最近のオープンカーは比較的コンパクトなプジョーから、比較的大きなメルセデス・ベンツやBMWなどまで、多くがメタルトップのC+Cタイプを採用している。ルーフを閉じたときの静粛性や快適性が高まることなどがC+Cが増えている理由だ。
これに対してアウディ A5カブリオレは、アウディのオープンカーの伝統に従うとともに、デザイン的なカッコ良さやルーフ部分の重量が軽くて重心高が下げられることなどを理由にソフトトップを採用した。
ソフトトップにしたことが大きな理由というわけでもないが、開閉時間は開くのに15秒、閉じるのに17秒と、恐らく最短時間での開閉が可能だ。しかも車速が50kmくらいまでなら走行中にも開閉できるので、急な雨にも対応しやすいという。
基本デザインはクーペのA5と共通ながら、ラグジュアリーなカブリオレらしい上品な雰囲気のエクステリアがとても印象的だ。
ルーフを開けたときのフォルムは美しく、非常にスマートなイメージ。アウディらしい上質さを感じさせてくれるデザインだ。
ルーフは最近はやりのC+Cではなく、あえてソフトトップとされている。クローズ時のデザインも違和感がないのはさすがだ。
大きな台形グリルやLEDのポジションランプなど、最近のアウディらしいフロントマスク。とても精悍でシャープな顔つきだ。
すっきりとした印象のリヤビュー。マフラーは左右2本出しでスポーティな雰囲気を与えてくれるが、サウンドは控えめで好印象。
18インチの大径タイヤ&アルミホイールを装着。しなやかな足まわりは乗り心地も良く、ハンドリングとのバランスも優れている。
6気筒らしい滑らかなフィーリングのエンジンを搭載
搭載エンジンは、本国では4気筒2リッターの直噴ターボやディーゼルターボなども設定されているが、日本向け仕様はV型6気筒3.2リッターの自然吸気の直噴DOHCのみの設定。ラグジュアリーモデルとなるカブリオレには6気筒のほうが似合うのを始め、ライバル車としてBMWの335iやZ4などを想定していることなどから、4気筒ではなく6気筒を選んだようだ。
V型6気筒エンジンの動力性能は265ps(195kW)/33.7kg- m(330N・m)と余裕十分。オープンカーはボディの強化や開閉機構を備えるために重量が重くなるが、V6エンジンの実力によって1930kgに達する重量のクルマとは思えない軽快感のある走りのフィールが得られた。これは7速Sトロニックのスムーズな変速も大いに貢献している。
V型6気筒エンジンの動力性能は265ps(195kW)/33.7kg- m(330N・m)と余裕十分。オープンカーはボディの強化や開閉機構を備えるために重量が重くなるが、V6エンジンの実力によって1930kgに達する重量のクルマとは思えない軽快感のある走りのフィールが得られた。これは7速Sトロニックのスムーズな変速も大いに貢献している。
クーペ版のA5とは異なり、このA5カブリオレのエンジンは3.2リッターのV6のみ。とても滑らかな回転フィールが味わえる。
ミッションはダイレクト感ある走りと、滑らかで素早い変速が特徴の7速Sトロニックを搭載する。効率も良く燃費の良さにも貢献。
メーターはメッキのリングがあしらわれ、とてもスポーティなデザインだ。中央のディスプレーは表示も大きく視認性に優れている。
しなやかで静粛性の高い走りが味わえる高評価
足回りはオプションのアウディドライブセレクトが装着されていた。800万円近い価格帯のクルマなら標準装備にして欲しいところだが、好みの問題もあるのでオプションにするのもひとつの考え方だ。ダイナミックを選ぶと足回りの硬さからエンジンの吹き上がりやATの変速までスポーティな方向に変わって、より力強い走りが可能になる。ただ、A5カブリオレにはオートモードでのラグジュアリーな走りのほうが似合う。適度にロールする乗り心地の良さなどがあるためだ。
最初はルーフを開いてオープンにして走ったが、サイドウインドーを上げた状態だと風の巻き込みも少ない。後席に乗ると風の影響を受けるかも知れないが、前席では風の巻き込みを不快に感じることはなかった。
ルーフを閉じた状態で走ると、静粛性も十分なレベルにあった。ソフトトップの材質を工夫することで、遮音性についても不満はなかった。ソフトトップはメタルトップに比べたら耐久性は低いだろうし、またいたずらなどをされたときにも不利になるのは否めないが、そうした取り越し苦労をしなければ、特に問題はない印象だった。
C+Cでもカッコ良いクルマはあるから、ソフトトップだからデザイン的なカッコ良さで優位に立つとはいえないが、ほかのクルマがC+Cばかりになっているのでソフトトップに希少性があるのも確か。それを求める人がいても良いだろう。
最初はルーフを開いてオープンにして走ったが、サイドウインドーを上げた状態だと風の巻き込みも少ない。後席に乗ると風の影響を受けるかも知れないが、前席では風の巻き込みを不快に感じることはなかった。
ルーフを閉じた状態で走ると、静粛性も十分なレベルにあった。ソフトトップの材質を工夫することで、遮音性についても不満はなかった。ソフトトップはメタルトップに比べたら耐久性は低いだろうし、またいたずらなどをされたときにも不利になるのは否めないが、そうした取り越し苦労をしなければ、特に問題はない印象だった。
C+Cでもカッコ良いクルマはあるから、ソフトトップだからデザイン的なカッコ良さで優位に立つとはいえないが、ほかのクルマがC+Cばかりになっているのでソフトトップに希少性があるのも確か。それを求める人がいても良いだろう。
インパネまわりのデザインはクーペ版と共通だ。スポーティな印象のデザインだが使用される素材を厳選し、上質感も十分だ。
フロントシートまわりはスペースも十分で、快適性は高い。サイドのサポートもしっかりしており、長時間ドライブでも疲れにくい。
リヤシートは足元スペースがやや不足気味。4シーターのカブリオレだが、通常は2人乗りと割り切った方がいいかもしれない。
このスイッチひとつでルーフの開閉操作が行なえる。開閉時間も短く、開けるのに15秒、閉めるときも17秒しかかからない。
ルーフの収納スペースの関係で、トランクの容量は少なめ。ただ、通常の使用状況であればそれほど困る場面はないだろう。
トランクスルー機構を備えているので長い荷物も積み込める。リヤシートはトランク壁面のスイッチでも収納できるので便利だ。
代表グレード | アウディ A5カブリオレ 3.2FSIクワトロ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4625×1855×1375mm |
車両重量[kg] | 1930kg |
総排気量[cc] | 3196cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 265ps(195kw)/6500rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 33.7kg-m(330N・m)/3000〜5000rpm |
ミッション | 7速Sトロニック |
10・15モード燃費[km/l] | 未公表 |
定員[人] | 4人 |
税込価格[万円] | 784.0万円 |
発売日 | 2009/8/25 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 森山良雄 |
(レポート:松下 宏)
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