日産ノート新車情報・購入ガイド 異例のマイナーチェンジ! 早くもエマージェンシーブレーキを装備。安全性能を向上 [CORISM]

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【日産】2014/01/17

人を見分けるエマージェンシーブレーキがライバル車との違いだ

日産ノート
 日産 ノート は、2012年8月に現行2代目デビュー。2代目となった日産ノートは、ボディサイズが大きくなった。サイズの大きいティーダがラインアップから姿を消したことを受け、ティーダの顧客をも満足させるため居住性をアップさせたためだ。そのため、室内空間はとても広い。また、スタイリッシュなスタイルと24.0㎞/Lという低燃費も誇る。

 その日産ノートが、発売からわずか1年半未満で早くもマイナーチェンジを施した。これほど早いマイナーチェンジは異例。日産ノートの販売台数は、2013年1~6月の車種別販売台数でプリウスアクア に次ぐ3位で、なんとガソリン車ではナンバー1となった。しかし、2013年9月になるとライバルであるホンダ フィット がフルモデルチェンジ。ハイブリッド モデルがあるフィットは、大ヒットモデルになりノートを抜きナンバー1モデルになる。フィットだけではない。カローラ もハイブリッドモデルを投入したことにより、販売台数を大きく伸ばし直近ではノートの販売台数を超えた。現在でもガソリン車しかないモデルとしてはナンバー1であることに間違いはないが、販売台数そのものは1万台/月を割り込んでおり厳しい戦いが続いている。そういった理由が、異例の早さでのマイナーチェンジとなっていると予想できる。

 今回のマイナーチェンジでは、安全装備の追加が中心。ノートのSグレード及びS DIG-Sを除く全グレードに自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキパッケージを追加した。エマージェンシーブレーキ パッケージは、フロントカメラで前方の車両や歩行者を検知。「衝突の可能性が高い」、または「衝突する」とシステムが判断した場合に、メーター内の警告灯とブザーで、ドライバーに衝突回避操作を促し、万一ドライバーが安全に減速できなかった場合には、緊急ブレーキを作動させて衝突を回避したり、被害や傷害を軽減する。軽自動車やライバルフィットなどに装備されている安価な追突被害軽減自動ブレーキと違うのは、カメラを装備していることで、人間などを見極めることが可能な点。より高度な自動ブレーキといえる。

 そのカメラを使いLDW(車線逸脱警報)も装備。カメラで車線を認識し、ドライバーが意図しない車線の逸脱時には、メーター内の警告灯とブザーによりドライバーに注意を喚起する。

 さらに、エマージェンシーブレーキ パッケージグレードには、「踏み間違い衝突防止アシスト」もオプション設定された。この機能は、フロントソナーとバックソナーにより障害物と自車との距離を検知。約15km/h未満の低速で前進や後退する際に、アクセルペダルをブレーキペダルと間違えて強く踏み込んでしまったりブレーキ操作が遅れた場合に、警告を行い自動的にエンジン出力やブレーキを制御。高い速度での衝突防止することで、ドライバーや周辺の人や物への被害を軽減する。このシステムは、壁やコンビニのガラス窓などの障害物がある駐車場での駐車時だけでなく、渋滞時のクリープ走行時にも作動する。

 また、すでに搭載されていた駐車を容易にするアラウンドビューモニターに、ディスプレイ上に表示されるカメラ画像内での移動物を検知する「MOD(移動物検知)」を追加。駐車時の無用な衝突回避を支援するものだ。

 日産ノートは、発売時から横滑り防止装置が一部オプション設定だった。ノートの発売後法律では、横滑り防止装置の標準装着が義務付けられている。現在もエマージェンシーブレーキパッケージ付車以外は装備されていないという状況。基本的に、安全装備に関しては積極的ではない。

 今回のマイナーチェンジで、後席中央のヘッドレストがようやく標準装備となったくらいだ。そんな日産ノートがいち早くエマージェンシーブレーキを装備したのには、販売状況が厳しいという背景がある。現在、ライバルであるフィットには、カメラが無い簡易タイプの自動ブレーキが用意されている。そして、トヨタ の安全装備はさらに遅れており、アクアやカローラには自動ブレーキは用意されていない。そのため、ライバルより勝る点ということになると、カメラを使った人を認識するエマージェンシーブレーキということになる。日産は、この部分での優位性をアピールしたい狙いがあるのだろう。日産の狙いはどうであれ、エマージェンシーブレーキ装着車を選べば、確かに自動ブレーキのレベルは高く安全性能はアップする。

 その他の変更点では、上級グレードのメダリストのエクステリアは、フロントグリルを専用色としたほか、フロントメッキバンパーロアグリルフィニッシャー、メダリストエンブレムを新規採用し、フォグランプを標準装備とした。さらに、オプション設定の15インチアルミホイールをメダリスト専用新デザインに変更。インテリアでは、シート生地の色味と織り模様を変更しプレミアム感アップさせた。

 また、ボディーカラーは、シャイニングブルーとナデシコピンクの2色を追加して全10色となった。コンパクトカー に似合う鮮やかな色であるとともに、選択肢が増えノートを選ぶ楽しみが増えた。

日産ノート
日産ノート
日産ノート

日産ノート

フィットハイブリッドとの価格差が接近! 日産ノートの選び方は?

日産ノート
 日産ノートの売れ筋グレード価格はX DIG-Sが1,536,150円。マイナー前のX DIG-Sが1,499,400円なので、36,750円の価格アップだ。さらに、X DIG-Sエマージェンシーブレーキ パッケージは1,620,150円なので、自動ブレーキ代は84,000円ということになる。

 この価格はなかなか微妙。フィットハイブリッドFパッケージの価格が1,720,000円なので、ノートとの差はわずか10万円。フィットにあんしんパッケージを装備するプラス約6万円で自動ブレーキとサイド&カーテンでエアバッグが装備される。価格差は約16万円になるが、サイド&カーテンエアバッグ分が装備され安全装備の充実度は高い。ノートにサイドエアバッグは無く、オプションのカーテンエアバッグを装備すると約5万円なので、実質は11万円以下くらいの価格差となる。自動ブレーキの性能はノートが上だが、エアバッグ類はフィットが上で、ハイブリッドという付加価値と低燃費性能が手に入る。また、ハイブリッド車はリセールバリューも期待できる。このあたりを総合的に判断して選ぶことになる。

 ただ、実際の購入では、新型ということもありフィットハイブリッドはほぼ値引きなし状態。ノートは、ライバルがフィットとなればかなりの値引きが期待できる。そうなると、支払総額ではそれなりの差がつくだろう。ノートの購入は、必ずフィットハイブリッドと競合して支払総額を確認することが必要だ。

日産ノート価格、変更点、スペックなど

○先進安全装備、便利装備
「エマージェンシーブレーキ」(「"エマージェンシーブレーキ パッケージ"」に標準装備。)
「LDW(車線逸脱警報)」(「"エマージェンシーブレーキ パッケージ"」に標準装備。)
「VDC」(「"エマージェンシーブレーキ パッケージ"」に標準装備。)
「踏み間違い衝突防止アシスト」(「"エマージェンシーブレーキ パッケージ"」にオプション設定。)
「MOD(移動物 検知)」機能が追加された「アラウンドビューモニター」(「X」、「X DIG-S」、「X FOUR」、「X FOUR エアロスタイル」、「X "エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「X DIG-S "エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「X FOUR "エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「X FOUR エアロスタイル “エマージェンシーブレーキ パッケージ"」にオプション設定。「MEDALIST」、「MEDALIST “エマージェンシーブレーキ パッケージ"」に標準装備。)
スーパーUVカット断熱グリーンガラス<フロントドア>(「S」、「S DIG-S」を除く全グレードに標準装備。)
後席ヘッドレスト(中央席)(全グレードに標準装備。)
寒冷地仕様(ヒーター付ドアミラー、高濃度不凍液、リヤヒーターダクト、PTC素子ヒーター)(「X」、「X DIG-S」、「MEDALIST」、「X "エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「X DIG-S "エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「MEDALIST “エマージェンシーブレーキ パッケージ"」にオプション設定。「X FOUR」、「X FOUR エアロスタイル」、「X FOUR “エマージェンシーブレーキ パッケージ"」、「X FOUR エアロスタイル “エマージェンシーブレーキ パッケージ"」は標準装備。)
○「MEDALIST」
フロントシルバーグリル(「MEDALIST」専用装備。)
フロントメッキバンパーロアグリルフィニッシャー(「MEDALIST」専用装備。)
MEDALISTエンブレム(「MEDALIST」専用装備。)
新デザイン15インチアルミホイール(「MEDALIST」専用オプション。)
シート地の色味と織り模様の変更(「MEDALIST」専用装備。)
フォグランプ(「MEDALIST」に標準装備。)

日産ノート価格
■2WD
・HR12DEエンジン搭載車
S 1,249,500円
X 1,304,100円
X エアロスタイル 1,451,100円
X"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,388,100円
X エアロスタイル"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,535,100円
・HR12DDRエンジン搭載車
S DIG-S 1,449,000円
X DIG-S 1,536,150円
X DIG-S エアロスタイル 1,683,150円
X DIG-S"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,620,150円
X DIG-S エアロスタイル"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,767,150円
MEDALIST 1,715,700円
MEDALISTエマージェンシーブレーキパッケージ 1,799,700円
■4WD
・HR12DEエンジン搭載車
X FOUR 1,512,000円
X FOUR エアロスタイル 1,659,000円
X FOUR"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,596,000円
X FOUR エアロスタイル"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 1,743,000円

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(レポート:CORISM編集部

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