マイナーチェンジで、フーガにインフィニティエンブレムが装着!
270Nmから290Nmへとトルクアップしたモーターの効果で、燃費は約8%アップの18.0km/Lへ!
日産は、高級セダンである日産フーガ ハイブリッドを改良して発売を開始した。
日産フーガ ハイブリッドは、2010年にデビュー。1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステム「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」を採用したモデルだ。1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムは、欧州メーカーも含めよく使われているシステムのひとつ。
日産のハイブリッドシステムが優れているのは、トルクコンバーターを使用していないところだ。トルクコンバーターが無いと、一般的には変速時やモーターの切替時に変速ショックが大きくなる。その一方で、アクセル操作に対してトルクコンバーターのスリップが発生し、ダイレクトが無くなったり、エネルギーの伝達効率も悪化傾向になる。日産はあえて、トルクコンバーターが無くても技術力でデメリットを排除し、ダイレクト感あふれる魅力的なハイブリッドシステムを作り上げた。
今回の日産フーガ ハイブリッドの一部改良では、モーターの最大トルクを270N・m(27.5 kgf・m)から290 N・m (29.6 kgf・m)へ高めるなど、ハイブリッドシステム等の改良を行った。モーターの出力50Kwに変更はない。ちなみに、最近導入されたばかりのメルセデス・ベンツE400ハイブリッドに搭載されるモーターは、20Kw&250N・mとなっていて、フーガ ハイブリッドのモーターが高出力なのが分かる。
トルクがアップした新モーターにより、EV走行領域が拡大した。その結果、JC08モード燃費が16.6km/Lから18.0km/Lへ向上。フーガ ハイブリッドは、約8%も燃費が向上したことになる。
さらに、発進レスポンスやエンジン始動時の加速フィーリングも向上するなど動力性能も高めることができた。
すでに、日産は北米で新型インフィニティQ50ハイブリッドを公開。このモデルは、基本的にフーガなどと同じハイブリッドシステムを使う。今回の日産フーガ ハイブリッドの改良は、インフィニティQ50用にリファインされたものと予想できる。インフィニティQ50ハイブリッドは、今年登場すると言われている新型日産スカイラインだ。新型スカイライン ハイブリッドが登場後、クラスがひとつ上のフーガ ハイブリッドが旧型となるシステムをそのまま使うことができないというのも十分に考えられる。
国内でライバルとなるクラウン ハイブリッドは、燃費重視で2Lの直4へ変更し23.2km/Lという低燃費を実現。フーガ ハイブリッドの燃費は、18.0㎞/Lと及ばないが、クラウンの2倍近い排気量をもつ3.5Lエンジンを搭載していることを考えれば十分に評価できる燃費だ。同じ3.5Lエンジンを積むメルセデス・ベンツE400ハイブリッドの燃費は15.2㎞/Lとなっている。
クラウン ハイブリッドでは、さすがにパワー不足なので、スポーティな走りとは無縁になるが、フーガ ハイブリッドは、いざとなれば306psの大パワーで豪快な走りが可能。走りと燃費のバランスを取るか、燃費をとにかく重視するのか、という選択肢になるだろう。
大排気量車は、どうしても北米のインフィニティと基幹部品が共通化されるので、仕方ない部分があるにせよ、日産フーガ ハイブリッドは多少パワーを抑えてでも、日本で売る以上、燃料をハイオクからレギュラーにする対策が必要に思える。今時のデビューする日本車でハイオク仕様車など、ほとんど存在しないし、ハイブリッドにする以上、ランニングコストも極力抑える必要があるからだ。
■インフィニティQ50 新車情報・購入ガイド
メルセデス・ベンツのエンジンも搭載予定!? 2013年秋頃発表? 次期新型日産スカイラインの価格は? ダイレクト・レスポンス・ハイブリッド搭載!
<日産フーガ ハイブリッド価格>
フーガ ハイブリッドVIP 6,350,400円
フーガ ハイブリッド 5,825,400円
フーガ ハイブリッドAパッケージ 5,397,000円
■深い新車情報はCORISM
【関連記事】
- 日産フーガ新車情報・試乗評価一覧
- 【日産 新型 フーガハイブリッド 試乗評価】パワーとエコを両立したフラッグシップの新しい価値観
- 日産、初の量産ハイブリッド車「フーガ ハイブリッド」デビュー
- 日産新車情報・購入ガイド一覧
- 日産新車試乗評価一覧
- トヨタ クラウン ハイブリッド新車情報・購入ガイド
- 新型トヨタ クラウン ハイブリッド試乗評価 もはや、ハイブリッドしか売る気がないトヨタ クラウン!
- レクサスIS新車情報・購入ガイド 高い完成度のハイブリッドのIS300hに対して、ガソリン車は選ぶ理由がみつからない
- アウディA6 ハイブリッド新車試乗評価 燃費は微妙だが、滑らかなフィーリングと質感の高いインテリアは高級車に相応しい高い完成度
- BMW 523d BluePerformance(ブルーパフォーマンス)新車情報 ハイブリッド車並の低燃費な高級クリーンディーゼル
- メルセデス・ベンツEクラス新車試乗評価 パワフル&低燃費となったパワーユニット、ハイブリッドの追加、最新の安全装備と死角なしのマイナーチェンジ!
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- BYDシール(SEAL)試乗記・評価 日本勢脅威のスポーツセダン【その他】
- マツダEZ-6(イージー シックス)新車情報・購入ガイド 長安汽車の電動技術を使った合作電動車、初公開!【マツダ】
- トヨタ カローラシリーズ新車情報・購入ガイド スポーティな特別仕様車「ACTIVE SPORT」新投入!【トヨタ】
- 日産車雪上、試乗記・評価 雪道でe-4ORCEの実力は?【日産】
- BMW i7試乗記・評価 2つの顔を持つ電気自動車のフラッグシップセダン【BMW】
- AFEELA Prototype JAPAN MOBILITY SHOW 2023レポート【ホンダ】
- 日産スカイラインNISMO/NISMOリミテッド新車情報・購入ガイド ニスモ流GTの極め方とは?【日産】
- BMW5シリーズ(G60)新車情報・購入ガイド BEVメイン!? 戦略的価格で勝負!【BMW】
- ニュルブルクリンク24時間レース スバル応援ツアーレポート【BLOG】
- BMW 5シリーズ(G60)新車情報・購入ガイド 意外とコンサバだが、デカい!【BMW】
【オススメ記事】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド 待望の4WD「e-4ORCE」を搭載!【日産】
- ホンダ N-BOX JOY新車情報・購入ガイド オシャレ、かわいいクロスオーバーモデル【ホンダ】
- スズキ スペーシアギア新車情報・購入ガイド キープコンセプトだが魅力的!【スズキ】
- 【動画】三菱トライトン 後悔・失敗しないための試乗レビュー ピックアップなのに、乗り心地が・・・【三菱】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!