国内レクサス販売を支える人気モデルがマイナーチェンジ
レクサスは、コンパクトSUVのUXをマイナーチェンジし発売を開始した。
レクサスUXは、2018年にデビュー。レクサスブランドで最もコンパクトなSUVとなる。UXは、「Creative Urban Explorer」をコンセプトに、新たなライフスタイルを探求するきっかけ「CUE」となることを目指した。
国内レクサス販売にとって、UXは非常に重要な車種。レクサス最量販車種となっている。2021年度新車販売台数ランキングでは、UX250hが50位に入った。レクサス車で最も売れているモデルだ。それだけに、今回のマイナーチェンジは、販売面で重要な意味を持つ。
「LEXUS ELECTRIFIED」を掲げるが、純ガソリン車の設定もあり
レクサスは、「LEXUS ELECTRIFIED」を掲げ、電動化技術によりクルマの可能性を最大限引き出すこと。それが、レクサスにとっての電動化としている。カーボンニュートラルに向けて、レクサスも電動化を積極的に進めていきます的なブランドメッセージだ。
ところが、マイナーチェンジしたUXには、まだしっかりと純ガソリン車が堂々とラインアップされている。こうしたメッセージと、実際の行動が今ひとつ上手くかみ合わないように見える。超低燃費技術「ハイブリッド」で世界を席巻する高級車ブランドレクサス。とくに、ハイブリッド車比率が高い母国日本マーケットであれば、むしろ早期に純ガソリン車から撤退するくらいの気概を見せて欲しいところだ。
予防安全装備は最新仕様へのアップデートは無し
さて、UXのマイナーチェンジでは、たゆまぬ進化を追求していくAlways Onの思想のもと、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化と、予防安全技術の機能拡充や最新のマルチメディアシステムを採用した先進装備の進化に取り組んだ。
走りの味の深化では、ボディのスポット溶接打点を20点追加しボディ剛性をアップ。剛性がアップしたボディに合わせEPSやアブソーバーなどを再チューニングした。テストコースであるToyota Technical Center Shimoyamaで走り込み、上質さとダイレクト感、レスポンスの更なる向上を実現している。
そして、重要な予防安全装備パッケージ「レクサスセーフティシステム+」も機能拡充。自動ブレーキは、昼夜の歩行者、昼間の自転車に対応。さらに、交差点内で起きる多くの事故パターンに対応し、右左折時の歩行者、右折時の対向車にも対応する。
ただ、同じ「レクサスセーフティシステム+」と名付けられていても、最新のNXとは少し機能が物足りない仕様。安全運転を支援するPDA(プロアクティブドライビングアシスト)は装備されておらず、自動ブレーキは夜間の自転車、昼間の自動二輪車には対応していない。
ただ、最新NXと比べると物足りないが、UXの機能でも業界平均よりは高いレベルにある。物足りないのは、車線変更時に接近する後側方の車両を検知し警報を発するBSM(ブラインドスポットモニター)や前後方静止物+後方接近車両のパーキングサポートブレーキが全車オプションもしくは装備不可。ローテク装備なので、高級車ならば全車標準装備して欲しい機能だ。
必要な装備を標準装備化した魅力的な特別仕様車2タイプを用意
そして、マイナーチェンジと同時に2タイプの特別仕様車を設定。
特別仕様車UX“F SPORT Emotional Explorer”は、進化したUX250h/UX200“F SPORT”をベースに、走りのイメージを際立たせた精悍な仕様。エクステリアでは、ブラックルーフを組み合わせた2トーンカラーを設定。切削光輝+ブラック塗装のアルミホイールとブラック塗装のドアミラーとともに、アグレッシブで引き締まったスタイルとした。
インテリアは、シート、ステアリング、シートベルトなどにブラックを基調としたフレアレッドのアクセントを施すことで、スポーティな印象に磨きをかけている。
また、追加装備関連では、快適装備として運転席・助手席シートにベンチレーション機能&ヒーターを標準設定。安全装備・運転支援装備のパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、ブラインドスポットモニター[BSM]、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両)[PKSB]を標準設定した。
特別仕様車UX“Graceful Explorer”は、UX250h/UX200“version C”をベースとしたラグジュアリー仕様。大人の落ち着きを感じるエレガントで洗練されたスタイルに仕上げた。
インテリアでは、専用カラーのモーヴをシート、ドアトリム、アームレストに設定。エレガントで落ち着いた大人の室内空間とした。また、運転席・助手席のシートにベンチレーション機能&ヒーターを標準設定し、快適性も向上させている。
エクステリアでは、スピンドルグリル、ヘッドランプ、アルミホイールにシルバーのアクセントを施した。さらに、ボディカラーと同色のフェンダーアーチモールを設定し、UXの洗練されたスタイルを一層際立たせている。
また、パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、ブラインドスポットモニター[BSM]、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両)[PKSB]、ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)を標準設定。予防安全性能と使い勝手の良さを向上させている。
レクサスUXのグレード選び。お勧めは、買い得感ある特別仕様車
レクサスUXには、2.0Lガソリンと2.0Lハイブリッドの2タイプのパワーユニットが用意されている。カーボンニュートラルが叫ばれている中、とくに高級車ならば純ガソリン車は選びにくので、2.0Lハイブリッド一択だ。
グレードは、基準車バージョンL、Fスポーツ、バージョンCからの選択になる。基準車は、パワーシートも無いなど、装備がシンプルな上に、装備できないオプションもあり安価な価格設定なりの仕様。
バージョンCは、バランスの良い装備でお勧めグレードとなる。ただ、予防安全装備などが物足りない。これらを選択すると、急浮上するのが特別仕様車Graceful Explorer。バージョンCに対して、約29万円高となる。プラスされた装備は約27万円。されに、プラスされた加飾類を含めるとわずかだが買い得感がある。全体のバランスを考えるとUX250h特別仕様車Graceful Explorerがお勧めだ。
ただ、日本マーケットではFスポーツのようなスポーティグレードの人気が非常に高い。リセールバリューまで含めて考えると、Fスポーツという選択もよい。
Fスポーツも予防安全装備などが少々物足りなくオプション選択することになると、やはり特別仕様車F SPORT Emotional Explorerがよい。価格差は約23万円。Fスポーツにプラスされた装備の価格は約19万円。これに、ブラックルーフなどの追加加飾や装備を加味すると、この特別仕様車も買い得感がある。よりスポーティな個性が欲しく、リセールバリューも重視したいのであれば、UX250h特別仕様車F SPORT Emotional Explorerがお勧めだ。
レクサスUX価格
■2.0Lガソリン車(FFのみ)
・UX200 4,003,000円
・UX200 version L 4,836,000円
・UX200 F SPORT 4,685,000円
・UX200 version C 4,247,000円
・UX200特別仕様車F SPORT Emotional Explorer FF 4,912,000円
・UX200特別仕様車Graceful Explorer FF 4,532,000円
■2.0Lハイブリッド車
・UX250h FF 4,359,000円/AWD 4,624,000円
・UX250h version L FF 5,192,000円/AWD 5,457,000円
・UX250h F SPORT FF 5,041,000円/AWD 5,306,000円
・UX250h version C FF 4,603,000円/AWD 4,868,000円
・UX250h特別仕様車F SPORT Emotional Explorer FF 5,268,000円/AWD 5,533,000
・UX250h特別仕様車Graceful Explorer FF 4,888,000円/AWD 5,153,000円
レクサスUX燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード: UX250h Fスポーツ(FF)
ボディサイズ 全長×全幅×全高[mm]: 4,495×1,840×1,540
ホイールベース[mm]: 2,640
最低地上高[mm]: 160
最小回転半径[m]: 5.2
車両重量[kg]: 1,580
総排気量[cc]: 1,986
エンジン種類:M20A-FXS型 直4 DOHC16バルブ
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm]:107(146)/6,000
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm]: 188〈19.2〉/4,400
モーター最高出力[kw(ps)]: 80(109)
モーター最大トルク[N・m(kg-m)]:202(20.6)
WLTCモード燃費[km/l]: 22.8km/l
バッテリー 種類:リチウムイオン
サスペンション前/後:マクファーソン/ダブルウィッシュボーン
タイヤサイズ:225/50RF18
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