走るタイムマシーン、EVになって再び登場? デロリアン、米国で2013年にEV化されReborn [CORISM]

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【生活・文化】2011/10/30

アメリカのデロリアン専門ショップがEV化

デロリアンEV

エンジンルーム内に搭載されたモーターとバッテリー

 映画バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズで、タイムマシンとして登場し、一躍有名になったデロリアン。外板が全て剥き出しのステンレスで出来ている上に、ガルウイングという珍しいクルマだ。その製造元である会社は1982年に倒産し、わずか3年という短い命だった不幸な車としても知られている。

 そのデロリアンを専門に扱う米国テキサス州にあるカーショップが、なんとEV化したデロリアンを2013年までに製造・販売すると発表したのだ。このショップは「DeLorean Motor Company」と言い、現在もこの珍しいクルマを持ち続けているオーナー達の間では、知らない者はいない有名なショップだ。

 RRであるデロリアンは、エンジンルームが後ろにある。EV化では、ここへエンジンに替わりモーターを搭載。その左右にバッテリーを積むという改造を行うようだ。写真では、本来であればオイルパンが見える辺りに、円柱状のモーターが顔を覗かせているのが分かると思う。

アップルのスティーブ・ジョブズも驚いた? 約30年前のデロリアンにiPhoneが!? まさに、タイムマシーン!

デロリアンEV

iPhoneがセンターコンソールに装着されている

 内装については、ダッシュボードからシートに到るまで、新しく張り替えられている。オリジナルデザインを残しつつも、エアコンダクトを増やしたり、ナビが取り付けられたり、iPodやiPhoneが接続できるようになったりと、現代のニーズに合わせた改造も多く行っているのも特徴だ。30年前のデロリアンにiPhoneが装着されている姿は、未来へ行き、現代のiPhoneを持ち帰ってきた、まるで映画のような雰囲気さえ感じさせる。

 また、ハンドルは全く新しいものに変更されており、センターコンソールに位置するべきシフトレバーは、最新の高級車でよく見かけるボタン・ノブタイプへと改造されているようだ。製造されてから約30年が経っている車であるにもかかわらず、このようなしっかりとしたレストアおよびデザインの改新は、現代のクルマに慣れたユーザーに対しても受け入れやすくなっているに違いない。

 デロリアンにはそもそも馬力があるエンジンの設定は無く、当時の排ガス規制の影響とも重なり、お世辞にも十分なパワーがあるとは言えない。V6で2849ccで、130馬力だった。そのため、スーパーカー的なルックスにつりあう動力性能を持ち合わせていないと評価されていた。このEV化により、新たに生まれ変わることになるのだが、はたして現代でも色あせないジウジアーロデザインのボディーに見合った動力性能を今度こそ得ることができるのだろうか。今後の詳細に期待したい。

<DeLorean Motor Company公式サイト>
http://delorean.com/

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(レポート:えす・いけだ

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