【トヨタ 環境技術発表&iQ EV試乗評価 その2】若干の課題は残されつつも、高完成度! iQ EVに試乗
【トヨタ】2010/11/30

高完成度、記者発表直後の先駆け試乗
見た目は小型のエンジンみたい。上に乗るのが制御ユニットでモーターはその下にあり、ドライブシャフトに直結されている
記者発表されたiQ EVに早速試乗。担当者いわく「ヒーターの作動音低減などまだに煮詰める必要がある部分は残されているものの、市販化は大丈夫」というぐらいなので、普通に走る。確かにヒートポンプ式のエアコンの作動音がキーンと小さく響きはするが、iミーブみたいに高速時に電車みたいな音はほとんどしない。とはいうものの、正直新鮮さはなし、というと偉そうに聞こえるかもしれないが、じつはこれがEVの特徴というか、今後の課題でもあるのだ。
記者発表でも、バッテリー性能の問題はあるにしても、バッテリー/モーター/制御ユニットの3つからなるというEV自体の仕組みについてはすでに完成されているという発言があった。その点に置いては「各メーカー間の差はほとんどなく、あとは商品性で差を付けていくことになるだろう」とも。つまり、エンジンのようにシルキーとか、躍動感あふれるというのはなく、すべてがスムーズ。テスラみたいなハイパワーモデルでも、フィーリング自体は同じだ。
そういうわけで、iQ EVの走りが凄かった! ということにはならないが、確かに先に紹介したように商品力という点ではかなり魅力的だと評価していい。iQ自体、メルセデスのAクラスのように当初からEV化を想定して作ったのではと思ったほどなのだが、それはないとのこと。EVユニット自体は小さいので、iQでも積めるというのが正解で、航続距離120km程度のシティコミューターとして割り切れば、ベース車としてはうってつけである。
EVに特化して、航続距離の延長にひたすら労力をかけないあたりはトヨタらしいし、ハイブリッド/プラグインハイブリッドと層の厚いメーカーだからこそ、EVをシティコミューターとして割り切れるのだろう。
記者発表でも、バッテリー性能の問題はあるにしても、バッテリー/モーター/制御ユニットの3つからなるというEV自体の仕組みについてはすでに完成されているという発言があった。その点に置いては「各メーカー間の差はほとんどなく、あとは商品性で差を付けていくことになるだろう」とも。つまり、エンジンのようにシルキーとか、躍動感あふれるというのはなく、すべてがスムーズ。テスラみたいなハイパワーモデルでも、フィーリング自体は同じだ。
そういうわけで、iQ EVの走りが凄かった! ということにはならないが、確かに先に紹介したように商品力という点ではかなり魅力的だと評価していい。iQ自体、メルセデスのAクラスのように当初からEV化を想定して作ったのではと思ったほどなのだが、それはないとのこと。EVユニット自体は小さいので、iQでも積めるというのが正解で、航続距離120km程度のシティコミューターとして割り切れば、ベース車としてはうってつけである。
EVに特化して、航続距離の延長にひたすら労力をかけないあたりはトヨタらしいし、ハイブリッド/プラグインハイブリッドと層の厚いメーカーだからこそ、EVをシティコミューターとして割り切れるのだろう。
ユニットを冷やすのに冷却水を使っているのだが、従来からのラジエータをそのまま使っている
とくにEVだからという特徴はなく、普通のiQと同じ。バッテリーはシートの下に広げるように設置されているのでスペースも取らない
ECOモードや航続距離なども表示される。ただし、この部分はもしかしたら表示などが変更になるかもしれない
DとB、さらにS(セカンド)も付く。シフトの横にはシートヒータースイッチがある。一見すると電気の無駄遣いに思えるが、エアコンで暖めるよりは電気消費効率はいい
家庭用の200Vで充電する。コンセントさえあれば、付属の充電器を差し込めばいい。急速充電器のように大きなユニットは必要ない
コネクター自体は、ご存じのように規格化されているので、汎用性はある。ただ差し込むだけで充電が始まる




熟成を重ねてきたクルーガーベースの燃料電池車。10年以上前の初期型、さらに経済産業省の車両にも試乗したことがあるが、ごく普通に走る。試乗した最新型では問題だった低温時の始動性や航続距離、水素の充填時間などが解消されているという
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【トヨタ 環境技術発表&iQ EV試乗記 試乗記一覧】
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(レポート:近藤暁史)
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