「クルマ不要時代のクルマの使い方」 カーシェア、レンタカー、タクシーなにが違って、どれだけお得? [CORISM]

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2010/07/19

若者のクルマ離れというよりも、保有コストの高い税金が大問題

街中のタクシー

タクシーはバスに比べて移動の制約が少ないのが利点だが、バスよりも料金が高い。免許を持っていてクルマを利用する機会が多いなら、カーシェアリングやレンタカーを利用したり、中古車を購入するのがいいだろう。

 クルマを購入し、購入したクルマを保有し、保有するクルマを使うと、けっこうお金がかかる。どんなクルマを買って、どんな使い方をするかによっても金額は大きく変わるが、1カ月当たりで計算すると、ざっと数万円から十数万円の出費になる。
 なので若いユーザーのクルマ離れをうんぬんする前に、若いユーザーがクルマを所有すること自体が相当に難しい状況にある。親と同居する家に駐車場があるなど、条件的に恵まれたユーザーでないと、クルマを持てないのが実情といっても良い。
 所得の伸びが見込めない中で、都市部で賃貸住宅に住む若いユーザーが駐車場まで借りてクルマを所有するなどというのはリアリティのない話になった。
 だからクルマなどは必要ないというユーザーが増えているのは仕方ないが、クルマがあれば移動の自由を始めとして生活の幅が広がるのも確か。昔に比べると高速道路などの整備が進み、クルマがあることによる利便性は従来に比べてずっと高まっているのだから、若いユーザーもいろいろな工夫をしてカーライフを楽しんだら良いと思う。
 免許も持っていない人だとクルマはバスかタクシーに乗るしかなく、バスは料金は安いが移動の自由には大きな制約があり、比較的制約が少ないタクシーは料金が高い。ほとんどクルマに乗る機会がないなど、たまに乗るだけならタクシーが良いが、頻繁に使うなら自分でクルマを持ったほうが良いことになる。タクシー利用に徹したほうが良いのは、お酒を飲むことが多い人くらいだろう。

チョイ乗り利用が中心なら、カーシェアリングがお得!

カーシェアリング

日常の買い物や自宅からの送り迎えなどにクルマを利用するだけなら、カーシェアリングがオススメ。料金も安く、15分単位で借りられるのが最大の魅力だ。

 免許を持っているユーザーなら、レンタカーやカーシェアリングが選択肢に入る。といってもカーシェアリングもレンタカーの一種なので、どちらにしても借りて乗る形だ。
 カーシェアリングはスタートしたばかりの仕組みで、まだ多くのユーザーの間に定着したとはいえないが、レンタカーに比べると短時間だけクルマを利用したいというときに有利になるシステムだ。レンタカーだと6時間とか半日が最低単位だが、カーシェアリングなら15分単位で借りられる。
 クルマをちょい乗りするだけといった使い方ならカーシェアリングはとても安上がりな方法で、自宅から駅までの送り迎えとか、ちょっとした買い物などなら、カーシェアリングを使うのが安上がりな方法になる。自宅の近くにカーシェアリングのクルマがあるなら、会員になってクルマを借りてのカーライフを考えたら良い。

週末、たまにロングドライブ程度なら、レンタカーがリーズナブル

三菱 i-MiEVとスバル プラグイン ステラのレンタカー

日帰りや泊まりがけの旅行にクルマを使うなら、カーシェアリングよりもレンタカーがお得。人数や用途に合わせていろいろな車種があり、業者によっては話題の電気自動車(写真)を用意しているケースもある。

 日帰りや一泊二日で観光地に出かけるようなケースは、カーシェアリングではなくレンタカーを借りたら良い。借りる時間が長くなるとカーシェアリングよりレンタカーのほうが安くなるからだ。借りる車種と借りる期間によって料金は変わるが、サンデードライバーのように週末にしかクルマを使わないというタイプのユーザーなら、クルマを所有するよりレンタカーを借りるほうが間違いなく安上がりだ。
 レンタカーも近くに借りられる拠点があるかどうかによって利便性が変わる部分があるから、自分にとって使いやすい状況にあるかどうかを確認したら良い。損得勘定で考えると、クルマを買うより必要なときだけ借りたほうが安上がりになるのが基本だ。
 ただ、借りて乗るのではクルマの使い方として一定の制約がある。思い立ったときに急にクルマで出かけたいなんてことになっても、すぐにカーシェアリングやレンタカーを利用できるとは限らないからだ。

イニシャルコストを抑えるなら中古車。軽自動車なら、税金や保険も安くなる

スズキ ワゴンR 中古車

レンタカーにしろカーシェアリングにしろ、借りて乗るクルマはさまざまな制約がある。自分でクルマを持てば、自由度は格段に高くなる。軽自動車なら維持費も安く、また中古なら車両価格も抑えられるのでオススメだ。

 クルマを使う頻度が高くなり、もっと自在にクルマを使いたいと思うようになってきたら、車庫を確保してクルマを購入することを考えたい。借りて乗るのと、自分で所有して使うのとでは、自由度に大きな違いがあることが分かると思う。
 最初に買うのは、必ずしも大きく高いクルマでなくて良いし、必ずしも新車ではなく中古車を選んだら良い。クルマを買った後、所有し、使用することに対してかかるお金は同じでも、小さめの中古車を選べば購入時にかかるお金が安上がりになる。このイニシャルコストの差はけっこう大きいのだ。
 また買った後の維持費を重視するなら軽自動車を選ぶと維持費が安上がりになる。購入時にかかる税金を含めて、税金や保険料が安上がりだし、整備費用なども軽自動車は安いので、トータルの維持費が安いのだ。
 軽自動車以外のクルマを選ぶときでも、ボディやエンジンが小さくて、軽くて、燃費の良いクルマを選ぶことが安上がりなカーライフを楽しむための基本。クルマそのものにかかるお金を抑えることで、クルマを使ってカーライフを楽しむお金を確保できる。

●3年間でこれだけかかる驚きのクルマ保有コスト

●自家用車(5ナンバーミニバン)の例
駐車場代:2万円(1ヶ月分)
自賠責保険料:3万1600円(37ヶ月分)
重量税:6万円(3年分)
任意保険料(車両保険含む):約15万円(1年分)
整備費用(12ヶ月点検基本料):約2万円
ガソリン代(年間1万km):約10万円

合計:約162万円(3年分)
1年でなんと約54万円!
1ヶ月:約4万5000円
さらに、車両代金だけでなく、点検や消耗品費用も加わる!

●カーシェアリング参考料金(軽自動車)
1ヶ月:約1万6000円(1回2時間、10回利用した場合)

●レンタカー参考料金(1800ccクラスミニバン)
1ヶ月:約4万円(12時間の日帰りドライブ4回分)

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