
トヨタ FJクルーザー試乗記・評価の目次
<お勧め記事>
■足回りで選ぶのがFJクルーザーの賢い買い方

かつてのFJ40ランクルを彷彿させるフロントマスクは、往年のファンには懐かしく、若い世代にはかえって新鮮な印象を与える。
コリズムでも何回かレポートしてきたトヨタのFJクルーザー。ご存じのように、トヨタの正規販売が開始され、このたびめでたく街のトヨタ店ディーラーで買えるようになった。
グレードとしてはシンプルで、エンジンも4リッターV6のみなのだが、試乗における一番のポイントは足まわりだ。大きくわけると3タイプ。標準とカラーパッケージのヤマハ製Xリアス。そしてオフロードパッケージのビルシュタインだ。ビルシュタインがオフロードパッケージというのは少々違和感あるが、じつはアメリカではオフロードのイメージが強いブランドとしてとらえられているとのこと。性能もさることながら、商品力、ブランドイメージ的に欠かせない装備のようだ。
グレードとしてはシンプルで、エンジンも4リッターV6のみなのだが、試乗における一番のポイントは足まわりだ。大きくわけると3タイプ。標準とカラーパッケージのヤマハ製Xリアス。そしてオフロードパッケージのビルシュタインだ。ビルシュタインがオフロードパッケージというのは少々違和感あるが、じつはアメリカではオフロードのイメージが強いブランドとしてとらえられているとのこと。性能もさることながら、商品力、ブランドイメージ的に欠かせない装備のようだ。
■待望の試乗、やっぱりボディサイズは大きい

エンジンは4L・V6の1本勝負。見た目に違わず重量級のボディは2t近いが、豊かなトルクを低回転から発生するためストレスを感じるようなことはない。
早速試乗へ。三車三様の足まわりは置いておいて、まずは基本部分から。エンジンはさすがに高回転型ではないものの38.8kg-mという極太のトルクを活かして、ゆるゆると走れる。まさにアメ車の風情だ。ミッションは5速ATということでますます低回転維持。まずまずの小気味良さでシフトしてくれるので、とくに不満はない。
なにより、FJクルーザーはやっぱりアメ車だよな、と思わせるのがボディサイズ。全長4635ミリというのは普通とは言いつつも、全幅は1905ミリもある。まさにアメリカンフルサイズなわけだが、反対側(つまり左側)の見切りは非常によくないという。じゃあ、右側はちゃんと見えているのかというと、これまた今ひとつ。そもそもデザイン優先だからか、ウインドが小ぶりで外の視界が広がる感じではなく、外を覗いている感じ。どちらにしても、街中ではかなり気を使うこと確実だろうと評価したい。
その分、車中は広いかというと、そこそこ。こういったちぐはぐなところが"アメ車"の魅力なわけだし、好きな人が買えばいいし、好きな人しか買わないから問題ではあるまい。
なにより、FJクルーザーはやっぱりアメ車だよな、と思わせるのがボディサイズ。全長4635ミリというのは普通とは言いつつも、全幅は1905ミリもある。まさにアメリカンフルサイズなわけだが、反対側(つまり左側)の見切りは非常によくないという。じゃあ、右側はちゃんと見えているのかというと、これまた今ひとつ。そもそもデザイン優先だからか、ウインドが小ぶりで外の視界が広がる感じではなく、外を覗いている感じ。どちらにしても、街中ではかなり気を使うこと確実だろうと評価したい。
その分、車中は広いかというと、そこそこ。こういったちぐはぐなところが"アメ車"の魅力なわけだし、好きな人が買えばいいし、好きな人しか買わないから問題ではあるまい。
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実車を目の当たりにするとやはりデカイ。1905㎜という全幅は良くも悪くもこのクルマの個性のひとつといえる。ボディカラーはホワイトルーフの2トーンが基本。
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リヤにまわり込んだクォーターウインドのほか、リヤスポイラーにLED式ハイマウントストップランプを配置し、力強さをモダンにアレンジしている。
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大径の20インチアルミをオプションで設定。お洒落に乗りこなしたい街乗り主体のユーザーにはオススメ。足もとがグッと引き締まり見た目の安定感も増す。
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ウインドが小さいこともあり開放的とはいえない。3連ワイパーを採用していることもあり、装甲車のような雰囲気といったら言い過ぎか(!?)。
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左右ともにピラーレスの観音開きのドアを採用している。ただしリヤドアは単独で開け閉めすることはできない。
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ボディサイズから想像するほど荷室は広くない。バックドアガラスハッチを採用しており、バックドアを開けずに荷物の出し入れができるのは便利だ。
■購入時要確認、足まわりはハッキリとした違いあり!

そして足まわり。まずは標準車だが、もっと緩い感じかと思ったら、ランドクルーザー・プラドからの流用ということもあって普通。とくに構えて乗る必要はない。そしてしつけがいい印象だったのがXリアスで、コーナーでもしなやかだし、路面の段差や凹凸を乗り越えてもうまくいなしてくれる。通常、2トン近い車重があると、どうしてもドスンと落ちる感じがしてしまうが、それがなく、トンと軽く乗り越えてくれる。SUV的な懐の深さでは標準車のほうがあるけど、街乗りから高速までこなすという点ではこのXリアスがベストバイと評価していい。
でも、ビルシュタインのほうがそういった味付けなのでは? と思うかもしれない。実際、試乗前はそう思っていた。しかし、乗ってみるとこれが意外に硬い。オフロードをガンガン走ることもできるのがFJクルーザーのウリでもあるだけに、そのガンガンに対してもビクともしないようにこのような味付けにしてあるのだろうが、荒れた路面ではゴツゴツする場面もあった。今回試すことができなかったが、高速ではビシッとするような気もするが、どちらにして日本人のもつ「ビルシュタイン=しなやかな足」というイメージとはちょっと違うのは事実。それはあくまでも欧州的なイメージなのだろう。購入を考えているなら、装備だけで判断するのではなく、実際に試乗して味付けを確認したほうがいいだろう。想像以上に三車三様のはずだ。
でも、ビルシュタインのほうがそういった味付けなのでは? と思うかもしれない。実際、試乗前はそう思っていた。しかし、乗ってみるとこれが意外に硬い。オフロードをガンガン走ることもできるのがFJクルーザーのウリでもあるだけに、そのガンガンに対してもビクともしないようにこのような味付けにしてあるのだろうが、荒れた路面ではゴツゴツする場面もあった。今回試すことができなかったが、高速ではビシッとするような気もするが、どちらにして日本人のもつ「ビルシュタイン=しなやかな足」というイメージとはちょっと違うのは事実。それはあくまでも欧州的なイメージなのだろう。購入を考えているなら、装備だけで判断するのではなく、実際に試乗して味付けを確認したほうがいいだろう。想像以上に三車三様のはずだ。
エンジンは1種のみだが、足回りは標準仕様、Xリアス仕様、ビルシュタイン仕様と味付けの異なる3タイプが用意されている。レポートにあるように目的に応じて検討する必要があるだろう。
| 代表グレード | トヨタ FJクルーザー "カラーパッケージ" |
|---|---|
| ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4635×1905×1840mm |
| 車両重量[kg] | 1940kg |
| 総排気量[cc] | 3955cc |
| 最高出力[ps(kw)/rpm] | 276ps(203kW)/5600rpm |
| 最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 38.8kg-m(380N・m)/4400rpm |
| トランスミッション | 5速AT |
| 10・15モード燃費[km/L] | 8.4km/L |
| 定員[人] | 5人 |
| 消費税込価格[万円] | 324.0万円 |
| 発売日 | 2010/12/04 |
| レポート | 近藤 暁史 |
| 写真 | オフィスマッシュルーム |
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(レポート:近藤暁史)
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