【スズキ ラパン 試乗記】小さなキューブ風味なスタイルは、和み系で低燃費

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【スズキ】2008/12/25

 

ひと目でラパンとわかる個性的なフォルムが高評価

スズキ ラパン エンブレム
 2008年11月にフルモデルチェンジを受けたスズキ ラパンは2代目モデルで、初代モデルはアルトの派生車種としてアルト ラパンの名前で発売された。アルト ラパンは女性ユーザーを中心に高い人気を集め評価上々、アルト以上の売れ行きを示すほどになったので、今回の2代目モデルではアルトから独立したラパンとしてしフルモデルチェンジを受けた。
初代モデルがヒットしたこともあって今回のモデルは完全にキープコンセプト。ラパンらしさを進化させる形でのフルモデルチェンジとなった。外観デザインはリファインされたもののラパンそのもので、ひと目でラパンと分かるものとされた。

スズキ ラパン フロント

従来型のイメージをそのまま受け継いだクラシカルなデザインが印象的。フロントウインドーの傾斜などを微妙に変化させたことでボリューム感が増している。

新プラットフォームを採用してボリューム感が増したエクステリアデザイン

スズキ ラパン リヤ

ボクシーなフォルムだが、丸みを帯びた親しみやすいデザイン。フロント同様、ひと目でラパンとわかる個性を感じさせてくれる。
 ボクシーなスタイルながら、角の部分を丸くしてクラシカルなイメージとされたのはいかにもラパンらしいさにあふれている。親しみやすく愛らしいデザインで、リラックスできて心がなごむような雰囲気を感じさせると評価していい。
今回のモデルはワゴンRと同じ新しいプラットホームを採用したことで、ホイールベースが40mm延長され、外観デザインにおいてもボディのボリューム感が増している。

スズキ ラパン フロントマスク

ラパンとはフランス語でウサギのこと。フロントグリルを始め、車内外のあちこちにウサギのモチーフがちりばめられている。

スズキ ラパン リヤコンビランプ

リヤコンビランプはシンプルでクラシカルな雰囲気にあふれたデザインだ。ブレーキランプと一体化された反射板にもラパンマークが入れられている。

スズキ ラパン ドアミラー

ウインカーを内蔵したドアミラーは丸みのある形状でラパンのフォルムにマッチしている。
スズキ ラパン リヤビュー
スズキ ラパン インテリア

シンプルで落ち着いた雰囲気のインテリア

スズキ ラパン インテリア

心地よさを追求したというインテリアは、落ち着いた雰囲気で心がなごむもの。シンプルで好感が持てるデザインながら、実用性もしっかり考えられている。
 新型ラパンのインテリア空間は心地好さを追求したものとされた。全体にクラシカルなイメージでまとめられているのは従来のモデルと同様で、シンプルな中にも落ち着いた雰囲気が演出されている。
メーターは大型の単眼タイプで立体感のある文字盤や液晶のマルチインフォメーションディスプレーが特徴。エンジン始動時にウェルカムメッセージが表示されるほか、シフトインジケーター、燃料計・燃費、トリップメーターなどの各種情報、シートベルト非装着時の警告表示など、さまざまな情報が表示される仕組みだ。
かなり便利なメーターだが、これだけいろいろな情報が表示できるとはいえ、同時に表示できる要素は限られていて、一緒に見たい情報が見られなかったりするのはやや残念。スペースに限りがある部分だが、もう少し大きなディスプレーにいろいろな情報が表示されるとさらに良かった。

スズキ ラパン メーター

大型の単眼メーターはインテリアの雰囲気にもマッチしている。下部のインフォメーションディスプレーには燃費など始め、さまざまな情報を表示することができる。

スズキ ラパン シフトレバー

ミッションはターボはCVTのみだが、NAの全グレードでCVTと4速ATが選択可能。インパネシフトとすることで左右のウォークスルーもしやすい。

スズキ ラパン フォトフレーム

フロントのドアトリムには好きな写真を飾ることができるフォトフレームが装備されている。

大きめのシートでゆったりとくつろげる

スズキ ラパン フロントシート

シートのサイズは大きめで、ゆったりとくつろげる。かけ心地もソフトで快適さは十分満足できるもの
 シートは軽自動車としてはゆったりしたサイズのもので、座り心地はまずまず。クッションは柔らかめなので長距離を走るのには向かないが、短距離を走る軽自動車の使い方なら座り心地の良さを味わえる。
ボディカラーが10色設定されるほか、ホワイトツートーン仕様も用意され、さらにインテリアカラーも3種類あるので、カラーの組み合わせだけでも24種類くらいの中から選べる。この豊富な選択肢も魅力だ。
ベースグレードのGではCVT車には標準で装備されるABSが、4速AT車にはオプション設定になってしまうのは今どきのクルマとして納得できないところ。ABSは早期に全車標準の装備にして欲しい。

スズキ ラパン リヤシート

ワゴンRのプラットホームを採用しホイールベースが延長されたおかげで足元のスペースには余裕がある。前後ともに居住性がアップしたのは見逃せないところだ。

スズキ ラパン ラゲッジ

ラゲッジは開口部も大きく、使い勝手はとてもいい。容量も十分確保され、実用性は高い。

スズキ ラパン ラゲッジ

リヤシートは簡単に倒せるので、大きな荷物も楽に積み込める。フロアがフラットになるのも見逃せないポイントだ。
スズキ ラパン 走り

ソフトで快適な乗り心地と低燃費な走りを実現した

スズキ ラパン 走り
 搭載エンジンやトランスミッションなど、パワートレーンは基本的にワゴンRと同じ。違うのは全高を抑えたパッケージングを採用する点で、そのために車両重量が軽くなった分だけ燃費性能も向上している。自然吸気エンジンとCVTを組み合わせたFF車が24.5km/Lを実現したのは、スズキの軽自動車としては初めてホンダ フィットを上回るのものとなった、まさに高評価なのだ。
ワゴンRに比べて重量がやや軽くなったことは走りにもつながっているが、足回りの味付けはワゴンRに比べてかなり柔らかいもので、乗り心地は良いがコーナーなどでの安定性に関してはもうちょっと落ち着きが欲しいという感じになる。ターボ仕様のエンジンを搭載したモデルではやや硬めの足回りが採用されているので、これくらいの味付けを標準としたら良いのではないかと思う。
日本のユーザーは柔らかな乗り心地を好む傾向が強く、女性ユーザーほどそうした傾向が強くなるので、ユーザーニーズに対応すると柔らかめの味付けになるのかも知れないが、普通のモデルにもしっかり感のある乗り味を設定したら良いのではないと思う。

スズキ ラパン NAエンジン

ラパンに搭載されるエンジンはNA(写真)とターボの2種類。

スズキ ラパン ターボエンジン

ワゴンRとも共通のユニットで、NAでも十分な動力性能を発揮するのはもちろん、ターボ(写真)でも想像以上に低燃費な走りを実現している。

スズキ ラパン 14インチタイヤ&ホイール

14インチのタイヤ&アルミホイールを装備する。ホワイトルーフ仕様はホイールも白く塗装されている。

 

スズキ ラパン 走り
スズキ ラパン 走り
スズキ ラパン 走り
ラパンは女性ユーザーが多いということもあり、かなり柔らかめの足まわりを持つ。コーナーでの安定感などを考えると、少しかためのターボ仕様ぐらいのセッティングが良さそうに感じられる。

一部のグレードではABSがオプション設定で安全性に疑問あり

スズキ ラパン 走り
 動力性能は自然吸気で54ps(40kW)、ターボ仕様が64ps(47kW)の実力だから、この点に関しては特に不満はない。ダイハツの最新の自然吸気エンジンはさらに優れた性能を発揮しているから、必ずしもこれで大満足というわけにはいかない。不満のないレベルであるのは間違いないが、まだ改善の余地はある。滑らかな走りを実現するCVTと組み合わせも上々で、結果として燃費の良い走りが可能になっている。
走りの性能を求めるならターボ仕様のエンジンを搭載したTということになるが、高速道路や長距離を走る機会が少ないユーザーなら、自然吸気エンジンを搭載したGやXで十分だと思う。街乗りならこれがお勧めだ。GでのAT車ではABSがオプション設定なので、この点にだけ注意して選びたい。
スズキ ラパン エクステリア
代表グレード スズキ ラパン X(FF/CVT)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3395×1475×1510mm
車両重量[kg] 800kg
総排気量[cc] 658cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 54ps(40kw)/6500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 6.4kg-m(63N・m)/3500rpm
ミッション CVT
10・15モード燃焼[km/l] 24.5km/l
定員[人] 4人
税込価格[万円] 122.22万円
発売日 2008/11/26
レポート 松下宏
写真 高木博史

 

(レポート:松下 宏

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