
スバル独自の安全技術の"今"を体感

剛性の高いボディを作るとか、衝撃吸収性をアップさせるとかなどはもちろんのこと、今や電子ディバイスによる安全回避というのが重要な時代になってきているといっていい。その形はABSやVSCのようにほぼ完成されつつある技術もあるが、さらなる高みにおいては各メーカーともにしのぎを削っているのが現状だ。今回、スバルの安全技術について体感できる試乗会が開催されたので、レポートしよう。
スバルにおいてコアとなるのが、先進運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」であり、今回はさらに進化させた新型のアイサイト(5世代目)のお披露目となったわけだ。このアイサイトはすでにレガシィなどに搭載されているのだが、ポイントは世界初となるステレオカメラの使用。通常はミリ波レーダーを使用したりするが、スバルはふたつのカメラを使用することで遠近感を認識しつつ、さらにその画面内で前走車や歩行者、障害物などを認識させている。
実際にデモ画像を見たが、かなり精度が高く、さまざまなものを認識でき、夜間でも感度を上げることで効果を発揮するという。さらに最大のメリットは価格で、アイサイトの場合、約10万円で装着が可能と、他メーカーの同様のシステムより破格といっていい。どんなに素晴らしい技術でも「ユーザーが選んで付けなくては意味なし」が基本。今までも全グレードでVSC標準装備化などを他車に先駆けて行ってきただけに、今回もスバルの積極的な姿勢は評価できるものだ。
スバルにおいてコアとなるのが、先進運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」であり、今回はさらに進化させた新型のアイサイト(5世代目)のお披露目となったわけだ。このアイサイトはすでにレガシィなどに搭載されているのだが、ポイントは世界初となるステレオカメラの使用。通常はミリ波レーダーを使用したりするが、スバルはふたつのカメラを使用することで遠近感を認識しつつ、さらにその画面内で前走車や歩行者、障害物などを認識させている。
実際にデモ画像を見たが、かなり精度が高く、さまざまなものを認識でき、夜間でも感度を上げることで効果を発揮するという。さらに最大のメリットは価格で、アイサイトの場合、約10万円で装着が可能と、他メーカーの同様のシステムより破格といっていい。どんなに素晴らしい技術でも「ユーザーが選んで付けなくては意味なし」が基本。今までも全グレードでVSC標準装備化などを他車に先駆けて行ってきただけに、今回もスバルの積極的な姿勢は評価できるものだ。
試乗1●プリクラッシュブレーキ

前方のクルマや障害物に対して衝突しそうになった場合に回避させるのが、プリクラッシュブレーキ。アイサイトでは車間距離警報で回避を促しつつ、ブレーキなどの操作がない場合に作動する。その速度差が30km/h以下の場合は自動ブレーキがかかり、完全停止を目指す。また30km/h以上の場合でも減速により、衝突被害の軽減を図ってくれる。ちなみに全速度域での作動というのは世界初だと評価していい。
実際に試乗してみると、確かに低速であれば障害物に当たる前に止まってくれる。気分的にはシステムが対応してくれると思ってもかなりドキドキするが、もちろんなければそのままドン。その安心感はかなりのもの。一部では付いていることで過信するのではという意見も聞かれたが、今までプリクラッシュブレーキの試乗は他メーカーでもしてきたが、何度やっても緊張するだけに、過信するなんて無理だ。
実際に試乗してみると、確かに低速であれば障害物に当たる前に止まってくれる。気分的にはシステムが対応してくれると思ってもかなりドキドキするが、もちろんなければそのままドン。その安心感はかなりのもの。一部では付いていることで過信するのではという意見も聞かれたが、今までプリクラッシュブレーキの試乗は他メーカーでもしてきたが、何度やっても緊張するだけに、過信するなんて無理だ。
衝突の危険が迫ると、警告を発する。それでもドライバーがブレーキなどの操作をしない場合には、自動的にブレーキをかける。30km/h以下の場合は完全停止、それ以上の速度でも減速により被害の低減を図ってくれる。
試乗2●AT誤作動発進抑制制御

意外に今回一番関心したのがこちら。前に障害物(駐車場の壁など)があるのに、発進しようとした場合に作動するのがこの制御。よくあるAT車でのペダル踏み違えを防止してくれる。実際にDレンジに入れてアクセルを踏んでも、ピーピーと警告音が鳴り、メーター内でもアイコンが点滅。前に行くのを防ぐので、今でもたまに起こる駐車場での壁突き抜けを防止できるだろう。
ただ、まったく前に進まないのではなく、踏切などでのとじ込みを想定して少しずつ前に進むようにはなっている。駐車場であれば、輪留めがあるのでそれ以上進むことは不可能という絶妙なセッティングになっている。
ただ、まったく前に進まないのではなく、踏切などでのとじ込みを想定して少しずつ前に進むようにはなっている。駐車場であれば、輪留めがあるのでそれ以上進むことは不可能という絶妙なセッティングになっている。
時々ニュースでも報道されるアクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進。それを防いでくれるのが、このAT誤作動発進抑制制御だ。踏切などでのとじ込みを想定し、まったく前に進まないのではなく、ゆっくりと前進する。
試乗3●クルーズコントロール

あるととても便利なクルーズコントロール。新型アイサイトでのポイントはまず制動力を0.25Gから0.4G(1.6倍)に上げることで、前を走っているクルマの急ブレーキにもより対応できるようになっていること。さらに完全に前走車が停止した場合は、こちらも完全に停止し、その状態を維持してくれる。試乗では前走車に合わせて発進したり、止まったりで、作動は確実。もちろん実際に完全に身を任せるのは気分的にできない(そもそもしてはダメ)かもしれないが、安心感は確実に高まっているし、利便性が向上することで疲労も少なくなるのはありがたいことだ。
新型アイサイトは、制動力を0.25Gから0.4G(1.6倍)に上げている。そうすることで、前を走っているクルマの急ブレーキにもより対応できるようになった。もちろん完全停止にも対応する。

先進運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」 作動イメージ

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(レポート:近藤暁史)
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