安定した販売を続ける2代目アクア
トヨタは、Bセグメントのコンパクトカーである「アクア(MX系)」を一部改良(マイナーチェンジ)して発売を開始した。
今回の一部改良(マイナーチェンジ)は、フロントフェイスを中心とした大幅なデザイン変更と、予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」の機能拡充、装備向上が行われている。
2代目となるトヨタ アクア(MX系)がデビューしたのは、2021年7月。当時、コロナ禍ということもあり、半導体不足や工場の従業員感染など、販売や生産面でかなりの制約を受けての登場だった。
翌年2022年度の登録車販売台数ランキングでは、約7.4万台を売り7位となった。しかし、思うように生産できないことも影響し新型車ながら前年比87.3%と、販売面は伸び悩んでいた。
直近の2024年度では、約7.5万台を販売しランキング10位となっている。販売台数ランキングこそ、2022年度と比べると落ちているものの、マイナーチェンジ直前ながら販売台数は若干伸びているのが特徴。安定した人気を誇っている。
トヨタには、アクアの他、Bセグメントのコンパクトカーであるヤリスが存在する。同じGA-Bプラットフォームやハイブリッドシステムを採用するが、かなりキャラクターが異なる。
アクアは、乗り心地や静粛性重視。ヤリスは、スポーティな走行性能を優先した仕様になっている。また、アクアのZグレード(FF)のWLTCモード燃費は33.6㎞/Lとクラストップレベルの実力だ。
まさかの「ハンマーヘッドデザイン」を採用! プリウスミニと話題?
まず、今回の一部改良(マイナーチェンジ)で、驚いたのが大胆なフェイスチェンジだ。改良前のフェイスデザインは、大きく開いた台形型のグリルとキレ長のシャープなヘッドライトが特徴。迫力とスポーティさがほどよくミックスされていて、幅広い層に受け入れられる高感度の高いデザインのように見える。
今回の改良では、まったく異なるフェイスデザインへと変更。新フロントフェイスは、まさに「プリウスミニ」といった印象。プリウスや最新クラウンシリーズなどにも採用されている「ハンマーヘッドデザイン」が採用されたのだ。
このデザイン変更に関して、トヨタはアクアブランドの“先進・上質”なイメージをより一層高めるためとしている。
この「ハンマーヘッドデザイン」、どうやら好き嫌いが出るようで、Google検索の「他の人はこちらも検索」では、「ハンマーヘッドデザイン、ダサい」といったキーワードが出てくるほどだ。しかし、全体的に「ハンマーヘッドデザイン」は好評のようで、その結果、プリウスや新型クラウンシリーズの販売も好調だ。
「トヨタセーフティセンス」の進化でより安全なクルマになったアクア。装備充実だが、価格も大幅アップ!
デザイン変更以外では、予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」の機能が大幅にアップデート。重要な自動ブレーキの機能は、検知対象物にバイクを追加。また、出会い頭による衝突回避機能も追加した。より、安全なクルマへと進化している。
装備面では、上質な乗り心地を実現するスムーズストップ、電動パーキングブレーキ・ブレーキホールド機能などを標準装備。その他、扱いやすさを向上させる装備も設定された。
大幅な改良が施された2代目アクア(MX系)。上級人気グレード「Z」の新車価格は、2,824,800円となった。一部改良前の新車価格と比べると、約26万円の大幅アップとなっている。かなり、装備が充実したとはいえ、大胆な価格アップといえる。
トヨタ アクア(MX系)主な改良ポイント
▽外観意匠を刷新
- ハンマーヘッドをモチーフとしたフロントデザインを採用(全グレード)
・Bi-BeamLEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ(デイライト機能付)
・左右のヘッドランプを繋ぐセンターランプ・LEDアクセサリーランプ(Zグレードのみ)
- バックドアガーニッシュ(ピアノブラック塗装)追加(全グレード)
- 16インチアルミホイール(ダーククリア切削光輝+ブラック塗装/センターオーナメント/ブラック塗装ホイールナット付)(Zグレードにメーカーオプション)
- 外板色に新色を追加
モノトーン: マッドバス、グレイッシュブルー
ツートーン: マッドバス×ブラックマイカ、グレイッシュブルー×ブラックマイカ、クリアベージュ×ブラックマイカ
▽内装装備を変更
- 大型マルチインフォメーションディスプレイを標準装備(7インチ)
- センタークラスター下部にHDMI入力端子を標準装備
- 合皮パッケージに新色(ライトグレー)を追加(Zグレードにメーカーオプション)
- ディスプレイオーディオ:最新のコネクティッドナビ対応のものを搭載。また、G、X、Uグレードのモニターサイズを8インチに拡大
▽基本性能を向上
・安全装備の拡充
- プリクラッシュセーフティー:対象物にバイクを追加。また、出会い頭による衝突回避機能も追加
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付*1):先行車との車間距離設定を4段階に設定
- ロードサインアシスト:道路標識の転回禁止、信号機の読み取り機能を追加
- 発進遅れ告知機能(*2):交差点で信号が赤から青に変わった時の告知機能を追加
- プロアクティブドライビングアシスト機能(PDA):車線内走行時の常時操舵支援機能を追加
- ドライバー異常時対応システム(*3)
- アドバンストパーク:並列前向き駐車・後向き出庫、並列前向き出庫を追加(Zグレードにメーカーオプション)
・取り回しやすさの向上
- 上質な乗り心地を実現するスムーズストップを標準装備(*4)
- 電動パーキングブレーキ・ブレーキホールド機能を標準装備(*5)
- ドアミラー全開時の車幅を30mm縮小し、取り回しのしやすさを向上
- Powerを切った際ドライブモード(ノーマル/POWER+/エコドライブ)の設定を維持。運転開始時に再設定の必要がなく使い勝手が向上
*1 先行車が停止した時は自車も停止して停止状態を保持、先行車が発進した時はドライバー操作により発進し、追従走行を再開する機能
*2 先行車の発進をお知らせする従来の機能に加え、うっかり出遅れをブザー&マルチインフォメーションディスプレイ表示でお知らせ
*3 ドライバーの運転継続の困難を検知した際の警告機能および車両操作機能
*4 停止直後の車両の揺れ動きを抑え、乗員の姿勢変化を低減するよう補助する機能
*5 ブレーキホールド機能をオンのままPowerを切った場合、次回運転開始時にオンの設定が維持される機能を採用
運転する度にブレーキホールドを設定する必要がなくなり利便性が向上
日産オーラ ニスモ tuned e-POWER 4WD試乗記
トヨタ アクア(MX系)新車価格
・X FF 2,486,000円/4WD 2,684,000円
・G FF 2,654,300円/4WD 2,852,300円
・Z FF 2,824,800円/4WD 3,022,800円
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