発電用エンジンとして、ロータリー(RE)復活!
マツダは、ベルギーで行われたブリュッセルモーターショーで、マツダ独自のロータリーエンジンを搭載したPHEVである新型MX-30 e-SKYACTIV R-EV(エムエックス サーティー イースカイアクティブ アールイーブイ)を初公開した。
マツダのロータリーエンジンは、1967年にデビューしたコスモスポーツに初搭載。量産ロータリーエンジンが初登場した。その後、マツダを象徴するエンジンとして生産され続けてきたが、燃費や排ガス規制など多くの課題を超えることができず、2012年RX-8と共に新車用の生産を終了した。
しかし、マツダを象徴する技術ということもあり、開発そのものは続いた。水素を使ったロータリーエンジンなども開発されたものの、再デビューには至らなかった。
新型MX-30 e-SKYACTIV R-EVの原点は、デミオEVエクステンダー?
転機ともいえるのが、2013年11月に発表されたデミオEV。EV(電気自動車)としているものの、ロータリーエンジンを発電機として使うPHEVも用意。当時、マツダはエクステンダーと呼んでいた。
搭載されたていたロータリーエンジンの排気量は330㏄とコンパクト。出力も22kW(30ps程度)と低いものだった。そんなデミオEVの公開から約10年。ついに、市販ベースのロータリーPHEVである新型マツダMX30 e-SKYACTIV R-EVがデビューした。
ロータリーエンジンは、初期の頃から発電機としてのパフォーマンスに注目されていた。それは、ロータリーエンジンならではのコンパクト性。パワーユニットそのものが、とても小さいので搭載場所の自由度が高い。
さらに、回転するローターの出力軸と高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置できるの効率も良い。懸念され続けている燃費性能も発電機として使うのであれば、使用するエンジン回転数域も限られてくるので、低燃費化もしやすいというメリットがあった。しかも、スムースなので振動面でも有利だ。
ロータリーエンジンの型式は8C。0-100㎞/h加速が9.1秒
さて、そんな新型マツダMX30 e-SKYACTIV R-EVには、8C型と呼ばれる830㏄のロータリーエンジンが搭載されている。出力75psのロータリーエンジンで発電し、170psのパワーをもつモーターで前輪を駆動する。
ベルギー仕様では、0-100㎞/h加速が9.1秒、最高速度140㎞/hというパフォーマンスを誇る。ロータリー=スポーツカーというイメージが強いが、あくまでロータリーエンジンは発電用。スペック的には、一般的なPHEVといったところだ。
そして、搭載される駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量は17.8kWh。85㎞の距離をEV走行可能だ。そして、50Lの燃料タンクを組み合わせることで航続距離は600㎞以上となる。
ロータリーエンジンのイメージをよりアピールする特別仕様車「Edition R」も同時投入!
新型マツダMX-30 e-SKYACTIV R-EVには、早くも特別仕様車「Edition R」を設定。黒基調の外板色および内装色としながら、ルーフサイドにはマツダ初の乗用車である「R360クーペ」のルーフ色を復刻したマローンルージュメタリックを差し色として採用。
また、フロアマットやシートのヘッドレストには、ローターの形状を模したバッジやエンボス加工などの専用デザインを施した。

ベルギー仕様の新型マツダMX30 e-SKYACTIV R-EVの価格は約617万円!?
そして、新型マツダMX30 e-SKYACTIV R-EVのスポーティグレードであるEdition Rのベルギー価格は44,070ユーロ。装備の詳細はだが、1ユーロ140円換算だと、およそ617万円だ。
MX-30 EV Highest Setの価格が約 502万円。日本で新型マツダMX30 e-SKYACTIV R-EVのEdition Rの価格がいくらになるのか楽しみだ。
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