【中古車購入術】中古車の誤解パート3「適正価格が分からない」 [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【生活・文化】2010/11/19

「中古車は適正価格がわからないから手を出せない」そんな声をよく聞くが、中古車の流通の仕組みを知れば、不明朗な会計ではないことがわかる。※写真と本文は関係ありません。

中古マンションや住宅のほうがわかりにくい

中古車 ラインアップ

中古車はオークションによる競売で相場が形成される。実際に比べてみればわかるが、同じ年式、同じ程度のクルマなら価格に大きな違いはないはずだ。※写真と本文は関係ありません。

 よく聞く話に「中古車は適正価格がわからず手を出しにくい」というのがある。ガリバーが実施した「中古車のイメージに関するアンケート」においても、複数回答ながら全体の52.6%が「適正価格がわからない」と回答している。この数字を中古車業者は真摯に受け止めなければならない。一方、ユーザー側にも大きな誤解がある。
 クルマの価格というのは、AA(オートオークション)を中心とした相場で成り立っている。AAとは中古車を競り(せり)にかける「市場」のようなところ。生鮮食料品の卸売り市場のクルマ版で、全国にある。基本的に中古車販売会社はそこでクルマを仕入れて販売する。どのくらい利益を乗せるかは販売会社次第だが、高すぎては売れないし安すぎても儲からない。そのため、ほとんどの販売会社が近隣の同業他社の価格を見ながら決めているのが実情なのだ。実際、中古車販売会社のホームページで同じ車種年式装備などを比べてほしい。それほど大きな差はないことが分かるはずだ。今ではインターネットや中古車情報誌のおかけで、中古車の相場はまる分かりともいえる。
 むしろ、中古マンションや住宅のほうが相場は分かりにくいといえるんじゃないだろうか。中古マンションや住宅は、クルマのように同じ物件が存在しないため適正価格かどうかをユーザーは判断しにくい。実際に経験した人もいるだろう。買ってから後悔するのが中古マンションや住宅の常、なのである。

中古車は信頼できるお店で買うのが鉄則

中古車 ガ リバー

価格も大切だが、やはり中古車は信頼できる販売店で買うのが大前提。最近ではガリバーのように、独自の流通ルートを確保し「いいクルマを安く」を販売するお店もある

 こういった中古車の相場形成のプロセスにも例外がないわけではない。自社で仕入れて自社で売る直販ルートをもつ業者が販売する中古車だ。この場合、中間マージンがかからないため、AAを通して中古車を販売するより安くユーザーに提供できるわけだ。最大手のガリバーなどが有名だが、こうした販売形態を取る販売会社も少なくはない。
 よく「中古車に掘り出し物なし」といわれる。いいものは高く、悪いものは安く、相場がシッカリと形成されているからだ。とくに、相場より妙に安いクルマは要チェック。安くなる理由は事故歴や修復歴などさまざまで、それなりの理由があるからだ。
 もちろん、その理由をキッチリ説明して売るぶんには問題ない。ユーザーが責任を持って乗ればいい。ところが、理由を隠して売る業者が存在するから困ったもの。「中古車は適正価格がわからず手を出しにくい」といわれてしまうのは、こうした不心得な業者によるところが大きい。中古車は信頼できる業者から買うのこと鉄則。さらに、ちょっとインターネットで調べれば、価格相場もすぐにわかるので、個人により値引きが異なる新車より公正かもしれない。

【関連記事】

(レポート:CORISM編集部

【オススメ記事】