ガソリン価格夏前に170円台突破確実!? これからも主役は「低燃費車&低燃費運転」国沢コラム [CORISM]

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【生活・文化】2011/04/11

地震に中東の政情不安、原発問題と原油依存は、さらに強くなる!

低燃費車
 地震による品薄が終わってみたら、ガソリンは150円を突破していた。便乗値上げだと思っている人も多いようだけれど、地震で大騒ぎになっている間に原油の国際相場がジワジワ上昇。4月6日時点のドバイ原油で2年8ヶ月以来(前回のガソリン高騰)となるバレル=114ドル台を付けている!
 なぜか? 相変わらず中東の政情不安が続いているためで、今のところ解決のメドも立っておらず。むしろ長期戦の様相を呈しており、いつスエズ運河閉鎖という事態になってもおかしくない状況。そんなことからヨーロッパの主力となっている北海原油はバレル=120ドル台を付けているほど。
 さらに原発の先行き不安により、火力発電所を稼働させる国も出てくるだろう。すでにドイツは 全ての原発を停止させ、再稼働の見込み無し。電力の80%を原発に頼っているフランスだって楽観出来ないという。少なくとも現在計画中の原発の大半が凍結になるハズだ。
 当然ながら原油依存率は高まっていく。政情不安に加え将来的な原油ニーズの上昇確実となれば、相場が安くなるワケがない。前回の原油高騰のピークとなったバレル=130ドル後半に届く可能性大。そうなると現在の相場から10〜15%程度上がり、160円を突破する。
 

円安が加わり、ガソリン価格は急上昇!! クルマ選びも低燃費車が、さらに人気を集める!

トヨタ プリウスPHV

 短い距離の通常時は電気自動車として走り、電池の電力が無くなると通常のハイブリッド車として走行するプリウスPHV。電気自動車の欠点ともいえる総走行距離をハイブリッド技術で補っている。リチウムイオン電池を使用

 今回もう一つ悪い状況が重なってしまった。円安だ。世界の相場屋は日本の被害を甚大だと判断したのだろう。復興のため下を見て30兆円以上掛かるというあたりも円安の大きな材料になる。ただでさえ国債(国の借金)は1000兆円を突破するイ キオイ。もはやこれまでといった雰囲気漂う。
 地震直後は70円台に突入した円ドルレートながら、4月に入るやジワジワ円安となり、4月6日時点で1ドル=85円台を付けた。おそらく90円突破は時間の問題。もしかすると100円台の円安もあり得る。こうなると原油に代表される輸入品を値上げしなければなるまい。
 また、本来なら3ヶ月の平均で160円を突破したら約25円の減税となる「セーフガード」が稼働する予定だったけれど、今回の震災で民主党は早くも撤廃の意志を表明。野党だって反対しにくいだろうから、99%減税は行われないと思う。以上、安くなる要因が一つも無し。
 早ければ需要期であるゴーデンウィーク前に160円を伺うガソリン相場となるかもしれない 。遅くとも夏には160円は突破することだろう。気になる上値といえば、170円台と予想する。あまりにも高くなると需要が減るからだ。いずれにしろ燃費の良い運転&クルマ選びが重要です。
トヨタ プリウスα(アルファ)

 プリウスミニバンとして、4月下旬に搭乗予定だったプリウスα(アルファ)。7人乗りはリチウムイオン電池を搭載。プリウスよりは燃費が落ちるものの、ハイブリッド車の多様化という意味で、注目される1台。地震の影響で発売が延期になった

日産リーフ

 新時代の到来を予感させる100%電気自動車、日産リーフ。ラミネート形状のリチウムイオン電池を搭載し、ITを駆使して総走行距離のハンデを補う仕組みをもつ。また、重心が低いためボテッとしたデザインなのに、意外なほどスポーティな走りを披露する

ホンダ フィットシャトル ハイブリッド

 こちらも震災の影響で発売が延期されたフィットシャトル・ハイブリッド。フィット・ハイブリッドの技術をさらに進化させ、ワゴン化による重量が増加のハンデを乗り越え、フィット・ハイブリッドと同じ低燃費を実現した

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(レポート:国沢 光宏

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