2019年1~12月、年間新車販売台数ランキング N-BOX、圧倒的ナンバー1の座にゆるぎなし!
2019年1~12月、年間新車販売台数ランキングの目次
- 災害、増税などがあったものの、軽微なマイナスで済んだ2019年の新車販売台数
- 2019年、年間新車販売台数ランキング 1位~10位
- 1~4位まで軽乗用車が独占するも、販売台数はややかげりが見えてきた?
- 登録車ナンバー1はプリウス。安定した人気を維持
- ゴーン事件でイメージダウン? 登録車2位となったノート
- 人気コンパクトカーが続々フルモデルチェンジ予定。2020年は、ランキングに大変動アリ?
- 2019年、年間新車販売台数ランキング 11位~20位
- 厳しい結果となったロールーフ系軽自動車
- スライドドア車ばかりとなった11~20位
- 2019年、年間新車販売台数ランキング 21位~30位
- 21~30位は、SUVが目立つ
- 高級ミニバン、アルファード好調!
- 2019年、年間新車販売台数ランキング 31位~50位
- クラウン、窮地! 前年比割れナンバー1に・・・
災害、増税などがあったものの、軽微なマイナスで済んだ2019年の新車販売台数
自販連と全軽自協の集計による2019年の年間の新車販売台数は、519万5216台だった。これは前年の527万2067台に対して98.5%で、小幅ながらマイナス成長に終わった。
このうち登録車は328万4870台で、前年比98.1%、軽自動車は191万0346台で99.3%だった。2019年は台風などの自然災害の影響があったほか、消費税の増税もあったので、この程度のマイナスは仕方ないところかも知れない。
年間の数字では、軽自動車のほうが落ち込みが小さかったものの、消費税の増税以後は軽自動車のほうがやや弱含み傾向になっているので、2020年の販売がどうなるか注目されるとこである。
なお、輸入車は34万8316台で、前年の36万6266台に対し、95.1%にとどまった。輸入車のほうが国産車よりもマイナス幅が大きなものになっている。
2019年、年間新車販売台数ランキング 1位~10位
1)N-BOX 253,500台(104.8%)
2)タント 175,292台(128.4%)
3)スペーシア 166,389台(109.4%)
4)デイズ系 157,439台(111.3%)
5)プリウス系 125,587台(108.8%)
6)ムーヴ系 122,835台( 90.4%)
7)ノート 118,472台( 86.9%)
8)シエンタ 110,880台(117.9%)
9)カローラ 104,406台(116.1%)
10)アクア 103,803台( 82.0%)
1~4位まで軽乗用車が独占するも、販売台数はややかげりが見えてきた?
2020年の新車販売の銘柄(通称名)別ランキングは別掲の通りで、ホンダN-BOXが3年連続してナンバー1を確保している。N-BOXは、月間販売ランキングで2年以上にわたって首位を独走してきた。
だが、11月にタントに抜かれて月間での連続首位が途切れたが、年間のランキングはしっかりナンバー1をキープした。2位のタントに対して8万台以上の差を付けているので圧倒的な大差によるナンバー1である。
N-BOXは、2019年に改良などがあったものの、前年比が4.8%増だったのに対し、タントはフルモデルチェンジの新型車効果があって28.4%の増加になっている。
3位はスペーシアで9.4%の増加、デイズはフルモデルチェンジの効果が最も良く効いたはずだが、11.3%の増加で4位にとどまっている。ここまで上位4車種を軽自動車が占め、トップ10にはほかにムーヴ系が入っている。ムーヴ系はムーヴキャンバスの新車効果が一巡したことから、前年比は9.6%のマイナスになっている。
前年はトップ10のうち7車種を軽自動車が占めて圧倒的な強さを感じさせたが、2019年は5車種にとどまったので、軽自動車の勢いがやや衰えてきたような印象である。
登録車ナンバー1はプリウス。安定した人気を維持
登録車の首位は5位のプリウス系だった。現行プリウスは以前のような強さはなくなったものの、それでも燃費の良いハイブリッド車の代表として安定した売れ行きを続けている。
2019年の登録車の月別首位を見ると、1~3月をノート、4~7月はプリウス、8~9月はシエンタ、10~12月はカローラと、4車種が次々に入れ変わって首位を占めている。それだけ混戦状況にあったわけだが、年間を通じての台数ではプリウス系が首位だった。
ゴーン事件でイメージダウン? 登録車2位となったノート
次いで登録車の2位、合計で7位に入ったのがノート。さらにシエンタ、カローラと続き、10位に入ったのはアクアだった。
ノートは前年比が13.1%減、アクアは18.0%減で、いずれもモデルの新鮮さが薄れてきたため、販売台数が減少している。
ただ、2020年にはノートがフルモデルチェンジを予定している。フルモデルチェンジ直後は、イッキに販売台数を伸ばしそうなので期待が高まる。
人気コンパクトカーが続々フルモデルチェンジ予定。2020年は、ランキングに大変動アリ?
また、2020年はノートだけでなく、ホンダ フィットがフルモデルチェンジ予定。さらに、トヨタはヴィッツの代りにヤリスを投入。ノート、フィット、ヤリスとBセグメントのコンパクトカーが相次いでフルモデルチェンジ予定なので、新車販売台数ランキングも大変動が予想できる。
こうしたモデルが新車販売台数ランキングベスト5内にドンドンと食い込んでくる可能性があり、今年1位から4位を占めた軽自動車にも大きな影響を与え得る可能性が高い。
2019年、年間新車販売台数ランキング 11位~20位
11)ミラ 94,572台( 88.1%)
12)セレナ 92,956台( 93.1%)
13)ルーミー 91,650台(106.2%)
14)ワゴンR 90,046台( 83.4%)
15)ヴォクシー 88,012台( 97.0%)
16)フリード 85,896台(101.8%)
17)ヴィッツ 81,554台( 93.4%)
18)タンク 74,518台(101.0%)
19)フィット 74,140台( 82.0%)
20)アルト 72,033台( 93.3%)
厳しい結果となったロールーフ系軽自動車
11位から20位までのランクには、いろいろな車種が入っていて、にぎやかな様相を見せている。
まず軽自動車は11位のミラ、14位のワゴンR、20位のアルトと3車種が入った。いずれも前年に比べると販売台数を落しており、ランキングが下がるのも止むを得ない状況だ。
とくに、ミラやアルトといったロールーフ系は、大幅な前年比割れとなっている。とくに、ミラトコットは2018年に登場したばかりのモデル。早くも新鮮さを失っている状況だ。
ハイト系のワゴンRも大幅前年比割れとなっていて、軽乗用車はN-BOXを中心としたスーパーハイト系一色といった傾向が、より明確になってきている。
スライドドア車ばかりとなった11~20位
ミニバン系のモデルは、12位のセレナ、15位のヴォクシー、16位のフリードと3車種が入っている。いずれもフルモデルチェンジから一定の期間を経ているが、モデルの新鮮さが薄れてきた中でも頑張りを見せている。マイナーチェンジのあったフリードが前年比をわずかに伸ばしている。
コンパクトカーは13位のルーミー、17位のヴィッツ、18位のタンク、19位のフィットの4車種で、このうちルーミーとタンクは前年に比べて販売台数を伸ばしている。トヨタ車はこの3車種に加えてヴォクシーを加えた4車種が20位以内に入っている。
この順位で多いのが、両側スライドドアをもつモデル。セレナ、ヴォクシー、フリード、タンク、ルーミーと5台がランクイン。1~10位でも4台が両側スライドドア車。1~20位までのだと、なんと約半数に近い9台がスライドドア車だ。日本はスライドドア車の人気が高い。
また、フィットは新型車の生産が順調に立ち上がらなかったため、ランクを大きく下げる結果になった。
2019年、年間新車販売台数ランキング 21位~30位
21)アルファード 68,705台(116.8%)
22)ハスラー 57,840台( 88.6%)
23)ヴェゼル 55,886台( 93.7%)
24)CH-R 55,677台( 72.5%)
25)RAV4 53,965台(------ )
26)ノア 52,684台( 92.9%)
27)ステップワゴン 52,676台( 92.6%)
28)eKワゴン系 44,883台( 99.6%)
29)ソリオ 44,488台( 99.1%)
30)インプレッサ 43,780台( 80.8%)
21~30位は、SUVが目立つ
21位から30位までの車種もいろいろなものがあるが、このランクになるとSUV系の車種が入ってくる。22位のハスラーはSUVと見るかどうか微妙だが、23位のヴェゼル、24位のCH-R、25位のRAV4と3車種のSUVが入った。
ヴェゼルはモデルサイクルが長期化。CH-Rも新型車効果が一巡したところだ。途中に投入された新型車が登場したRAV4は、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し話題になるなど、良く売れている。
高級ミニバン、アルファード好調!
ミニバン系の車種も3車種が入っている。21位のアルファードは、前年に比べて16.8%の増加で、このランクではRAV4を別として唯一の増加車種だ。ほかに26位にノア、27位にステップワゴンが入っている。
軽自動車はハスラーとeKワゴン系の2車種、ほかにソリオとインプレッサが入っている。ハスラーはモデル末期だった割には良く売れた印象があり、eKワゴンは新型車効果があった年の割には伸び悩んでいる。三菱は販売網が弱っているので、デイズの3分の1以下の台数にとどまっている。
2019年、年間新車販売台数ランキング 31位~50位
31)エスクァイア 42,489台(105.6%)
32)パッソ 40,980台( 85.6%)
33)キャスト 40,341台( 94.9%)
34)ヴェルファイア 36,649台( 85.0%)
35)エクストレイル 36,505台( 72.6%)
36)ハリアー 36,249台( 80.6%)
37)クラウン 36,125台( 71.8%)
38)スイフト 33,238台( 90.7%)
39)フォレスター 32,384台(112.6%)
40)CX-5 31,538台(112.6%)
41)シャトル 30,856台(107.2%)
42)ジムニー 30,281台(144.6%)
43)ランドクルーザーワゴン 28,475台( 96.8%)
44)トール 26,736台(102.9%)
45)マツダ3 22,667台(------ )
46)クロスビー 24,108台( 94.1%)
47)ピクシス系 24,103台( 94.1%)
48)CX-8 23,294台( 75.9%)
49)ウエイク 22,382台( 78.2%)
50)デリカD:5 20,085台(148.8%)
クラウン、窮地! 前年比割れナンバー1に・・・
30位以下の車種では、31位のエスクァイア、39位のフォレスター、40位のCX-5、41位のシャトル、42位のジムニー、44位のトールなどが前年に比べて台数を伸ばしている。特にジムニーはフルモデルチェンジの効果で44.6%もの増加になった。ほかの車種もマイナーチェンジなどの改良が寄与している。
そして、窮地に立たされているのがクラウン。前年比は大幅ダウンの71.8%となった。これだけ大幅ダウンしているモデルは、ベスト50の中でクラウンがトップ。2018年にフルモデルチェンジしたばかりなので、これほどの大幅ダウンは、さすがのトヨタも想定外といったところだろう。
地味に好調なのが、デリカD:5。前年比は148.8%となった。販売台数こそ約2万台と少ないものの、三菱にとって収益が期待できる車種。三菱の基幹車種となっている。このデリカD:5の人気の秘密は、オフロードを苦も無く走れるオフローダーミニバンとしてのユニークな価値だ。
<レポート:松下 宏>
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