2020年、年間新車販売台数ランキング 絶対王者N-BOX、首位の座を死守

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【ビジネス・経済】2021/01/19

2020年年間新車販売台数ランキング

 

2020年、年間新車販売台数ランキングナンバー1はN-BOX!

自販連と全軽自協の調べによる、2020年の年間の新車販売ランキングがまとまった。

年間の販売台数で首位に立ったのは、ホンダのN-BOX系だ。月別の販売台数を見ると、N-BOX系は9月以降はヤリス系に首位を奪われた。だが、1月から8月までは首位を独走していたこともあり、前半の貯金が物を言って年間での首位を確保した。

現行N-BOXは2017年の発売で、2020年12月にマイナーチェンジ。モデルサイクル的には、後期に入っているため、販売台数は20万台を切って前年に比べて77.3%にとどまった。それでも、良く売れるクルマであることは確かだ。

新車販売台数ランキングナンバー1 ホンダN-BOX 
ホンダN-BOX新車情報・試乗評価一覧

ただ、懸念材料もある。N-BOXのマイナーチェンジは、微小なデザイン変更程度に止まっている。走行性能面の進化はなく、すでにN-BOXを上回る走行性能を誇るモデルも出てきている中、こうしたマイナーチェンジがマーケットでどう判断されるかも注目だ。

なお、N-BOX系が販売ランキングの首位に立つのは、これで4年連続になったが、4年も首位を続けたのはホンダ車として初のこと。また軽自動車だけに限ってみれば6年連続で首位を確保している。

 

 

2021年はヤリス系がナンバー1の座を狙う?

トヨタ ヤリスクロス
トヨタ ヤリス新車情報・試乗評価一覧

2位はトヨタ ヤリス系だった。コンパクトハッチのヤリスが2月に発売された後、ヤリスクロス、GRヤリスなどを追加してラインナップを充実させてきた。

販売統計では、これらをトータルした数字になることもあって、2020年は9月から12月まで首位を続けたほか、4月、5月、7月、8月には2位の座を確保している。安定した売れ行きで2位になったといえる。この勢いであれば、N-BOXを上回り2021年新車販売台数ランキングナンバー1の座を奪うことも期待できるだろう。

 

ベスト10内軽自動車が4台を占めた2020年

トヨタ ライズ
トヨタ ライズ新車情報・試乗評価一覧

3位にはスズキ スペーシアが入った。最近は、軽自動車でN-BOX系に次ぐ2位の座を安定的に確保しており、登録車を含めた総合ランキングでもトップ3に入ることが多い。ライバル車である4位のタントに1万台ほどの差をつけての3位だった。2020年には、N-BOX、スペーシア、タントと軽自動車が上位に入り、さらに7位にもムーヴ系が入って軽自動車が4車種を占めた。

総合5位には、小型SUVのトヨタ ライズが入った。ライズは昨年11月に発売され、今年は1月と2月に登録車として首位に立つような好調な売れ行きを示していただけに、この位置も当然といえる。

現在では、車格や価格がオーバーラップするようなヤリスクロスが登場しているが、価格がやや安いライズの需要は根強いものがあり、このランクも当然といえる。6位にはバリエーション追加による新型車効果のあったトヨタ カローラが入った。

 

 

やや伸び悩むフィットは8位

ホンダ フィット
ホンダフィット新車情報・試乗評価一覧

トップ10は以下、7位にダイハツ ムーヴ系、8位にホンダ フィット、9位にトヨタ アルファード、10位にトヨタ ルーミーという順だった。ムーヴ系はムーヴキャンバスを中心に安定して売れている。

フィットはフルモデルチェンジを受けたばかりにしては、やや物足りない台数だ。かつて販売ランキングの首位に立ったこともあるクルマだけに、もう少し上位に食い込みたいところである。

アルファードは、高額車なのに良く売れている。これは以前ならクラウンを買っていたようなユーザーが、今はアルファードを買っているためだ。実質的にヴェルファイアを統合した形になっていることも台数を伸ばしている理由である。

同様にルーミーはタンクを統合したことで、トップ10入りしたといえる。

■2020年、年間新車販売ランキング 1~10位

1)N-BOX              195,984台( 77.3%)
2)ヤリス系              151,766台(2020-02)
3)スペーシア             139,851台( 84.1%)
4)タント               129,680台( 74.6%)
5)ライズ               126,038台(759.2%)
6)カローラ              118,276台(113.3%)
7)ムーヴ系              104,133台( 84.8%)
8)フィット                98,210台(132.0%)
9)アルファード              90,748台(132.1%)
10)ルーミー                87,242台( 95.2%)

 

 

ハスラー好調。軽自動車がひしめき合う11~20位

スズキ ハスラー
スズキ ハスラー新車情報・試乗評価一覧

11位から20位までの車種では、新型車効果のあったスズキ ハスラーが前年比38.5%増の売れ行きで、同様にN-WGNも新型車効果で前年の2倍を超える売れ行きになっている。

ルークスは、2020年3月に販売が開始されていることもあり、15位にとどまっている。非常に完成度の高いモデルだけに、2021年の販売台数は期待される。逆にデイズは、前年の半分くらいにまで落ち込みながらも11位の座を確保した。販売面でも統計上も、ルークスとデイズに分かれたことがランキングに影響したといえるのかも知れない。

21以下の車種では、22位のハリアー、26位のRAV4、30位のジムニーなどが前年を上回る販売台数を記録している。

ヴェゼル、フルモデルチェンジ直前!

ホンダ ヴェゼル
ホンダ ヴェゼル新車情報・試乗評価一覧  新型ホンダ ヴェゼル選考公式HP

47位には、ホンダ ヴェゼルが入っている。人気のコンパクトSUVということもあり、本来ならベスト20には入るべきモデル。ただ、ヴェゼルは、2013年に登場しており、モデルサイクルは長期化していることが販売台数減につながっている。

そんなヴェゼルだが、ベースとなるフィットがフルモデルチェンジしたことを受け、2021年春にフルモデルチェンジを予定している。ヴェゼルがフルモデルチェンジすれば、ライバル車であるヤリスクロスも現状のように好調を維持するのも難しくなる可能性もあり、上位のランキングにも大きな影響を与えそうだ。

 

 

■2020年、年間新車販売ランキング 11位以下

11)デイズ                 87,029台( 55.3%)
12)ハスラー                80,114台(138.5%)
13)フリード                76,283台( 89.1%)
14)ミラ                  73,462台( 77.7%)
15)ルークス                72,820台(2020-03)
16)シエンタ                72,689台( 65.6%)
17)ノート                 72,205台( 60.9%)
18)N-WGN                69,353台(214.2倍)
19)ヴォクシー             69,519台( 79.0%)
20)セレナ               68,648台( 73.8%)
21)プリウス              67,297台( 53.6%)
22)ハリアー              66,067台(182.3%)
23)ワゴンR               66,061台( 73.4%)
24)アルト                  63,371台( 88.0%)
25)アクア               59,548台( 57.4%)
26)RAV4                 54,848台(101.6%)
27)ノア                45,434台( 86.2%)
28)タフト               42,942台(2020-06)
28)ソリオ               40,342台( 90.7%)
30)ジムニー              38,056台(125.7%)
31)インプレッサ            36,385台( 83.7%)
32)タンク               35,591台( 47.8%)
33)ステップワゴン           34,441台( 65.4%)
34)CH-R                 33,676台( 60.5%)
35) eKワゴン系              33,200台( 74.0%)
36)パッソ               32,968台( 80.4%)
47)ヴェゼル              32,931台( 58.9%)

 

 

クラウン不振だが健闘している? 売れないセダンを売るトヨタ

トヨタ クラウン
トヨタ クラウン新車情報・試乗評価一覧

ランク外だが、注目したいのがトヨタ クラウン。セダン離れのなか、日本専用セダンとして孤軍奮闘中だ。トヨタの看板車種だった頃と比べれば、販売面では大幅に低迷中とはいえ、登録車のセダンモデルとしては32位と善戦。

価格の安いカムリは43位。販売台数では、約1万台の差を付けていることから、日本専用のセダンである実力を発揮しているといえるだろう。登録車年間ベスト10内で、セダンモデルでランクインしているのは、クラウンとカムリのみ。不人気カテゴリーでも、これだけしっかりと売り続けることができるトヨタの営業力はさすがといえる。

<レポート:松下 宏>

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