ホンダ ヴェゼル VS 日産キックス ライバル車比較評価 

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【対決】2021/09/30

ホンダ ヴェゼル VS 日産キックス

ヴェゼル 対 キックス、勝ったのはどっち?

 

日本マーケットで激戦カテゴリーになっているのが、BセグメントのSUV。ホンダ ヴェゼルにトヨタ ヤリスクロス、日産キックス、マツダCX-3と4メーカーが激しい販売戦争を繰り広げている。とくに、ヴェゼルとヤリスクロスはフルモデルチェンジしたばかり。キックスは新型車だ。

どのモデルも優れた低燃費性能や、背の高いSUVであることを感じさせない気持ちの良い走り、日本でも扱いやすいボディサイズなどが高く評価されている。

そこで、今回は半導体不足で納期が長期化しているものの、相変わらず高い人気を誇っているホンダ ヴェゼルと、タイで生産され日本に輸入されている日産キックスを徹底比較評価した。その結果は・・・?

 

ホンダ ヴェゼルの特徴

 

初代ヴェゼルは2013年に登場した。3代目フィットのプラットフォーム(車台)をベースとしたコンパクトSUVである。当時、BセグメントのSUVはヴェゼルのみだったこともあり、爆発的にヒットした。その人気は非常に高く、ヴェゼルはBセグメント以外のクラスも含め、SUV新車販売台数ナンバー1の座に何度も輝いた。

人気の秘密は、やはり低燃費のハイブリッドモデルがあったことや、クーペルックのデザイン、スポーティなオンロード性能、広い室内などが上げられる。

2021年4月、ヴェゼルはフルモデルチェンジを経て2代目となった。2代目ヴェゼルのプラットフォームは、初代ヴェゼルを改良したものだ。

パワーユニットは、4代目フィットと同じ1.5Lハイブリッドシステム使用。2代目ヴェゼル用に、パワーアップするなどのチューニングが施されている。

2代目ヴェゼルの広い室内と高い質感は、初代ヴェゼルから引き継がれている。
だが、外観デザインや走行性能などは、初代ヴェゼルとは異なる方向性で開発された。ホンダはクーペルックなデザインとしているが、伸びやかなルーフラインをもつ。

初代ヴェゼルは、硬めのサスペンションセッティングでスポーティな走りを重視したモデルだった。しかし、2代目では、柔らかめのサスペンションで乗り心地となっている。

ハイブリッドシステムも一新された。4代目フィットと基本的に同じシリーズハイブリッドタイプのe-HEVを搭載。燃費性能を大幅に向上している。

4WDシステムは、プロペラシャフトをもちエンジンのトルクを直接後輪に伝えることができるリアルタイムAWDを採用した。

後輪をモーターで駆動するタイプの4WDシステムより、より大きなトルクを後輪に伝えることができる。悪路での走破性能を向上している。

そんな2代目新型ヴェゼルだが、初期受注では93%がハイブリッドのe:HEVを選択するなどe:HEVの人気が高い。しかも、SUVながら81%がFF(前輪駆動)を選んでいる。悪路での走行をとくに気にしない顧客が多い。

ホンダ ヴェゼル

 

日産キックスの特徴

 

日産キックスは、2020年6月に登場した。2代目ノートに採用されているVプラットフォーム(車台)を改良しSUV化している。

パワーユニットは、2代目ノートのシリーズハイブリッドシステムであるe-POWERを改良して使用している。

キックスは、タイで生産されている。そのため、細かな仕様やオプションの設定が難しく、日本仕様はかなり割り切った設定になっているのも特徴だ。

パワーユニットは、e-POWERの設定のみ。ガソリン車や4WDの設定はなく、グレードも2グレード設定となった。

日産キックス

1.燃費比較

ヴェゼルの評価 4.0
キックスの評価 3.5

バランス型のヴェゼル、市街地特化型のキックス

 

ヴェゼルとキックスの燃費は以下の通りだ。(両車FF、WLTCモード)

ヴェゼルe:HEV 24.8~25.0km/L

キックス 21.6km/L

ホンダ ヴェゼルの燃費は、ヤリスクロスとの比較では大敗した。しかし、相手がキックスに変わると、大勝する結果となった。

車両重量は、両車共大差がない。そのため燃費差が大きいのは、ハイブリッドシステムの差と空気抵抗などが理由となる。

似たようなハイブリッドシステムを使う両車だが、発電用エンジンの排気量が異なる。ヴェゼルは1.5Lハイブリッドだが、キックスは1.2Lハイブリッドだ。

ハイブリッドシステムは、両車共にエンジンの出力でモーターを回して発電し、その電力を使いモーターを駆動して走るシリーズハイブリッド方式である。

しかし、大きく異なる点がある。ヴェゼルは、「高速域でエンジン負荷が低く発電して走る」よりも、「エンジンの出力で直接タイヤを駆動して走行した方がよい」とコンピュータが判断した場合、エンジン直結モードで走行し低燃費化に貢献する。

こうした機能がキックスには無いため、高速域の燃費では不利になる。

ただ、面白いのは速度が低いWLTC市街地モードでは、キックスのほうが燃費がいい。

ヴェゼルの燃費が24.8~25.0km/L(FF)なのに対して、キックスの燃費は26.8km/L(FF)だ。

燃費面の勝敗は、総合力ならヴェゼル、市街地を走ることが多いなら低速域特化型燃費性能を誇るキックスとなった。

ホンダ ヴェゼル インパネ
ホンダ ヴェゼル インパネ

 

 

2.価格比較

 

ヴェゼルの評価 3.5
キックスの評価 2.5

 

装備充実! コストパフォーマンスはヴェゼルが勝る

 

ヴェゼルe:HEV 2,658,700~3,298,900円

キックス 2,759,900~2.869,900円

エントリーグレードはヴェゼルが安価だが、上級グレードではヴェゼルが高価になっている。

若干の装備差はあるものの、エントリーグレードでは、キックスXより安価なヴェゼルe:HEV Xのコストパフォーマンスが勝っている。

ヴェゼルには、より安定して曲がるアジャイルハンドリングアシストや、滑りやすい急坂を滑り落ちないように一定の速度を保って下ることができるヒルディセントコントロールなどが装備されている。

ヴェゼルはこうした機能がありつつ、キックスよりも約10万円安価なのだ。

しかし、キックスにはSOSコールが標準装備されている。エアバッグが展開するような事故が起きた場合、自動で専門のオペレーターに通報し、救急や警察への手配を代行してくれる機能だ。

ヴェゼルにも同様な機能があるが、オプション設定だ。

ヴェゼルの中間グレードになるe:HEV Zと、キックスXツートーンインテリアエディションを比べても、ヴェゼルのコストパフォーマンスが光る。

e:HEV Zには、e:HEV Xの機能に加えVGRと呼ばれる可変ステアリングギヤレシオや、後側方から接近する車両を検知し警報を発するブラインドスポットインフォメーション、パワーバックドアなどが装備されている。

しかし、キックスにはこうした装備はない。

価格はヴェゼルe:HEV Zが2,898,500円、キックスXツートーンインテリアエディションが2.869,900円だ。

このグレードでもヴェゼルのコストパフォーマンスが上回る。

日産キックス インパネ
日産キックス インパネ

 

その他の比較ポイントは・・・

3.購入時の値引き術

4.デザイン比較

5.室内空間と使い勝手

6.安全装備の比較

7.走行性能の比較

8.リセールバリュー比較

9.まとめ・総合評価

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