フォルクスワーゲン ゴルフGTI新車試乗評価 走りの質、価格とも納得できる価値あるスポーツハッチ

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【VW】2014/01/24

 

 

GTI伝統のテイストでまとめられたデザイン&インテリア

フォルクスワーゲン ゴルフGTI

フォルクスワーゲンゴルフ のスポーツモデルとなるGTI は、1970年代の初代モデルの時代から設定され、日本には1985年の2代目モデルの時代から輸入されていて、世界では190万台、日本でも5万台の累計販売台数を記録している。ゴルフのスポーツモデルとしてしっかり定着したクルマである。

標準車が高い定評を得ているゴルフ7をベースに、新しいゴルフGTIが設定された。発売から間もない時期の登場は、異例ともいえるようなタイミングでの投入である。

外観デザインの基本はゴルフ だが、ハニカムグリル左右いっぱいに赤いストライプを伸したほか、赤いブレーキキャリパーなど、GTIのお約束とも言うべきデザインを採用するとともに、LEDフォグランプなどの最新技術も盛り込まれている。

インテリアも初代モデル以来の伝統ともいえる、赤と白のラインが交差するチェックシート地や、赤ステッチの3本スポーク本革巻きステアリングホイール&シフトノブなど、GTI仕様が採用されている。

フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 

フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 

 

 

 

 

 

パワフルなエンジンだが、洗練されたパワーフィールは大人のスポーツハッチとしての価値をアップ

フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 新型ゴルフGTIに搭載されるエンジンは、直列4気筒2.0LのDOHC+インタークーラー付きターボ仕様で、162kW/350N・mのパワー&トルクを発生する。従来のモデルに比べるとパワーは7kWの向上だが、トルクは70N・mも向上していて、しかも最大トルクを発生する回転数が1500回転から4000回転という幅広いトルクバンドを持つ。格段にトルクフルなエンジンとすることなどで、燃費は2割以上も向上している。

標準車に搭載される1.4LのTSIエンジンは、103kW/250N・mのパワー&トルクで、これでも十分というか、1.2L版でも十分な実力を持つのに、格段にパワフルなエンジンを同じボディに搭載しているのだから、余裕十分の走りが得られるのは当然のこと。

この2.0Lエンジンの良さは、絶対的なパワーやトルクの数値よりも、その出方にある。荒々しさなどを感じさせることなく、とても穏やかで洗練された感じながら、実に力強い動力性能を発揮するという感じなのだ。

アクセルを軽く踏み込むだけで十分に速いし、湿式の6速DSGの変速フィールも好感が持てる。それがますます大人のスポーツモデルといった印象を与えているのも高評価できる。

フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 

 

突然コーナーリングが上手くなるXDS。ドライバーの上達を損ねかねない機能ともいえる部分が悩みどころ

フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 新型フォルクスワーゲン ゴルフGTIは、シャシー性能も進化した。プログレッシブステアリングと呼ぶ新しいタイプのステアリングが採用されたのがそのひとつ。ハンドルを切り込むに連れてギア比がクイックになってぐいぐい曲がっていく感じになる。

コーナリング性能の高さには、XDSと呼ぶ電子制御式のディファレンシャルロックも関係していて、コーナリング時に内側のタイヤのグリップ不足を検知すると、瞬間的にブレーキをつまんで内輪の空転を防ぐ仕組みだ。

ジムカーナコースのようにパイロンを立てた特設コースで試乗したら、普通ならアンダーステアになって膨らんでゆきそうなタイトターンでも、思った通りのラインをそのままトレースしていく感じになる。知らないうちに運転がうまくなったかと錯覚するような走りだ。

これは、ある意味で操る楽しさを損ないかねない要素だが、私を含めた並みの腕のドライバーにはクルマのコントロール性が高まる良い装備であると思えた。

さらに、アダプティブシャシーコントロールのDCCの設定(オプション)もある。ダンパーの減衰力やパワーステアリングの特性を、コントロールするもので、ノーマル、コンフォート、スポーツの3種類のモードが選択できる。それぞれのモードはそれなりにメリハリが効いた設定になっているので、その日の気分でモードを選択して走れば良い。

リーズナブルな価格は高評価。予算に余裕があるのなら、GTIという選択もあり!

フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 新型フォルクスワーゲン ゴルフGTIには、上級仕様の追突軽減ブレーキやプッシュ式のエンジンスターターなど、ひとクラス上の仕様が用意されている。価格は369万円だから、ハイラインに比べると70万円ほど高い。

エンジンの動力性能やシャシー性能の違い、あるいは装備の違いなどを考えたら、70万円差というのは十分に納得できる価格差ではないだろうか。DCCやカーナビなどのオプションを装着すると400万円級のクルマになるのだが、走り志向のユーザーを中心にけっこう良く売れるグレードになるのではないかと思う。新型フォルクスワーゲン ゴルフGTIは、標準のゴルフ7同様に高く評価できるモデルとなっている。

フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI

 

フォルクスワーゲン ゴルフGTI価格、スペック、燃費など

■スペック
サイズ:全長 4,275mm x 全幅 1,800mm x 全高 1,450mm
エンジン:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ), 1,984cc
最高出力:162kW(220PS)/4,500-6,200rpm
最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1,500-4,400rpm
トランスミッション:6速DSG
燃料消費率:JC-08モード 15.9km/L

■主要専用装備
・外装
LEDフォグランプ(フロント)
・GTI専用エクステリア
ハニカムフロントグリル
フロント&リヤバンパー
リヤスポイラー
LEDテールランプ
クロームツインエキゾーストパイプ
225/45R17タイヤ、7.5Jx17アルミホイール

・シート・内装
GTI専用インテリア:
スマートエントリー&スタートシステム”Keyless Access”
フルカラーマルチファンクションインジケーター
トップスポーツシート
レザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイール
レザーシフトノブ
プラスティックデコラティブパネル
ドアシルプレート
アルミ調ペダルクラスター
足回り
GTI専用スポーツサスペンション
電子制御式ディファレンシャルロック”XDS+”
レッドブレーキキャリパー
225/45R17タイヤ+7.5Jx17アルミホイール
その他 プログレッシブステアリング
フォルクスワーゲン プロフェッショナルケア

■価格:3,690,000円

■メーカーオプション価格
レザーシートパッケージ 262,500円
電動パノラマスライディングルーフパッケージ 126,000円
DCCパッケージ 210,000円
オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト(有償オプションカラー)63,000円

 

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(レポート:松下 宏

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