ダイハツ ミラ ココアは、2009年8月にデビュー。車名からも分かる通り、ミラをベースとしながらも、専用のボディをもつ派生車だ。ミラのような背が低いタイプの軽自動車は、低価格なクルマが中心になっていて100万円を切るリーズナブルな価格帯が中心。どちらかというと、ビジネスユース系の実用車が多い。

　一般的には、ミラ以外のユーザーはムーヴなどのハイトワゴン系に移行する。しかし、少数だが全高がそれほど高くなくてもよく、ムーヴでは売れ過ぎでイマイチ個性が足りないと考える顧客層がいる。当然、個性派である以上は、質感も重要。そんな個性派と上質さを求める顧客に対して、送り出されているのがミラ ココアだ。スズキでいうと、アルト ラパンが同じ顧客層向けに存在する。

　今回の投入された特別仕様車「ココア Ｘ“スペシャルコーデ”」「ココア プラスＸ“スペシャルコーデ”」は、 ドアアウターハンドルやホイールキャップを専用のパールホワイト色とすることで、アクセントを加えデザイン性を向上。また、内装についても、特別仕様車専用のブラウンシートで、「あたたか
モダン」な印象のインテリアとした。

　その他、特別仕様車専用のボディーカラーとなる「2トーンセレクション」を3パターン設定し、特別感を演出している。

　ミラ ココア スペシャルコーデは、全体的に可愛らしさの中に上質感を感じさせる仕上がりが特徴。インテリアは、自分の部屋のような女性が好むスタイルになっている。ハイト系ワゴンなどは、なんだか子育てとか通勤用とか生活感を感じさせる傾向にあるが、ミラ ココア スペシャルコーデは、軽自動車では数少ないライフスタイル重視といったモデルだ。

　最近では、超ハイト系軽自動車を中心にルーフとボディカラーを変える2トーンカラーが人気を得ている。ダイハツも、そんなトレンド素早く取り入れ2トーンセレクションを3パターンも取り入れている。ダイハツが大胆なのは、ルーフだけではなくピラーやボンネットまで含め2トーンにまとめている点だ。どうやって塗り分けられているのかは不明だが、随分と手間がかかることにチャレンジしている。効率重視のスズキでは、ここまでやらないと予想できるため、ボディカラーでもオリジナリティを主張することができるモデルといえる。

　ただし、残念ながら、ハード系はミラと共通。燃費も26.0km/Lと悪くはないが、さすがにミラ イースの30.0km/Lと比べると見劣りする。安全装備面でも、横滑り防止装置VSCも選べない。ムーヴやイースが採用している最新の低燃費技術や安全装備（スマートアシスト）は、さすがに導入されていない。今となっては、ハード面の古さが隠せない。安全装備を重視するなら、確実に次のモデル待ちがおすすめだ。

●特別装備
・ドアアウターハンドル（パールホワイト）
・１４インチツートーンカラードフルホイールキャップ
（パールホワイト・「ココア」エンブレム付）
・専用シート表皮（ブラウン/スエード調/デオドラント機能付/「ココア」エンブレム付）
・助手席シートバックティッシュポケット
・リヤシート分割可倒式（２ＷＤ車のみ）

＜ココア プラスＸ“スペシャルコーデ”特別装備概要＞
・ドアアウターハンドル（パールホワイト）
・１４インチツートーンカラードフルホイールキャップ
（パールホワイト・「ココア」エンブレム付）
・専用シート表皮（ブラウン/スエード調/デオドラント機能付/「ココア」エンブレム付）
・革巻ステアリングホイール（「ココア」エンブレム付）

＜2トーンセレクション概要＞
・フレッシュカラー：パールホワイト×ミストブルーマイカメタリック
・スウィートカラー：パールホワイト×ムースピンクパール
・ビターカラー ：ブラック×プラムブラウンクリスタルマイカ

＜価格＞
ココア Ｘ “スペシャルコーデ”2WD 燃費26.0km/L 1,230,000円
　　　　　　　　　　　　　　　　4WD　燃費25.6km/L　 1,362,000円
ココア プラスＸ “スペシャルコーデ” 2WD　燃費26.0km/L 1,300,000円
　　　　　　　　　　　　　　　　　　4WD　燃費25.6km/L　1,432,000円