トヨタのハイブリッド車フルラインアップ化計画がさらに加速中! [CORISM]

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【ビジネス・経済】2011/02/18

デビュー早々目標の5倍の受注を獲得し大人気の新型ハイブリッドカー「レクサス CT200h」

他社からの流入増加! レクサスCT200hが売れている

レクサス CT200h "F SPORT"[ボディカラー:エクシードブルーメタリック] リアビュー 画像
 レクサスブランドのハイブリッド車としてデビューしたCT200h。プリウスのハイブリッドシステムをベースにし、スポーティなテイストを全面に押し出した5ドアハッチバックモデルだ。そのレクサスCT200hが発売後約1ヶ月を経過し、なんと7500台もの受注を上げた。 月販1500台の計画に対して、約5倍の受注という人気ぶりだ。ハイブリッドモデルの人気が衰えていないことを再確認させられた。
 注目したいのが、このレクサスCT200hの下取りとなっているクルマだ。トヨタによると、トヨタ車以外の他社からの乗換えが約40%にもなるという。こういった新型車は、発売直後、とくに自社の基盤である既納先(すでにトヨタ・レクサス車のっているユーザー)を中心に受注が入るのが基本。そういう意味では、他社のユーザーがいかにハイブリッド車の高級車に興味をもっているかが分かる。

プリウスの下取りが約6%! ハイブリッド車からハイブリッド車への乗換えが始まった!!

トヨタ 3代目「プリウス」(左)と2代目「プリウス」(右奥)

ハイブリッド時代を創造した立役者、トヨタ 3代目「プリウス」(左)と2代目「プリウス」(右奥)

 さらに、もっと注目したいのが、プリウスの下取りが約6%という数字だ。他社のからの乗換えが多いという中、個別の車種で見るとプリウスの下取りが大きな数字となっている。この数字から考えられるのは、ついにハイブリッド車からハイブリッド車に乗り換えるユーザーが出始めているということだ。最近、業界でも話題になっていたのが、リッター当り30Kmを超えるような燃費を誇るハイブリッド車に乗っていたユーザーが、次に乗り換えるとなると、あえて燃費の悪いクルマを選択することはないだろうという仮説だ。この仮説通り、やはりハイブリッド車ユーザーは、次もハイブリッド車を選ぶ傾向が強くなるという結果が出ているとみてもいいだろう。

ハイブリッド車多様化時代の幕開け

1月の北米デトロイトショーに出展されたプリウスの新ラインナップ、プリウスワゴンこと「プリウス v」

1月の北米デトロイトショーに出展されたプリウスの新ラインナップ、プリウスワゴンこと「プリウス v」

 つまり、他社からのハイブリッド車に乗り換えるユーザーが増え、そのユーザーが数年後乗り換えるクルマもハイブリッド車となると、ハイブリッド車で一人勝ちのトヨタ車がドンドン増えていくという構図だ。今回のレクサスCT200hも、そんな戦略で生れた1台ともいえる。つまり、今までハイブリッド車はプリウスを中心にしてきたが、今後はハイブリッド車に多様性が求められる時代ということになる。

プリウスVにプリウス+、ヴィッツ級ハイブリッドと、ハイブリッドの多様化モデルが続々登場予定

ヴィッツ級ハイブリッドと噂されていたトヨタ「Prius c Concept(プリウス c コンセプト)」

ヴィッツ級ハイブリッドと噂されていたトヨタ「Prius c Concept(プリウス c コンセプト)」も市販化が期待される1台だ。

 少し前のデトロイトショーでデビューしたプリウスV もワゴンモデル。その後ジュネーブショーでプリウス+(プラス?)がデビューするという。こういったものも、ハイブリッドモデルの多様性を象徴するモデルになっている。
 さらに、ダウンサイジング系のユーザーに向けて、ヴィッツ級ハイブリッド も着々と準備が進められている。確実にトヨタは、ハイブリッド車のフルラインアップ化に向けて走り出しているようだ。

続々増殖を続けるプリウス「ハイブリッド」ファミリー 上段左から「プリウス プラグイン ハイブリッド(PHV)」「プリウス」下段左から「プリウスv」「プリウスcコンセプト」 各外観 画像

勢ぞろいしたプリウスファミリー。上段左から「プリウス プラグイン ハイブリッド(PHV)」「プリウス」下段左から「プリウスv」「プリウスcコンセプト」

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(レポート:大岡 智彦

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