新型トヨタ カローラハッチバック(カローラ スポーツ)試乗記・評価「しなやかさが際立つスポーティなフットワーク」

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【トヨタ】2018/06/09

新型トヨタ カローラハッチバック

 

Cセグメントど真ん中となるカローラハッチバック(カローラスポーツ)

新型トヨタ カローラハッチバック2018年3月の開催されたニューヨーク・モーターショーでワールドプレミアを飾り、熱い視線を浴びたのがカローラハッチバック(カローラスポーツ)だ。Cセグメントのど真ん中を狙ったトヨタ期待の世界戦略車で、ヨーロッパ市場には「オーリス」の名で送り出される。

日本ではオーリスの後継ハッチバックと位置付けられ、6月26日に新型クラウンとともに正式発表されることが決まった。予約受注もすでに始まっている。

日本でのネーミングは「カローラスポーツ」が有力だ。が、プロトタイプはカローラハッチバックと呼ばれており、取材した時点では仮称だった。12代目カローラの最初の作品としてリリースされ、トヨタの新世代プラットフォームであるTNGAを採用。パワートレインも新世代ユニットを主役としている。

3ナンバー化し、オーリスよりもやや大きいボディサイズ

新型トヨタ カローラハッチバックボディタイプは、2BOXの5ドアハッチバックだ。涼やかな顔立ちと踏ん張り感が際立つ塊感の強いフォルムを売りにする。先代のオーリスよりひと回り大きく、北米仕様の全幅は1790㎜。日本では3ナンバー車になった。ホイールベースは2640㎜と、オーリスより40㎜長い。全高は1435㎜と、無理なく立体駐車場を使える高さに抑えた。

エクステリアは、スポーティなデザインだ。オーリスの面影も残っているが、台形デザインの大型ロアグリルに薄手のグリルを組み合わせたキーンルックのフロントマスクは、ワイド感が強調され、若々しく感じる。ドアパネルも面質が豊かだ。ヨーロッパ勢と比べても存在感の強さは負けていない。ちなみにフロントに付くオーナメントは、トヨタマークではなく『C』の文字をあしらったマークだ。

新型トヨタ カローラハッチバック

エンジンは、1.8Lハイブリッドと1.2Lターボの2タイプ

新型トヨタ カローラハッチバックパワートレインは、ハイブリッドシステムを含め、直列4気筒DOHCエンジン3機種が発表された。ニューヨークショーで話題になった熱効率41%を達成した2.0Lの新設計ハイブリッドシステムの投入は先送りされるようだ。

日本仕様に搭載されるのは、基本的にはC-HRと同じユニットである。ひとつは1.8Lのアトキンソンサイクル直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムのTHSⅡ、もうひとつはオーリスに積まれていた1.2Lの直噴ターボだ。

 

カローラハッチバック(カローラスポーツ)は、若者がターゲット!安全装備が充実し、コネクティッド技術も搭載

新型トヨタ カローラハッチバックカローラハッチバックは、若いカップルにも似合う2BOXハッチである。イメージ的には、2BOX上級生として登場したカローラFXと似た性格だ。カローラのユーザーは平均年齢が70歳を超えているが、これなら若いカップルも毛嫌いしないだろう。若々しい顔立ちだし、プロポーションもどっしりと落ち着きがある。ホイールハウスとタイヤとの隙間も可能な限り狭めた。これも好印象だ。

カローラハッチバックのインテリアは、水平基調の広がりを感じさせるデザインで、メーターはステアリングの内側に集中して収めている。ソフトパッドを多用していることもあり、現行のカローラと比べて質感は群を抜いて高い。兄貴分のプリウスと比べても、はるかに上質ムードだ。

新型トヨタ カローラハッチバックルーフの植毛やシート表皮など、今なおドイツ勢には及ばないところもある。が、かなり頑張ったと思う。標準グレードでもシートは大ぶりで、座り心地がいい。上級グレードには、さらにホールド性を高めたスポーティなシートを装備する。シートのデザイン、色合いともにファッショナブルだ。

フロントシートは座り心地がよく、広さも文句なしである。大柄な人だけでなく小柄な人も運転しやすい。運転席からの視界も開けていて安心感があった。だが、斜め後方は死角があり、今一歩の視認性にとどまった。また、リアシートは外観から想像するより狭く、大柄な人だと窮屈と感じる。

特筆したいのは安全運転支援装備が充実していることだ。夜間の歩行者も検知する最新のトヨタセーフティセンスを標準装備した。また、次世代のつながる技術、コネクテッドもハイライトのひとつになっているようである。

やや、アンダーパワー的に感じる1.2Lターボ車

新型トヨタ カローラハッチバックトヨタ カローラハッチバック試乗の舞台は、富士スピードウェイのショートコースだった。タイヤはいずれも225/40R18サイズのダンロップ製SPスポーツMAX050を履いていた。

まずは、今までより許容回転を高めた1.2ℓの直噴ターボエンジンを積むFF(前輪駆動)車のステアリングを握ってみる。

このプロトタイプには、オプション設定の電子制御ダンパー、AVSが装備されていた。トランスミッションは応答レスポンスをよくした10段マニュアルモード付きのCVTだ。

新型トヨタ カローラハッチバック1.2Lの直噴ターボは、レギュラーガソリン仕様なのが嬉しい。サーキットだったこともあり、ターボが威力を発揮する前の低回転はパンチ力不足と感じた。

また、ダイレクトなつながり感もトルコンATには及ばない。が、2000回転を超えてからはターボの後押しによって力強い加速を楽しむことができる。パドルシフトを使えばサーキットでも気持ちいい加速と減速を引き出すことが可能だ。

新型トヨタ カローラハッチバック

6MT車も登場。i-MTってなんだ?

新型トヨタ カローラハッチバックCVTより格段に楽しかったのが、シフトダウン時に回転合わせするブリッピング機能やエンストを防ぐ発進アシストなどを加えた進化版6速MTのi-MT搭載車である。

スポーツモードとスポーツ+モードに限定されるが、サーキット走行では重宝した。上手に回転を合わせ、ギクシャクとした動きに悩まされない。クラッチ操作は軽く、6速MTもスッと気持ちよくシフトできる。

 

レスポンスがアップされた1.8Lハイブリッド車だが・・・

新型トヨタ カローラハッチバックカローラハッチバックのハイブリッド車は、応答レスポンスを高め、モサっとしたラバーバンドフィールを払拭した。まだ、ダイレクト感は足りないが、スポーツモード系をチョイスすれば力強い加速を見せつけた。

軽やかにスピードメーターが上昇し、再加速したときの立ち上がりも鋭くなっている。重さのハンディを感じさせない軽やかな加速フィールが魅力だ。クルージング時の静粛性は、クラストップレベルにある。直噴ターボもハイブリッド車に迫る静粛性だ。

大径18インチホイールを上手に履きこなしているサスペンション

新型トヨタ カローラハッチバックTNGAを採用したカローラハッチバックは、ハンドリングも軽快で、意のままの走りを楽しめる。ハイブリッド車は、強靭なシャシー性能とKYB製の新設計ダンパーによって懐の深い走りを手に入れていた。

足がしなやかに動き、コーナーではロールの発生も自然だ。リアの接地フィールがいいことに加え、向きの変わり方も気持ちいい。もちろん、AVSのほうがスポーティ感は強く、コントロールできる領域も広かった。スポーツ+モードを選べば安心してサーキット走行をこなすことができる。タイトコーナーでも狙ったラインにたやすく乗れる。18インチタイヤを上手に履きこなしている。

ハイブリッド車を含め、ブレーキの制動フィールもいい。ただし、サーキットではもう1ランク、制動能力を高める必要があるだろう。ベース車のポテンシャルが高いので、続いて登場するであろうホットハッチ(GR)や新世代ハイブリッド車にも期待が膨らむ。

<レポート:片岡英明>

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