メルセデス・ベンツEQS新車情報・購入ガイド 新時代をリードするラグジュアリーセダン!

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【メルセデスベンツ】2022/10/26

メルセデス・ベンツEQS

急速に加速するBEV化! フラッグシップ「EQS」が登場!

 

メルセデス・ベンツは、フラッグシップ純電気自動車「BEV(Battery Electric Vehicle)」である「EQS」を発売を開始した。

「Mercedes-EQ」とは、「エレクトリック・インテリジェンス」を意味するメルセデスの電気自動車ブランド。メルセデスの130年以上の歴史とクルマの未来についての考えを高度に融合させ、メルセデスの特徴である安全性・操縦安定性・快適性・利便性・品質など純電気自動車でありながら、より高いレベルで実現させたブランドである。

 

ガソリン車にはできない独創的フォルム

 

新型メルセデスEQSは、専用のプラットフォーム(骨格部分の車体構造)を新たに設計・開発。それだけでなく、従来のエンジン車にはないパッケージの有用性を活かしたショートオーバーハング・ロングホイールベースの独創的フォルムを採用。

エクステリアデザインは、空力も兼ね備えた滑らかなルーフライン「ワン・ボウ(弓)」とリアハッチを設けたラインはクーペのようなシルエットをもつ。先進の美しさを追求するとともに「S」クラスのラグジュアリーと、プレミアムセダンとしての快適性・使い勝手までも欲張りに実現している。

インテリアも大型のディスプレイにデジタル化を図り、先進的なインストルメントパネルにフローティングデザインのセンターコンソールが、上質で心地良いモダンな印象を与えている。

EQS 450+にパッケージオプションのインストルメントパネル幅一杯に広がるワイドスクリーン「MBUXハイパースクリーン」(EQS 53 4MATIC+には標準装備)は近未来的で視覚的にもその存在感は圧巻だ。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

BEV最長! 航続距離は700㎞!

 

新型メルセデス・ベンツEQSのパワートレインは107.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し車体重量は約2.5トンと巨大だ。高効率と環境性能を両立した航続可能距離は、国内で販売される電気自動車では最長の700km(EQS 450+、WLTCモードの一充電走行距離)に達する。

全長5,225mmのボディで、最小回転半径はリア・アクスルステアリングの採用で5.0mと小回りが効き取り回しにも配慮は忘れていない。5.0mという最小回転半径は、もはやコンパクトカー並みだ。

また、新型メルセデスEQSには外部給電機能(V2H/V2L)が日本仕様車だけに装備される。EQSを蓄電池として車外へ電力を供給できる双方向充電に対応、動く蓄電池として活用することができる。

これにより電気料金の安い夜間に蓄電した電気を昼間に使う、家庭の太陽光発電の余剰電力を蓄電して利用することで電気料金の節約も出来る。

また、停電や災害時などの予備電源としても活用できる。利用する際、V2H機能は別途工事が、給電機能は充放電器が別途必要。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

658ps&950Nm! 異次元の出力

 

新型メルセデスEQSは、リアアクスルに電動パワートレイン(eATS)を搭載して後輪を駆動する。モーターには永久磁石同期モーター(PSM)を採用してバッテリー容量107.8kWh、システムの最高出力は333ps[245kW]、最大トルク565N・mに航続可能距離は700km(WLTCモード)と強力だ。

同じくラインアップされているEQS 53 4MATIC+は、フロントとリアに2基の電動パワートレイン(eATS)を搭載して前輪・後輪それぞれを駆動、システムの最高出力は658ps[484kW]、トルクは950N・mを発生する。

トルクシフト機能による駆動トルクの連続可変配分で、前・後駆動力配分は常に最適化されて効率的な駆動を行うが航続可能距離は601kmと出力が大きくなった分短い。

先行するPORSCHE Taycanはバッテリー容量79.2kWhでシステム最高出力326ps(240kW)、航続可能距離は406kmと大きく水を開けられた格好である。パワーとともに航続可能距離700kmは素晴らしい。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

 

効率的なエネルギー回収(回生充電)で航続距離700km達成

 

新型メルセデス・ベンツEQSは、バッテリー本体だけでなくソフトウェアも自社開発してシステムを管理する。バッテリー充電は環境によって変化するが、直流急速充電(CHAdeMO)の場合、電池残量10%から80%までの充電時間は50kW機で約110分(残量10%から30分間の充電量は29%)。90kW機で約55分(残量10%から30分間の充電量は47%)。150kW機で約48分(残量10%から30分間の充電量は59%)。

メルセデス・ベンツで提供する家庭用充電ウォールユニット(200V定格30A/6kW)でも充電可能だ。

新型メルセデス・ベンツEQSは、他のEV同様にアクセルペダル、フットブレーキで回生によるエネルギー回収(バッテリーへの充電)を行っている。回生ブレーキの減速度は3段階で、手動切替えはステアリング脇のレバーで行う。左が回生レベルの「上昇」、右が回生レベル「低減」で通常のパドルシフト同様の操作は誰もが違和感なく操作出来るだろう。

回生レベルの詳細は以下の通りだ。

<手動回生レベル>

・コースティング(回生ブレーキのかかっていない状態)

D+ (ディー・プラス): 低程度の回生ブレーキ
D (ディー) : 中程度の回生ブレーキ
D- (ディー・マイナス): 高程度の回生ブレーキ

<自動回生レベル>

D Auto (ディー・オート): 前走車との車間距離や登坂・降坂などの道路状況に応じて最適な回生ブレーキに自動調整。

ECOアシスト:走行状況に合わせた回生ブレーキの最適化で、最も効率的に減速の強弱を自動調整する。先行車との車間距離を調整しながら先行車が停車するまで追従する。(完全に停車する場合は、回生ブレーキの設定に関係なく従来通りのブレーキ操作を行う必要がある)

 

価格.com 自動車保険

 

徹底した静粛性へのこだわり

 

新型メルセデス・ベンツEQSでは、NVH(Noise Vibration Harshness:騒音、車両振動、路面の凹凸)に真剣に向き合っている。

開発の初期段階からボディシェルの構造部材への防音発泡材の充填や、電動パワートレイン(eATS)も発泡材で包み込んで密閉するなど多くの振動・騒音対策を講じている。

また、駆動ユニットにもモーターから発生する振動や騒音を車両に伝えないようにラバーマウントを採用。モーター内の磁石配置や巻線形状設計で既存の電気自動車に比べてもモーターの静粛性が高められている。

電気自動車ではエンジン音がしないため、風切り音が耳につきやすい。そのためドアやウィンドウ、ドアミラーなどへの空力対策、フロントピラー部分にも特殊な形状のゴムを取り付けている。

EQSの大きなテールゲートにも吸音部を設けるとともに、リアバルクヘッド(後部座席とトランクルームを隔てる壁)を持たない車両で発生しやすい音の共振(やや耳を圧迫されるような音)も低減。

特に人が不快感を伴いやすい低周波ノイズ(低い音)に注目してボディ構造部の空洞にも発泡材を充填して防音している。

静粛性に優れた新型メルセデスEQSではあるが、乗員の好みに応じた音(Sound)を楽しむこともできる。無音の電気自動車に複数のドライビングサウンドが用意され、ドライビングスタイルやドライビングモード、アクセル踏み量や車両速度、回生ブレーキ量などに対応して変化するSoundをスピーカーから再生する。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

至れり尽くせり、メルセデスは有能な執事も提供

 

新型メルセデス・ベンツEQSは、高度な学習能力・感知能力を備える。車両の随所に人間の感覚器官のように最大350個の様々なセンサーを配置して、走行距離や速度、加減速の加速度、室内の明るさ、天候情報、乗員の状態、それにドライバーの瞬きや発話などを検知する。

その大量のデータをアルゴリズム処理、周囲の状況変化や乗員の行動に応じて適切なタイミングで先行した表示・調整を行い対応。新たな経験をするほど能力を高める学習能力を備えて自己進化する。EQS 450+にオプション設備のリアコンフォートパッケージを装着すると後席乗員も対象となる。

 

停めると巨大、動きはコンパクト

 

新型メルセデス・ベンツEQSは、フロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を採用。エアサスペンションにADS+(連続可変ダンピングシステム)を組み合わせたAIRMATICを標準で装備する。

AIRMATICとは、乗員や荷物の重さに関係なく地上高(車高)を一定に保つセルフレベリング機構。コンフォートモードは120km /h以上の高速走行時に10mm車高を下げることで空気抵抗を低減。重心を下げることで走行安定性も高める。

速度が80km /hを下回ると車高は元に戻る。さらに40km /h以下ではボタン操作で車高を25mm上げることができるリフトアップ機能も装備する。コンビニなどの出入りや車輪止め、大きな段差や坂などで車両下部の路面への接触を心配しなくてよい。(50km /h以上になると通常の車高に戻る)

また、新型メルセデスEQSにはリア・アクスルステアリングが備えられ、ステアリング操作やブレーキ、サスペンションと統合制御して、コンパクトカー並みの小回り性能を実現。(リア切れ角:EQS 450+は最大4.5度、EQS 53 4MATIC+は最大9度)

ドライブモードも変更が可能。パワートレインやESP、サスペンション、ステアリングの特性を選択できる。EQS 450+はComfort・Sports・Eco・Individualの4設定、EQS 53 4MATICにEcoモードは無く、Comfort・Slippery(雨天や滑り易い道路)・Sports・Sports+・Individualを5つの設定が用意される。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

メルセデス伝統の革新性を融合したエクステリアデザイン

 

新型メルセデス・ベンツEQSは、メルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「Sensual Purity :センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)」を表現。ゆったりとした面の構成、継目の少ないシームレスデザインをベースとしたエクステリアデザインで、車室のサイドガラスを囲む形の「ワン・ボウ」(弓)ラインと、リアハッチに向けてクーペのようなCd値0.20の美しいシルエットが与えられた。

フロントフェイスは、スターパターンの滑らかなブラックパネルで覆われ、内部に超音波センサー、カメラ、レーザーセンサーなどの運転支援システムデバイスが鎮座している。

ボンネットは左右のフェンダー部分まで回り込んだシームレスデザインで、空力にも寄与している。ボンネットはサービス工場のみ開閉可能で、ウォッシャー液の補充のみ左フェンダー部のサービスフラップから行うことができる。

また、クーペのようなリアエンドは、テールゲートのスポイラーで空力とスポーティ感を演出。LEDリアコンビネーションランプは、発光部に曲線的な螺旋構造を用いて立体感を持たせ、フロントに同じく左右から中央に向けて細くなる構成のライトバンド(光の帯)がメルセデスEQであることを強調している。

メルセデス・ベンツEQS

 

未来感あふれるラグジュアリーなインテリア

 

新型メルセデス・ベンツEQSのインテリアデザインは、多くのデジタル要素を取り入れている。特徴的なのは、センターコンソール部分に、宙に浮いたようなデザイン構造のフローティングセンターコンソールだ。

センターで明るく見易い12.8インチ有機ELメディアディスプレイが存在感を主張。大きなボタン表示と触覚フィードバックで直感的に操作できるのが良い。

新型メルセデスEQS 53 4MATIC+に標準装備(EQS 450+にオプション設定)されるEQSの象徴的な装備のひとつが「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザーエクスペリエンス)ハイパースクリーン」だ。

3枚の高精細パネル(12.3インチのコクピットディスプレイ・17.7インチの有機ELメディアディスプレイ・12.3インチの助手席側有機ELフロントディスプレイ)を1枚のガラスで覆った幅141cmのワイドスクリーン。

触覚(指が触れるとスイッチを押したような感覚がある)・力覚(押す力によって反応が変化する)フィードバックなどの直感的タッチ操作が可能なスクリーンユニットだ。

中央のメディアディスプレイと助手席側ディスプレイ表示の使用しない部分は発光せず、下地のブラックがグラフィックの視認性を向上させている。

助手席側ディスプレイは空席の場合デジタルのグラフィックイメージを表示しているが、着席の場合はテレビを除く動画配信などのコンテンツを視聴できる。この際、ドライバーが助手席側ディスプレイを覗く様な仕草があると、ディスプレイを減光して視聴できなくするなど安全面も十分配慮している。

ダッシュボード両サイドの円形エアアウトレットは、ジェットエンジンのタービンを模した複雑な造形で、エアコンの空気を効率よく配分するが見慣れたためか少々古さも感じてしまう。

ドアパネルは、アームレスト・ドアグリップ・ドアポケットなどのモジュール本体は宙に浮いたようにデザインされ、暗くなるとアンビエントランプが点灯して未来的な雰囲気を演出する。

ステアリング奥のコクピットディスプレイはグラフィックのカラーテーマがブルーで、2つの円形メーターと真ん中には走行に関するインフォメーションが表示されるクラシカルなデザインだ。

コクピットディスプレイの表示は、スポーティ・クラシック・ジェントル・ナビ・アシスト・サービスの6種類から選択できる(EQS 53 4MATIC+にはTRACK PACEとSuper sportの2種類が追加されて8種類から選択可能)。

「スポーティ」を選択すると立体的なパフォーマンスバーで、加速や減速、充電などの走行状態を立体的に分かりやすく表示する。「ジェントル」モードになると表示内容を絞り込んでスクリーンカラーを変化させ、室内に静寂な雰囲気を演出する。「アシスト」モードでは先行車両(自動車・オートバイ・トラックなど)の識別、車線変更や車間距離制御、交通標識などを表示してドライビングをアシストする。

ナビゲーションの表示は車両前方の景色を画面に映し出し、進行方向はその上に矢印で示され視線移動も小さく、疲労が軽減されリラックスしたドライブが出来る。またEQS 450+にオプション装備のARヘッドアップディスプレイは進むべき方向の景色(約10m先)に重ねて矢印が表示され、前方から目線を逸らさずに直感的に進路が判断できる。

メルセデス・ベンツEQS

 

価格.com 自動車保険

 

後席居住性・安全性も最高水準のクオリティ

 

メルセデス・ベンツEQS 450+に標準設定のメモリー付パワーシートには、SRSサイドバックが搭載され、SRSウィンドウバッグと合わせて後席乗員の安全性を確保。

また、前後方向に対しては衝撃を受けるとシートベルトのストラップが3倍に膨張して衝撃を和らげる。

EQS 450+にパッケージオプションのMBUXリアエンターテイメントシステムは、フロントシート背面に設置される高解像度11.6インチディスプレイと高音質ワイヤレスヘッドフォンで、TVや映画、音楽、インターネットなど後席左右別々に楽しむことができる。

また、乗る人の体格に合わせて電動でシート調整が可能。ラグジュアリーヘッドレスト、シートヒーター、シートベンチレーターとともに、常に心地よいシーティングを実現するリアシートパッケージ(EQS 450+に標準設定)/リアシートパッケージプラス(全車にパッケージオプション)も用意される。価格は以下の通り。

 

多種多様な機能が用意されたMercedes me Connect

 

新型メルセデス・ベンツEQSには、専用のテレマティクスやMercedes me Connect各種プログラムが用意される。

その中でも「Electric intelligenceナビゲーション」は、ナビゲーションのマップデータから得た道路の勾配情報・充電ステーションの位置情報・車両の充電状況及び気温情報などを総合的に判断して、実際の路上の映像を用いて立体的に案内表示する。

また、出発時刻に合わせたプリエントリークライメートコントロール(遠隔でエアコンをコントロールして乗車時に快適な状態にする)や、走行計画に基づいた充電のタイミング・場所などの適切なルートをディスプレイのナビゲーション上に表示させる。

「Mercedes me connect」はクルマに通信機能を備える事で「安心・安全」と「快適」の、2つのサービスカテゴリーで構成して利便性を向上させている。

詳細は下記の通り。

・3年間無償、以降7年間自動継続サービスの24時間緊急通報サービス

・事故検知(エアバック・シートベルトテンショナーが動作した際)、またはSOSボタンを押すと、クルマが自動で位置情報などをコールセンターに発報、コールセンターが消防などに連絡する迅速な故障・事故対応。

・ツーリングサポートが必要な際には、“me”ボタンを押すとツーリングサポートセンターと繋がり、24時間様々な要望への対応を行う。

・走行距離やバッテリー残量、平均電費などをリモートで確認。

・スマートフォンからナビゲーションの目的地を遠隔設定可能。

「3年間無料のサービス」(有料で継続可能)

・スマートフォンからクルマのウィンドウやスライディングルーフ開閉、ドアのロック/アンロック。

・広い駐車場や混雑したPAなどで、クルマの位置を地図上に表示。

・駐車場の場所に加えて、空車情報も地図上に表示。

 

メルセデス・ベンツEQのオンラインプラットフォーム「Mercedes me Store」では、希望するタイミングで機能の追加、下記サービスを購入することが出来る。

・ビギナードライバーモード:ドライブモードの「Sports」は使えず、最高速度は約120km/hに制限されESPもOFFに出来ない機能。

・バレーサービスモード:ホテルなど車両の駐車を係員に任せるバレーパーキングの使用を想定したもので、最高速度を約80km/hに制限、個人データへのアクセスも保護される機能。

・EQS 450+のリア・アクスルステアリングの操舵角を最大4.5度から10度へアップグレード。および走行音、各種ミニゲームを追加できるインディビジュアライゼーションパッケージ機能。

メルセデス・ベンツEQS

 

 

手厚い保証とで安全・安心のカーライフを提供

 

新型メルセデス・ベンツEQSも、他メルセデスEQ同様にバッテリー・ケーブルなど高電圧コンポーネントの安全性は、メルセデス・ベンツの厳格な安全要件(Real Life Safety)を満たす。

危険な状況が発生すると自動で電源OFFされ、バッテリーとの接続も遮断し残留電圧による感電を防ぐため放電する。

また、バッテリーなどのモジュールは衝突などに対して保護されたボディシェル構造内に組み込まれ、温度や電圧、絶縁状態などを統合安全監視システムで監視する。エラーなどが発生した場合もバッテリーを遮断して安全は確保される。

充電は納車時に車載される専用のカードで、全国約20,000基の提携充電ネットワーク使用が1年間無料の「Mercedes me Charge」を用意。

「EQケア」では、新車購入から5年間または10万kmのいずれか早い方まで、一般保証修理や定期メンテナンス(点検整備の工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポートが無償。高電圧バッテリーの10年間または25万km以内で、満充電時容量が70%に満たない場合(サービス工場の診断機)は保証するなど、初めて電気自動車を保有するユーザーに不安を感じさせないサポートが充実している。

 

進化した運転支援システム「インテリジェントドライブ」

 

新型メルセデス・ベンツEQSの「インテリジェントドライブ」は、高度化されたステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、クルマ周囲の状況をより的確に把握する機能が強化され、安全性も大きく進化した。

・「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック (自動再発進機能付)」

高速道路などで先行車の速度に応じて車間距離を自動調節する機能で、減速が必要な場合はアクセルおよびブレーキで間隔を保ちスムーズに減速する。停止が必要な場合は適切な間隔を取って停止する。

停車・停止中のクルマの周囲状況検知も可能で、自車が動いて先行車および停止中のクルマとの距離が突然縮まった場合、警告灯と警告音でドライバーに知らせる。

自動再発進機能も備わり、高速道路などの渋滞時に自動停止して30秒以内なら、ドライバーがアクセルを操作しなくても先行車に追従して再発進する(一般道では3秒以内)。30秒以上停止した場合は、ドライバーがアクセルを軽く踏むかステアリングのスイッチで再発進させる必要がある。

・「アクティブステアリングアシスト」

走行車線幅やコーナー角度などの情報と先行するクルマを認識。自車の走行車線・車間を維持するように、ステアリング操作やアクセル開度などを行いアシストする

また、道路の白線が消えて走行車線が不明瞭な場合、ガードレールなどを認識して、道路状況を判断しステアリング操作をアシストする。(車線が不明瞭な場合、作動速度範囲は、0~約130km/h)

・「渋滞時緊急ブレーキ機能」

渋滞などで前方が渋滞していて先行車両との衝突を検知すると、左右に回避スペースが無い場合は即座に自動ブレーキを作動させる。左右に回避スペースがありドライバーの回避操作が遅いと判断すると自動ブレーキを作動させる。

さらに渋滞末尾で回避操作の余裕が無い危険な状状況を検知すると、通常より早い段階でブレーキを作動させる。

・「アクティブレーンチェンジングアシスト」

高速道路で追い越しなどの車線変更の際、ドライバーがウインカー操作後に、クルマの周りが安全と判断した場合3秒後に自動で車線変更する。

車線変更ができない場合でも、継続して10秒間はシステムが確認を行い車線変更する。その状況はマルチファンクションディスプレイに表示される。(作動速度範囲:約80km/h~180km/h (一般道での利用不可))

・「アクティブエマージェンシーストップアシスト」

アクティブステアリングアシストONで、ドライバーが一定時間ステアリング操作を行わない場合、居眠りや危険な状態と判断して警告灯と警告音を鳴らしてステアリングを握るように促す。

それでもドライバーがステアリング、アクセル/ブレーキ、タッチコントロールボタンなどを操作しない場合、さらに警告音を鳴らすと共に、緩やかに減速してクルマを停止させる。停止後は自動的にパーキングブレーキをかけて後方からの追突など二次災害を防止する。

・「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付) 」

先行車両や前方横切り車両、合流車両、歩行者、落下物など衝突の危険性を感知すると、ディスプレイ表示や音でドライバーに注意を促す。

システムが衝突を感知して避けられないと判断すると、最大のブレーキ力で自動緊急ブレーキを作動させて、衝突回避や被害軽減を効果的にサポートする。なお、交差点での車両飛び出しや、右折時の対向車線に対しても衝突する危険性があれば自動ブレーキを作動させる。

・「緊急回避補助システム」

車両前方横断中の歩行者や自転車との衝突の危険を検知すると、システムがドライバーのステアリング操作時のトルクを計算、危険回避のステアリング操作をアシストする。また回避後の車線復帰も同様にサポートする。(作動速度範囲:約20~108km/h)

・「トラフィックサインアシスト」

一般道路や高速道路を走行中にフロントのカメラが、制限速度などの道路標識を読み取りディスプレイに表示する。制限速度を超えた際には警告音を出してドライバーに注意を促す機能も搭載。

・「アクティブレーンキーピングアシスト」

カメラで車線を検出しフロントタイヤが走行車線を越えると、ステアリングを断続的に微振動させてドライバーに車線逸脱を警告する。ドライバーが反応しない場合は、ステアリング修正で車両を車線内に戻そうとする。ラインが破線のときは、隣車線の車両もしくは対向車と衝突の危険がある場合に作動する。 (作動速度範囲:60km/h~210km/h)

・「アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)

ドライバーの不注意によるミスの予防、安全な走行を支援する装置で、死角エリアの車両や自転車など30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある場合、車線変更の際に斜め後ろの死角エリアに居る車両に気付かない場合など、車両ブレーキの自動制御で危険回避をサポートする。

また、停車してクルマから降りる際は、イグニッションオフから3分間、クルマや自転車などが後方から近づくと、サイドミラー外側の警告灯が点灯する。さらにドアを開けようとすると、警告音を発して開けたドアがクルマや自転車などと接触することを防止する。(作動速度範囲:約12~200km/h)

・「ドライブアウェイアシストシステム」

クルマの周囲(前方もしくは後方1m以内)に障害物がある場合、障害物の方向に進むギアを選択してアクセルを踏んでも、時速2km/h以上の速度は出ず警告音によって誤操作であることを警告して、踏み間違いによる事故を防ぐ。

・「360°カメラシステム」
フロントグリル、左右ドアミラー、リアのライセンスプレートに備えられた4つの広角・高解像度カメラの映像を合成処理して、車両周辺の状況を直感的に把握できる俯瞰的な視点からの「トップビュー」を表示して、駐車時や狭い道での接触などを回避する。

・車両接近通報装置

車両速度30km /h以下で走行時にEQモデル専用の音をフロントのスピーカーから発生させて歩行者に知らせる。音は車両速度に比例して音量を大きく、音質も高音に変化させて危険度を判断できるように工夫されている。

・「メモリーパーキングアシスト」

A地点(例えば自宅駐車場)とB地点(例えば勤務先駐車場)のルートをメモリーすると、車両が区間の移動と駐車を行う。メモリーされたルート上に障害物を検知すると停止する。(ドライバーは運転席に着座が必要)

パッシブセーフティ(衝突安全)は、他のメルセデス車に同様、高剛性キャビンと専用クラッシャブルゾーン、最新のレストレイントシステム(シートベルト)を採用。

運転席/助手席のSRS(乗員保護補助装置)エアバッグに加えて、運転席にはSRSニーバックが標準装備されて脚への衝撃を防止・軽減する。

また、標準装備のSRSウィンドウバッグは、前方のAピラーから後方のCピラーまでの範囲をカーテンのように広がって、側面衝突・横転などの際に展開する。

側面からの衝突に対しても危険が迫っていると検知した場合、衝撃を受ける側の前席に座る乗員をドアから遠ざける、PRE-SAFE(予防的乗員保護システム)インパルスサイドを標準装備する。

後席の左右には、i-Size(新安全基準「UN-R129」)チャイルドセーフティシート固定装置も標準で装備されて子供の安全にもぬかりはない。

メルセデス・ベンツEQS 

 

 

新型EQS、やはり700kmの航続可能距離は魅力的

 

新型メルセデスEQSのラインアップは、現在のところEQS 450+(右/左ハンドル、モーター1基のリア駆動)と、EQS 53 4MATIC+(左/右ハンドル、モーター2基の前・後輪駆動)の2グレード。EQの近未来的な雰囲気を味わうなら「MBUXハイパースクリーン」が標準装備のEQS 53 4MATIC+だが、価格は2,000万円を優に超えてくる。EQS 450+にデジタルインテリアパッケージ(¥1,050,000)をオプションで装備しても1,600万円だ。

降雪地域は必然的に4MATICの一択になる。だが、昨今の電子デバイスは優秀なので準降雪地帯で時々スキー場巡り程度なら大丈夫4MATICの必要はないかも知れない。

今後90kW、150kWタイプの急速充電器が増加すれば短時間での充電は可能だ。毎年電気需要の逼迫により企業に対して使用制限、家庭に向けて節電要請が発令される昨今、計画停電に遭遇しても余裕の航続可能距離700kmは魅力的だ。

メルセデス・ベンツでは、購入からメンテナンスまで4つのサポートを提案している。また国や地方自治体の減税・補助金もある。

  • 税制優遇:環境性能割 非課税、重量税免除、自動車税軽減
  • 充電設備/費用サポート:自宅の充電用ウォールユニット無償提供、全国2万か所で使用出来る充電カード(2年目以降有料)
  • メンテナンス:メンテナンス費用が5年間もしくは100,000kimに達するまで無償の「EQケア」付帯(一部部品代・工賃無料)
  • 月額プラン:税制優遇適用・諸経費込みの毎月定額(残価設定適用)

<参考>EVは国や地方自治体の補助金がある。2022年度は国から電気自動車:上限85万円(給電機能有の場合)、V2H充放電設備費:上限75万円(補助率1/2)、工事費:上限40万円(補助率10/10)。

これに加えて、東京都だと40万円の補助金がある。戸建て住宅への太陽光発電設備及びV2Hを導入した場合も補助金の上乗せ対象になる。

メルセデス・ベンツEQS 

 

メルセデス・ベンツCクラス新旧比較

メルセデス・ベンツ新車情報・試乗評価一覧

セダン新車情報・試乗評価一覧

電気自動車新車情報・試乗評価一覧

動画・新車情報・試乗評価一覧

ドイツ車新車情報・試乗評価一覧

 

MERCEDES BENZ EQS価格

・EQS 450+ 15,780,000円

・EQS 53 4MATIC+ 23,720,000円

 

MERCEDES BENZ EQS電費、ボディサイズなどスペック

代表グレード EQS 450+

ステアリング位置  左/右

全長 x 全幅 x 全高(mm) 5,225 x 1,925 x 1,520

ホイルベース(mm)  3,120

車両重量(kg)   2,530

最低地上高(mm)  140

定員(名)    5

ラゲッジスペース(Litter)  610~1,770

駆動方式  後輪駆動(FR)

電動機型式  EM0027 1基

蓄電池種類  リチウムイオン電池

総電力量(バッテリー容量)kWh  107.8

最高出力(kw/rep(EEC))    245[333]/47~11,544

最大トルク(Nm/rpm(EEC)) 568/0~4,060

最高出力(kW/PS) 215/292

最大トルク(N・m) 565

一充電走行距離WTLCモード*国土交通省審査値(km) 700

最小回転半径(m) 5.5(リヤアクスルステアリング搭載車は5.0m)

タイヤサイズ(前後) 265/40R21

【関連記事】

【オススメ記事】