2011-2012日本カー・オブ・ザ・イヤー10ベストカー決定!! この10台の中から今年の日本一のクルマが選ばれる! [CORISM]

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【イベント情報】2011/11/05

今年発表されたクルマの中から選ばれたベストな10台が決定! この中から、「日本カー・オブ・ザ・イヤー・カー」が決まる!

 日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会は、2011-2012日本カー・オブ・ザ・イヤー10ベストカーを発表した。

 全55台のノミネート車の中から、最終選考会に進む栄えある10台。

●トヨタ自動車 プリウスα
●日産自動車 リーフ
●本田技研工業 フィット シャトル
●マツダ デミオ スカイアクティブ
●ダイハツ ミラ イース
●フォルクスワーゲン パサート(セダン/ヴァリアント)
●メルセデス・ベンツ Cクラス (セダン/ステーションワゴン)
●ビー・エム・ダブリュー 1シリーズ
●プジョー 508(セダン/SW)
●ボルボ S60/V60

 この中から、11月18日に「10ベストカー取材会・イヤーカー投票(富士スピードウエイ)」にて自動車評論家、ジャーナリスト、一般有識者からなる60名の選考委員がイヤーカーを決定する最終選考の投票が行われる。
 
 そして、本年度は12月3日「東京モーターショー/COTY DAY(東京ビックサイト)」の最終選考発表会&表彰式にて、第32回目となる2011-2012日本カー・オブ・ザ・イヤーのイヤーカーが決定される。

 以下、10ベストカー詳細

トヨタ プリウスα

トヨタ プリウスα
 稀代の大ヒットモデルとなったプリウスをベースに、その基本プラットホームやパワートレーンを使って作られた大きな室内空間を持つモデルがプリウスα(アルファ)。ハイブリッドならではの高い環境性能を備えながら、同時にプリウスにはない使い勝手を実現したクルマとして注目される存在だ。

 大きな室内空間は2種類の設定があり、2列シートで5人乗りのステーションワゴン感覚のモデルと、3列シートで7人乗りのミニバン感覚のモデルがある。しかも5人乗りはラゲッジスペースの下部にニッケル水素電池を搭載し、7人乗りはセンターコンソールの下部にリチウムイオン電池を搭載する。5人乗りと7人乗りではかなり異なるクルマに仕上げられている。

高価だが価値がある!【トヨタ プリウスα(アルファ)試乗記】

日産リーフ

日産リーフ
 リーフは一般の市販される電気自動車としては事実上初めてのクルマであり、ゼロエミッション(排気ガスなし)の時代の到来を告げるクルマだ。発電時にはC02を発生するから、厳密にいえばゼロエミッションではないが、クルマが走ることによって直接発生する排気ガスがゼロであるのは間違いない。このことを考えながら走らせると、それだけで誇らしい気持ちになって気分が良い。

 これまでにも電気自動車のブームは何度かあった。トヨタのRAV4 EVや日産のハイパーミニなど、いくつかの電気自動車が試験的に投入されてきたことがある。ただ、これまでの電気自動車のブームはいずれも電池の性能と価格が壁になって跳ね返されてきた。

 その壁を破り、電気自動車を現実のものにしようとしているのが日産のリーフで、単にクルマ
と電池の性能だけで電気自動車の時代を実現しようとするのではなく、IT技術や通信技術を駆使した周辺システムで支えることによってリーフの実用性を高めている。これは従来の電気自動車ブームのときにはなかったことで、時代の進歩が電気自動車の実用性を高め、現実性を高めたといえる。

【日産 電気自動車 リーフ 新車試乗記】ついに街へ飛び出した話題の最新型EVは"使える"ヤツなのか

ホンダ フィット シャトル

ホンダ フィットシャトル
 トヨタのプリウスαは、7人乗りのミニバンタイプが売れると予想していたのにもかかわらず、初期の受注は約70%以上が5人乗りで、わずか1ヶ月で約38,000台の受注を獲得した。そして、ホンダのフィットシャトル。こちらも人気で、約2週間で12,000台の受注を集めた。どちらも、ワゴンというジャンルであるが、ワゴン車ってこんなに人気なの? という疑問が浮かんだ。ワゴン車は日本マーケットにおいて、もはや終わったジャンル。スバルのレガシィが、なんとか維持している程度だ。

 もはやワゴン車は終わったマーケット、と考えていたのは間違えであって、この2台のヒットから導き出された答えは「ハイブリッドのワゴン車を待っていた」ということだったのだ。とくに、フィットシャトルにおいては、ハイブリッド無しでは存在できないほどで、12,000台の受注のうちハイブリッド比率はなんと86%と、ハイブリッドでないと売れないという図式が明確になった。

 このフィットシャトル、ホンダの戦略上でも重要な要素をもつ。ダウンサイジングが加速する中、オデッセイやストリーム、ステップワゴンなどのユーザーの受け入れ先となっているのだ。これらのミニバンユーザーから、いきなりフィットだと小さ過ぎるからだ。そこで、ちょうどいいサイズというのがフィットシャトルなのだ。もちろん、もうひとつの受け入れ先である多人数モデル新型フリードハイブリッドも今年秋の販売に向けて着々と進行中だ。

プリウスαはライバルにあらず! 便利で安いデフレ時代の救世主か?【ホンダ フィットシャトル試乗記】

マツダ デミオ スカイアクティブ

マツダ デミオ スカイアクティブ
 ホンダのフィット・ハイブリッドと同等の10・15モード燃費30km/lをガソリンエンジンだけで達成した新型マツダ デミオ13-SKYACTIV。マツダ車で月間の販売台数が1万台を超えたのは、2004年3月のデミオ以来で、実に7年4カ月振り。つまり、それほど新型マツダ デミオは好調ということだ。

 今回の好調要因は、大きく分けて2つある。ひとつ目は、やはり30km/lという低燃費だ。この低燃費は、マツダのSKYACTIVと呼ばれる技術により達成できた。ガソリンエンジンは、ガソリンを含んだ空気との混合気を圧縮し爆発させる。この時、混合気を圧縮する比率がある。一般的にこの圧縮比を上げれば上げるほど、燃費が良くなる傾向になる。しかし、圧縮比が高まれば高まるほどに、ノッキングと呼ばれる自己着火による異常燃焼が問題になりスムースに走ることができないエンジンになる。それを、独自の技術で克服したのがSKYACTIV技術なのだ。参考だが、トヨタのヴィッツが11.5の圧縮比なのに対し、新型マツダ デミオは14.0であることからも、SKYACTIVの高圧縮比技術がどれほどのものかよく分かると思う。

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ダイハツ ミラ イース

ダイハツ ミラ イース
 第三のエコカーというテーマのドラマ仕立てCMを徹底的に投下してことで、話題が集中したダイハツ。そんな第三のエコカー、ダイハツ ミラ・イースがついにデビューした。第三のエコカーとはいっても、端的に言うと普通のガソリン車である。

 第三のエコカーという言葉で、興味を誘い話題を振りまくにはワケがある。ミラ・イースが叩き出した10・15モード燃費32km/Lは、確かに素晴らしい。しかし、すでに排気量が倍近いコンパクトカーであるマツダのデミオが10・15モード燃費で30km/Lを達成。660CCという小さなエンジンで燃費を出すのは、とても難しいという事実を一般の人はよく知らない。そのため、燃費訴求だけではインパクトがないからだ。マツダも手法は違うものの、燃費訴求をSKYACTIVテクノロジーと呼び、低燃費ということだけではない付加価値とブランド化を狙う。つまり、第三のエコカーという言葉で、ミラ・イースの付加価値を上げようという狙いもあるのだ。

 そして、もう一つの話題であるミラ・イースの価格。80万円を切るという低価格にも話題は集中した。価格は最廉価版が79.5万円から。アイドリングストップ機能を装備して、この価格を達成したのは凄い。ところが、価格だけフォーカスすると、ダイハツにとってそれほど珍しいことではない。ダイハツには、エッセというクルマがあり、アイドリングストップ機能は無いし、ABSがオプションだったりするがDグレードのATは78万円。この価格も、発売当時もそれほど話題にならなかったが、ダイハツというメーカーの底力を感じさせる。そうした反省点を生かし、ミラ・イースは低燃費&低価格という2つの特徴を生かし第三のエコカーとしてアピールしているのである。これだけ話題になるのは、戦略的プロモーションの成果だ。

軽自動車もデフレ時代に突入か? 激安&超低燃費! 【ダイハツ ミラ イース新車情報】

フォルクスワーゲン パサート

フォルクスワーゲン パサート
 噛めば噛むほど、味わい深いというべきなのか。新型VWパサート&パサート・ヴァリアントは、そんなクルマだ。第一印象は、ちょっと地味で控え目。エモーショナルな雰囲気は、ほとんどないが恐ろしいほどに機能的。デザインに関しては、好き嫌いがあるので何とも言えないが、個人的には地味過ぎだろう、と思える。そう思う一方で、某社のデザイン部門のトップは、このデザインを「まったく隙の無い緻密なデザイン」と評価する。最近でいえば、新型シトロエンC4も、よりコンサバ系にシフトし、好き嫌いが分かれにくいデザインに変えてきた。やはり、グローバルで売るとなると、尖り過ぎると販売台数に影響するそうだ。そういう意味で、VWパサートは、コンサバの代表格ともいえる。そんなこともあり、昨年、グローバルでの生産台数は、ゴルフを上回り約100万台という人気車種。

 今回のフルモデルチェンジで7代目となるパサートだが、大きく進化したのは燃費性能。日本に導入されたのは、1.4リッターターボ付きTSIエンジンに7速DSGの組み合わせ。この組み合わせは、ゴルフのコンフォートラインと同じ122馬力と200Nmを発揮。1.4リッターながら、2リッターと同等のトルクを1500回転という低回転で発生するとういのがポイントだ。さらに、パサートにはアイドリングストップ機能と、エネルギー回生システムをプラス。これらの機能は、VWのブルーモーションテクノロジーと呼ばれる低燃費技術だ。このブルーモーションテクノロジーにより、18.4㎞/l(10・15モード燃費)という低燃費を実現している。例えばマークXの2.5リッター車が13.0km/l程度、ハイブリッドのトヨタSAIが23km/lと、ちょうどハイブリッド車とガソリン車の中間に位置する。

隙がないほどの完成度【VWパサート/パサート・ヴァリアント試乗記】

メルセデス・ベンツ Cクラス

メルセデス・ベンツ Cクラス
 メルセデス・ベンツCクラスは2007年に登場してから累計販売台数が100万台を越えたヒットモデルである。そのCクラスが今回マイナーチェンジでは、何と2000カ所以上の変更をおこなった。しかも、よくあるランプや装備の変更だけではなく、コストのかかるダッシュボードやパワートレーンも変更した。これだけ大幅な改良はマイナーチェンジでなくフルモデルチェンジと言ってもいい。

 現行モデルは従来のエレガントからスポーティなデザインに変わり、今回のマイナーチェンジでは更にフロントのデザインはシャープになりAMG仕様に近くなった。ヘッドライトの中には“Cシェイプ”と呼ばれるCの文字イメージしたLEDポジショニングライトが組み込まれ、安全性とお洒落が同居している。また、リヤのコンビネーションランプはフルLEDとなり、ランプの面積は大きく視認性と共にCクラスの存在感が強調。目立たないが、アルミニウムボンネットが採用され約10kgの軽量化に寄与している。ベーシックモデルにコストのかかるボンネットを使うメルセデス・ベンツの「本気」を感じる。

長所はあっても欠点はない?【メルセデス・ベンツCクラス試乗記】

BMW 1シリーズ

BMW 1シリーズ
 BMWのエントリーモデルである1シリーズが、7年ぶりにフルモデルチェンジをし、早くも日本で発売が開始された。コンパクト・セグメントでは、唯一の後輪駆動は今回も継承。全車にアイドリングストップを装着。ツインスクロール・ターボチャージャー付1.6リッター直列4気筒エンジンを採用し、出力により116i(最高出力136PS、最大トルク22.4kgm)と120i(最高出力170PS、最大トルク25.5kgm)の2モデルが用意された。さらに「Sport」と「Style」のデザインを選択出来るようになった。

 試乗会場は袖ヶ浦フォレスト・レースウェイで一周2.436km、コーナー数は14、メインスタンドの直線は400mのミニ・サーキットであり、1シリーズの実力を試すには持ってこいの場所である。

 事前に写真で見た1シリーズのスタイリングは、いつものように印象が良くない。いつもと言うのは、実車に比べてBMWは写真写りが悪い例が多い。1シリーズも予想とおり、実車は良いのでガッカリしないで欲しい。

 ホイルベースは従来モデルより30mmも長くなり全長は4.3mを大きく越えてしまったが、肥大した印象はなく、筋肉質の1シリーズのスタイルは継承している。私のように前モデルの1シリーズのスタイルが好きならニュー1シリーズも気に入るだろう。

FRの走りにこだわる新時代のエコBMWの第一弾【BMW 1シリーズ試乗記】

プジョー 508

プジョー 508
 プジョー407とプジョー607を統合し、新しいフラッグシップモデルとしてプジョー508が登場した。ボディタイプはセダンとステーションワゴンのSWの2種類。セダンとSWは同じホイールベース。リヤのオーバーハングを延長してラゲッジスペースを作る手法は407時代と変わらない。

 ボディそのものはセダンもSWもひと回り大きくなった。407に比べるとホイールベースが90mm延長され、セダンの全長は105mm、SWは40mm長くなった。全幅はともに15mmの拡大だから拡大幅はさほどではないが、1855mmは十分に大きな全幅である。

 407は長いフロントノーズや傾斜したAピラーを持つ独特の外観デザインがスタイリッシュな印象を与えていたが、今回508では前のオーバーハングを切り詰めるとともに、リヤのオーバーハングを延長して密度の高いバランスの取れたパッケージングを採用した。これによって後席の居住性も拡大している。

 当然ながらラゲッジスペースも拡大され、セダン、SWとも407に比べて100L以上プラスされて500Lを超える容量が確保された。

 このようにボディを拡大したにもかかわらず、車両重量は軽くなり、セダン、SWとも1500kg台にとどまっている。ボディサイズを考えると相当に軽いが、これはアルミ製のボンネットフードやマグネシウム合金を使ったクロスメンバーの採用と、サスペンション形式をダブルウィッシュボーンからストラットに変更したことなどによる。

 インテリアの質感はまずまずのレベル。高級感はさほどではないが、ピアノブラックのパネルや操作系を集約したステアリングホイールなどが独特の質感を表現している。

しなやかなセクシー・キャト【プジョー508試乗記】

ボルボ S60/V60

 約10年ぶりのフルモデルチェンジとなったボルボS60(セダン)のワゴンモデルがV60だ。ボルボといえば、1990年代後半に850エステートと呼ばれるワゴンが大ブームを巻き起こした。その影響で国産車であるレガシィやステージア、クラウン、アコードなどなど各社ワゴンボディを発売。ボルボ850エステートは、そんなワゴンブームの火付け役だ。だれもがボルボといえばワゴンと答えた時代。ワゴンユーザーの憧れでもあった。その後、Vシリーズでなんとか850エステートのブームをもう一度と願うボルボだったが、その願いはかなわずワゴンブームは終焉を迎えた。

 昔の話が長くなったが、つまり、このボルボV60は、そんな850エステートを彷彿させるようなインパクトのある美しさをもっている。フロント部分は、セダンのS60と同じだが、伸びやかに流れるようなダブルウェーブのウエストラインを経由してつながるリヤビューは、S60よりさらに流麗さを増した。ルーフが長くなった分だけ、その印象が強くなるのももちろんだが、後方に行くほど窓が小さくなるウェッジシェイプのデザインは、ちょっとクーペっぽくも見える。850エステートの時もそうだったが、ひと目ハートを引き付けられてしまったほどだ。これがまた、問答無用のイタリア系のカッコいいデザインというよりは、少し優しさをもったフレンドリーな印象。ドイツ車のイカツイ系デザインとは、まったく対極にあると言ってもいい。気に入れば、スタイルだけで買っても満足度は高い。

【ボルボ V60 】フレンドリーでカッコいい!!

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(レポート:CORISM編集部

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